映画紹介:その6 | 真っ直ぐ行かずジグザグと

真っ直ぐ行かずジグザグと

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おはようございます。
ZigZagです。


つい最近、全国的に雪に見舞われましたね。
私の住む場所も雪が降り、見事に積もりました。積もりすぎて電車が遅延&遅延。そのせいで雪の中を泳いで帰りました。バタフライで。

そんなわけで本日の映画紹介です。

※個人的感想です。ストーリーのネタバレはありません。


  フォロー・ミー


人気配信者のコールは、知り合いから“究極の脱出ゲーム”への招待を受け、友人らと共にロシアに赴いた。

舞台となるのはモスクワ郊外に建つ元監獄の廃墟。

内容は「制限時間内に、拷問器具に囚われた友人らを救出する」こと。

期待と興奮の中で遂に始まるゲームだったが、やがてコールらはこのゲームが只の遊びでないことを知る──

【簡単な説明】

・動画配信者が主人公のスリラー映画

・粗は目立つがそこそこ楽しめた

・もう少し最後の展開までの工夫が欲しかった


調子こいた動画配信者が痛い目に遭う……という、最近流行りのテーマのスリラー映画です。


伏線の貼り方が少々稚拙であり、結末を予想できてしまったのが残念なところ。話の流れはなかなか面白く、多少はハラハラ感があったので非常に勿体ないと感じました。


脱出ゲームと銘打たれていながら、掲示された謎解き内容や解く過程が雑なのも残念。登場人物は焦りながらやってますが、その謎解きの詳細や解法は視聴者と共有出来ないものばかりであったため、感情移入や没入感を削ぐ形になってしまいました。

一部は明示されていますが、そちらはそちらで工夫されてるとは言い難く。

まさか「水が3Lと5L入る容器を使って4L測るには」という古典的かつ有名なものが出てくるとは思いませんでした。

もう少し考えてほしかったですね。


映画としては破綻しておらず、きっちり最後まで纏まっています。

だからこそ、展開の作りをもっと工夫してほしかったです。



  ミンナノウタ


ラジオ番組のパーソナリティを務めるGENERATIONSの小森は、局の倉庫で謎めいたカセットテープを見つける。

カセットは30年前に届けられていたが、誰にも気付かれずに放置されていたものだった。

その後、ラジオ番組の収録中、ノイズ音と共に「カセットテープが届いたか」という少女の声を聞いた小森は、数日後に失踪してしまう。

【簡単な説明】

・GENERATIONS出演のJホラー

・恐怖演出は最近の作品の中では上出来な方

・ストーリーにJホラーの悪い面が出てしまった


Jホラー映画で、珍しく邦画で私が待ち望んでいた作品です。

というのも、PVのとあるワンシーンがなかなかの出来であり、ほんの数秒で当作品の恐怖が刺さりました。

なので「これはもしや……!?」と思い、期待値マックスで視聴。


まず良かった点は、Jホラーで久しぶりの良質な恐怖演出。

「よく分からない不気味さ」を精一杯引き出しており、今年見たJホラーの中では一番ホラーしてました。特にPVでも流れたシーンは最高。


ストーリー面も途中までは良かったです。

イケメン集団が恐怖に慄き、1人、また1人と消えていく。呪怨を彷彿とさせる展開です。そこに呪いの根源を紐解いていく謎解きパート。良いですね。“ミンナノウタ”の意味と、呪いの根源の正体は、非常に良い設定だったと思います。


しかし──

せっかくの良質な設定は、Jホラーの悪い部分で儚く霧散。

案の定、“登場人物”ではなく演者中心の展開にはガッカリしました。

GENERATIONSファンに配慮したかのような展開に加え、意味不明なカラオケ挿入には思わず枯れた笑いが出ました。

こんな展開にするなら、架空のアイドルとかにしておけば良かったのにと思わざるを得ません。


締め方も雑であり、これまで作り上げた恐怖要素を全て台無しに。

例のごとくぶち込まれた謎の感動?演出も必要性を全く感じません。


Jホラーで久々の当たりか?と思いきや、やはりそう簡単には呪縛から抜け出せないなとガッカリしたホラー。


恐怖演出だけはしっかりしてるので、そこいらは楽しめるかと思います。




  バイオレンス・ボイジャー


◾ストーリー


ボビーは友人の“あっくん”と共に、隣町へと引っ越した友人に会おうと山道を歩いていた。

すると山の頂上に橋が掛かっており、その先には「バイオレンス・ボイジャー」と書かれた見慣れぬ建物があった。

そこに建物の持ち主である“古池”が現れ、2人を建物内に招待した。

バイオレンス・ボイジャーは古池お手製のレジャー施設であり、2人はその楽しさに時間を忘れてハマっていく。

が、その途中で倒れている少女を発見。目を覚ました少女は「この施設は危険」であると2人に伝え、急いで逃げるように促した。

訳も分からず従うボビーらだったが、唯一の帰り道であった橋が消えており──

【簡単な説明】

・劇画+アニメーション+実写という超実験的映画

・対象が子供の残酷描写が多いので注意

・その内容に反し、ストーリーは子供向けレベル


劇画+アニメーション、略してゲキメーションという新しいジャンルを構築した凄まじく実験的な映画。

紙芝居に直接手を加えるという技法は、アニメながら生々しさを表現できていると思いました。


劇画だから規制が緩いのか、子供相手に過激な残酷描写が多く出ます。

苦手な人は注意。

そんな過激な表現に対し、ストーリーは子供向けレベル。

ツッコミどころしかないようなものなので、“細かいことは気にするな!”的な精神で見た方が良いです。



まとめ 


今回のは微妙三銃士。

どれも光る部分はあるものの、他の部分が足を引っ張っており、如何せん「あー、面白かった!!」という満足感が私は得られませんでした。

どれも惜しい。


フォロー・ミーは展開自体は良かったのに、伏線の貼り方や謎解き部分がなおざり……。


ミンナノウタは恐怖演出は素晴らしかったのに、ストーリーが演者中心のご都合主義で終わってしまい……。


バイオレンス・ボイジャーはこれまでとは異なる映像体験は良かったのに、それ“だけ”しか注力されておらず……。


自分にとって最高の映画に出会える日は再度来るのか。

乞うご期待。


それでは本日はこのへんで。

おしまい。