ザ・カンファレンス
◾ストーリー
田舎にショッピングモールを建てる計画が決まり、地方自治体職員達はリフレッシュ兼、最終段階の会議のために建設予定地近くのキャンプ場を訪れる。
そこで早速会議を始めるも、職員同士の協調性のなさが浮き彫りとなっただけでなく、建設計画の不備疑惑まで浮上。
更には何者かがキャンプ場に侵入し、職員たちを血祭りに上げていく──
スウェーデン製かつネットフリックスのホラー映画。よく見たらコメディって書いてある。コメディ?
ホラーと言っても幽霊ものではなく、殺人鬼ものです。
はっきり言うと凡庸なホラー映画。
そびえ立つクソとまでは行かないものの、どこをどう切り取っても面白味に欠けている映画でした。
まず何よりも、こういった映画で重要な殺人鬼の個性に乏しい。
特徴的なマスクは被ってますがそれだけ。インパクトのある残虐性もありませんでした。キャンプ場ということでそれ関連の道具を使う、或いはそれに追随する何かがあるかと期待していましたが特になく。
あと単純に弱過ぎる。皆で長物持って袋叩きにしたら勝てましたねありゃ。
ストーリーは捻りも驚きも盛り上がりも欠けており、「ぬるっと始まってぬるっと終わる」といった印象。意外性も残念ながら皆無。
良かったところは登場人物には魅力があったところ(1名)
ちょっと応援しちゃった位は可愛らしさがありました。おじいちゃんだけど。主役よりも頑張ってた気がします。
それ以外は……うん。個性は確かにありますが、それが露骨過ぎて逆に薄っぺらくなってしまってます。
本当に、徹頭徹尾、何から何まで凡庸な映画。
あまりオススメはしません。無念。
NOCK / 終末の訪問者
◾ストーリー
エリックとアンドリュー、娘のウェンの3人は、森の中のキャビンで休暇を楽しんでいた。
しかしそこへ武器を持った男女4人が現れ、3人を拘束してしまう。
そして4人のリーダー格であるレナードが口を開く。
「世界の終末を回避するためには、1人を犠牲にする必要がある」と──
ご存知M・ナイト・シャマラン監督のスリラー映画。
シャマラン監督と言えば、「シックスセンス」「アンブレイカブル」「サイン」等で有名ですね。
他にも「ヴィジット」「ハプニング」、そして私のお気に入りホラー「オールド」を手掛けています。
そんなシャマラン監督ですが、その作風も相まって、物によっては賛否両論が吹き荒れることでもお馴染みです。
本作も例に漏れず確実に賛否が分かれるであろう内容。
作中で登場人物が言及しますが、分かる人にはタイトルとあらすじで本作の骨子が見えてくると思います。かく言う私もその1人。
その知識があると、本作の内容もスッと中に入ってきます。
逆を言えば、それを知らない人からしたら意味不明な話になると思いますし、知っていたとしても「なぜ?」の部分が多すぎて、首を傾げたくなること請け合いでしょう。加えて、それ以上の捻りがストーリーに無いのが残念。
本当に人を選ぶ映画です。万人受けは絶対にしない。
ちなみに私は好きであり、楽しめた映画です。
まず4人組の1人であるレナード役のデイブ・バウティスタ氏が良い味出してました。筋骨隆々のマッチョマン+タトゥーびっちりという凶暴そうな見た目に反し、常時誰よりも穏やかな振る舞いをしているギャップが面白い。メガネ掛けただけでインテリにも見えるのは凄いです。
ネタバレになるので多くは言えませんが、広がっていく“それ”のインパクトもなかなか。今風にアレンジしています。
あとは、やはりシャマラン監督お馴染みの家族愛表現。
本作の主人公であるエリックとアンドリューは同性カップルであり、娘のウェンは当然養子と、センセーショナルな題材を用いています。
しかしながら、3人の振る舞いには性別や血という垣根を越えた愛を実感出来ます。
シャマラン節がめちゃくちゃ効いた尖った作品。
重ねて言いますが、本当に人を選ぶ内容です。ほんと。マジで。
好きなのにオススメは出来ないというジレンマ。
それでも……!という方は是非ご覧ください。
X
◾ストーリー
1979年のテキサス。
6人の男女はそれぞれの理想を叶えるべく、ポルノ映画を撮影するため老夫婦が暮らす農場を訪れた。
農場の持ち主である夫の気難しさに6人は辟易したものの、撮影は予定通りにスタート。良い作品が出来るだろうと、皆して浮かれていた。
しかし、老夫婦が怪しい動きを見せ始め──
新しいTwitterの名前ホラー&ミステリー映画です。
まず始めに、良くも悪くも家族で見る映画ではありません。
あらすじから分かる通り、登場人物たちはポルノ映画を撮影します。
そのため夜のプロレスごっこが頻繁に出ます。気まずくなること間違いなし。
加えて、史上最悪の俯瞰視点(褒め言葉)もあるので、見るならそこら辺を考慮した方がいいです。
ストーリーはシンプル。本作のキラーである老夫婦が男女を殺し回るというものです。若干捻りはあるものの、複雑な話ではありません。
……が、この老夫婦……特に奥さんが半端ないくらいに強烈。
“純愛”という本来ならば尊いはずの概念を、これほどまでに嫌悪感たっぷりに描写するとは思いもよりませんでした。
登場人物たちもアクが強い人たちばかりなので、しっかりキャラ立ちしているのも良いですね。
ゴア表現も「内臓ドバー」とか「腸ビロビロビーン」いった表現はないので、そういうのが苦手な方も見れないことはありません。
ただし本作はゴア表現以外の強烈なシーンがあるので、人によってはグロよりもキツイかと思います。
見るならばある程度覚悟してみましょう。
でも面白かった!
まとめ
感想記事を書くにあたって他の人のレビューも参考に見ているのですが、違った観点から見ている人もいれば、私と同じ意見を持っている方もいるので、かなりタメになります。
時には私が思い至らなかったところにまで目を向けている方もいらっしゃるので、新たな“気付き”も齎してくれます。
こうして私の映画審美眼が養われていくのです(予定)
それでは本日はこのへんで。
おしまい。