映画感想:その7 | 真っ直ぐ行かずジグザグと

真っ直ぐ行かずジグザグと

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おはようございます。
ZigZagです。


最近、オーバーウォッチ2をようやく楽しいと思えるようになりました。チームバトルは苦手でしたが、ここに来て克服しつつあります。
次期シーズンは少し本腰入れてやろかとも考え中です。

それでは本編始まり始まり。

※個人的感想&ストーリーのネタバレなしです。



  アポストル / 復讐の掟


過去の出来事により自暴自棄な生活を送っていたトーマスは、自身が唯一大切に思っている妹ジェニファーがカルト教団に誘拐されたことを知る。

トーマスは入信者を装い、カルト教団の巣食う島に潜入。

一見すると一般的な村のように見えたが、少しずつその島の異常性を知ることになる──

【簡単な説明】

・ミッドサマーからカルトっぽさを抜いた映画

・ストーリーは考察寄り

・微妙


カルト教団に攫われた妹を救出すべく、兄が奔走するホラー映画。

ネットフリックスオリジナルでもあります。


単刀直入に述べるなら微妙。

まず致命的なのはカルト教団と言う割に、カルトらしさが少ない。

正直「ちょっと規律が変な村」レベルであり、禍々しさや歪さが圧倒的に足りておらず、緊迫感を煽るには少々弱いかなと感じました。

というのも敵である教団の幹部が、この手の映画には珍しく俗物的な思考をしているのが、カルト要素の減少に繋がっているようにも思えます。斬新ではありますが、メインのはずの“カルト”が希釈されてしまっては元も子もない。


登場人物の掘り下げも甘いので、感情移入しにくいのも難点。

もう少し主人公の背景を掘り下げてくれたら、また違ったかもしれません。


評価点は終盤にようやく出るカルトっぽい演出。

独特な処刑方法は個人的には好みでしたし、教団が崇めている存在もなかなか良かったです。

惜しむらくはカルト的演出がそれぐらいしかないところ。もっと最初からこんな風にしていてくれたら、評価はもっと違ったかもしれません。


際立ったウ○チ映画ではないにせよ、良作とも言えない、最初に申した通り微妙な映画。これで約2時間はちと長い。



  モービウス


天才医師マイケル・モービウスは、幼少の頃から血液の難病に苦しめられており、その治療方法を模索していた。

そして吸血コウモリの血清を利用することを思いつき、自らに投与する。

果たして治療は成功し、病を克服したモービウス。

しかしその直後、モービウスは人智を越えたパワーとスピードと共に、激しい吸血衝動に襲われてしまう。

何とか平静を取り戻したモービウスは、この薬は危険と判断、廃棄しようと試みる。

……が、彼の親友であり、同じ病に苦しむマイロが、密かに薬を奪ってしまい──

【簡単な説明】

・ソニーズスパイダーマンユニバースの映画(SSU)

・ダイナミックな映像は見事

・締め方があっさり塩味


マーベル・コミックに登場するキャラクターをベースにしたアクション映画。

ストーリーは至ってシンプルかつ、初期の頃のMCUと酷似したような設定。良く言えば原点回帰、悪く言えば陳腐です。


同じ系列の他の主人公と比べると、モービウスの人物像もインパクトに欠けている印象。

初っ端から血清の危険性を把握してしまったことで「病から解放された喜び」が、親友マイロとの繋がりがそこまで掘り下げられなかったことで「親友を倒さなくてはならない葛藤」が描写されずに終わってしまったことも、インパクト不足の要因かとも思いました。

最後もやけにあっさり終わってしまったのも残念。もう少し盛り上げてほしかった。


脇を固める登場人物らに大してフォーカスしていないのも、他の作品と比べて見ると寂しく思いました。コンパクトに纏めすぎましたね。


反面、アクションシーンはこの手の映画に漏れずダイナミック。

高速移動した軌跡を霧のように表現するのはシャレオツです。

このクオリティはやはり素晴らしいと思います。

だからこそ、アクション以外の面にももっと目を向けてほしかったです。


余談ですが、マイロ役は「ラスト・ナイト・イン・ソーホー」にも出演していたマット・スミス氏。

あの彫りの深い顔はかっこいいですね。



  ドント・サレンダー / 進撃の要塞


暗号通貨業を営むポールは、音信不通だった父親・ロバートがある高齢者施設にいると知り、そこを訪れる。

しかし時を同じくして謎の武装集団が施設を襲撃。すると医療機器の販売業者であった筈のロバートが、銃を片手に応戦し始めた。

事態を飲み込めぬポールは、ここがただの高齢者施設ではないと知らされる──

【簡単な説明】

・ブルース・ウィリス主演のアクション映画

・なのに凡作

要塞は進撃される側


ただの爺さんと思ってたら、まさかのメチャ強だった……という、昨今のアニメやらなにやらでも題材となる設定のアクション映画。


ブルース・ウィリス主演!……とあったので期待して見ましたが、悪い意味で期待を裏切られました。

テンポの悪い展開、緊張感に欠けるドンパチシーン、凡庸なストーリー、チープな演出&舞台と、悪い部分が目立つ内容。

特に舞台の作りが本っっっっっっっ当に安っぽい!!!

普段はそこまで小道具や舞台を意識しない私ですが、そんな私ですら違和感を覚えてしまうほどチープさを感じてしまいました。

舞台の設定は納得がいくだけに、そのチープさを際立たせています。


テンポもアクション映画としてあるまじき劣悪さ。

途中からげんなりしていました。


評価点は登場人物の個性。

高齢者施設の警備を担当するとあるキャラクターは、人一倍個性的でした。全開におっ立てた死亡フラグを尽くへし折っていく様は、完全に主人公たちの印象を食ってました。よくよく考えたらあんま良くないなそれは。


大物主演でも、やはり他の部分がなおざりになっていると凡作に成り下がると、嫌でも教えてくれる映画でした。

あまりオススメはしません。


あと、要塞は進撃される側であり、決して進撃しない点には注意。移動要塞じゃないんだから。



まとめ 


脚本や演出、主演の存在はもちろん重要ですが、脇役や小道具、舞台といったものも同様であると、今回の3作品で改めて思い知らされました。

本編前に「チームバトルのゲーム云々」の話をしましたが、映画もおんなじですね。

どれだけ脚本が秀逸であろうとも、演者や演出等が駄目なら台無しになってしまいますし、その逆もまた然り。

難しいもんですな。


それでは本日はこの辺で。

おしまい。