概要
ゲーム製作会社Housemarqueが開発し、ソニーによって販売されたTPS型のローグライクゲーム。2021年4月30日に発売。
PS5独占ゲームであったが、2023年2月にPC版も発売している。
死ぬ度にステージが変化するローグライク制に加え、死にゲーの側面も持ち合わせているためか、ゲーム開始時には「当ゲームは難易度を意図的に上げている」という注釈が入る。
ストーリー
アストロ社の宇宙飛行士である『セレーネ』は、惑星アトロポス近辺を飛行中に謎の攻撃を受け、同星に不時着してしまう。
何とかして本部と連絡を取ろうと星の探索を開始するセレーネだが、そこで同じ飛行士のスーツを着た人間の死体を発見、身元の確認を行うべく、スーツの番号を検めた。だがその死体は自分自身──セレーネであった。
あり得ない事態に動揺するセレーネだったが、脱出を目指すべく探索を続行する。しかしそこで未知の生命体と遭遇。果敢に撃退を試みるも、力及ばず命を落としてしまう。
……が、セレーネが目覚めると、そこは不時着した飛行機の場所であった──
特徴
ループ
本作を象徴するシステム。
死亡した場合、スタート地点である宇宙船の墜落地点に戻されるが、その際は所持していた武器や装備品、強化してきたステータス類の全てを失ううえに、各ステージのエリア構成も作り変えられてしまう。
そのためストーリーを進行させるには、死亡することなく先へと進めなくてはならない。
- ただし、ストーリー上で入手する特殊な装備や『エーテル』と呼ばれるアイテムは喪失しない。解析した情報も保持されるので、一度入手した装備品は次のループからも各種ステージでドロップするようになる。
- ステージ内にある装置を用いたり、一部のアイテムを所持していると、死亡してもループが発生せず、アイテム等のロストを防ぐことが出来る。
- ストーリーの仕様上、とあるステージまで辿り着くと、以降はゲームをクリアするまでそこがループ初期地点に変更される。
主人公
パッケージにも写っている、宇宙飛行士兼スカウト(探索隊)の女性『セレーネ』が主人公。
死で時間がループする未知の惑星アトロポスから脱出すべく、単身で大量の敵性生物と惑星の謎に挑んでいく。
- それぞれ異なる性能を持つ武器や、消耗品であるアイテム、所持しているだけで効果を発揮するアーティファクト等を駆使して各ステージを探索していく。
- 基本動作の移動やジャンプの他に、発動中は無敵になる“ダッシュ”が可能。僅かな時間だが敵の攻撃や罠をすり抜けることができ、ジャンプ中に使用すれば移動距離を伸ばすこともできる。ただし一部の攻撃はダッシュの無敵が効かない。
- 敵を倒すと『オボライト』を回収でき、専用の機器にオボライトを投入することでスーツの強化やアイテム、アーティファクトの交換が可能になる。なお、オボライトは敵を倒す以外にも、ステージ内の各所に塊として配置されていることもある。
- 敵を一定数倒す毎に『アドレナリン』が上昇し、セレーネに様々なメリットが付与される。最大レベルは5で時間は無制限。しかし一度でもダメージを受けると0に戻ってしまい、最初から上げ直す必要がある。
- 敵を倒す、もしくはステージ内に配置されたキャリブレーターを入手すると、『熟練度』を上げられる。このレベルが高い分、より強い武器が入手出来るようになる。
◾アストラ・スカウト・スーツ
セレーネが着用しているスカウト専用のスーツ。未知の惑星の環境や敵性生物の攻撃に耐える、瞬時に道具の解析を行う、着用者の身体能力を上昇させる等、現代の技術力を遥かに越えた高性能な機能を保有している。
- 『ファブリケーター』と言う機器で攻撃力や防御力、スーツの耐久値や修復効率の強化が可能。しかしファブリケーターに何が出るかはランダムであるため、常に好みのステータスを強化することはできない。
- ステージ内に落ちている『シルフィウム』を取ればスーツ耐久値が回復し、『レジン』を取れば耐久値の上限を上げられる。こちらも配置はランダムだが、耐久値が最大の時はシルフィウムがレジンに変化するようになっている。
- メリットとデメリット両方付与する『パラサイト』という生物も装備可能。最大で5体まで装備出来るが、外すにはアイテムを用いるか、専用の機器を使わなくてはならない。
- 悪性因子と呼ばれるエネルギーに汚染された物を取る、または特殊な攻撃を受けるとランダムでスーツが故障し、デメリット効果が発生してしまう。指定された条件をクリアするかアイテムを使用するまで解除されないうえに、故障が3つ付与されると「致命的な故障」が発生し、スーツの耐久値が大幅に減少、ランダムでアーティファクトが破壊される等、最悪なデメリットに見舞われる。
◾武器
最初はハンドガンのような武器のみだが、ストーリーを進める毎に新しい武器が追加されていく。一度解禁された武器は、ループ後でも各ステージで出現するようになる。
武器の弾は無限だが、撃ち続けるとオーバーヒートを起こし、暫くの間は射撃不可となる。その際にタイミングよくボタンを押すと“オーバーロード”が発動し、クールタイムを省略出来る。
- 本作ではアダプティブトリガーを採用しており、射撃ボタンを浅く押すと通常射撃、深く押し込むとセカンダリアクションが発動するようになる。セカンダリアクションは固定ではなく、武器1つ1つに異なるものが付与されている。
- 武器にはスキルが付いているものもあり、武器の挙動が変化したり、特殊な効果を発生させる。最初はロックされているが、同じ武器で敵を一定数倒すとスキルが解放されていく。
- 武器にはレベルがあり、先述した熟練度レベルに応じて出現武器のレベルも増加していく。レベルが高い武器ほど特殊能力が多く備わっていたり、ステータスが優秀なものがドロップする。
- 「連射力に秀でてる」「近距離で真価を発揮する」「罠を張るように使う」「弾速は遅いが威力は絶大」というように、どの武器にも特徴がある。武器に関して縛りはないので、自分が使いやすい武器を見つけることも攻略には重要。
- 射撃武器の他に近接武器として『ブレード』が使用可能。射程距離は短いものの、素の威力が高いうえに敵のシールドを引き剥がせる。あるアーティファクトを入手すればエリアを塞ぐシールドも破壊出来るようになり、探索範囲を広げられる。
ステージ
ステージ毎にいくつかのエリアで構成されており、ループする度にその組み合わせが変化していく仕様。
どのエリアが配置されるかはランダムだが、一部エリアは場所こそ違えど必ず出現するようにはなっている。
- ステージ内にはアイテムの他にコンテナが設置されており、中には武器やアーティファクトが入っている。しかし、時には鍵が掛かっていたり、悪性因子に汚染された物もある。鍵が掛かった物はアトロピアンの鍵で開封が可能であり、汚染された物はエーテルを使えば安全に開封可能。
- 各所には『ゼノデバイス』というギミックが配置されている。オボライトを投じてアイテムと交換する「ファブリケーター」や、起動させれば決められたエリア間を瞬時に移動出来る「トランスロケーター」、エーテルを消費して死亡しても一度だけループを阻止する「リコンストラクター」など、攻略に有用なものが揃っている。
- ただし、一部ギミックは鍵の掛かったエリア内に配置されることもある。こちらも開けるにはアトロピアンの鍵が必要だが、それが配置されるかはランダムかつ、鍵の掛かったコンテナ&扉と鍵の数が必ずしも一致するとは限らないため、場合によっては入れないこともある。
- 各ステージの赤い扉先にはボスがおり、初回時は必ず撃破する必要がある。一度でも倒せば以降のループではスルーが可能。
- 一部のエリアは侵入すると封鎖され、特定の敵を倒さないとエリアから脱出できなくなる。
- 封鎖エリアとは別に、「隔離エリア」と呼ばれる場所もある。そちらは全ての敵を倒すまで外に出られなくなるが、敵の全滅に成功するとアーティファクトやアイテムが複数貰える。なおかつ侵入前には警告もあるため、間違って入る心配はない。
- 時間制限付きのボーナスエリアもある。エリア内には様々なアイテムが配置されているが、そのエリアに入るとギミックが作動、暫くするとアイテムの回収が不可能になる。
- とあるエリアで発生するストーリーイベントのみ、一人称視点となる。
敵対生物
惑星アトロポスに生息する謎めいた生物たち。
見た目は獣や鳥、二足歩行型、機械のようなものまで様々だが、ほぼ全てが明確にセレーネを敵として認識しており、エリアに踏み込んだ彼女を襲撃してくる。
種類毎に耐久値や攻撃パターンが異なるため、それぞれの動きの把握や回避方法、隙をよく覚えていくことが、ゲーム攻略には非常に重要となる。
ボスや悪性変異個体以外の敵には、体力の他にダウン値があり、最大まで蓄積させることで動きを止めることが可能。
また、一部の敵には弱点が存在しており、ダウンしている間はその部位が強調表示される。
◾通常個体
主に出現するタイプ。他のゲームでいう“雑魚敵”な立ち位置ながら、集団で襲ってくる&そこそこ高めの攻撃力も相まって油断ならない相手。
- 大抵の敵はエネルギー弾を発射するため、数によってはエリアいっぱいに弾が飛び交う事態に。弾速も一定ではないので、躱したと思ったら滞留していた弾に当たる……といった事故にも繋がりやすい。
- 基本的に耐久値は低い種類が多いものの、中には通常個体でありながら高耐久、複数の攻撃手段、果てはワープ攻撃といったいわゆる“強い雑魚”も出現する。
- 赤いシールド持ちは、ブレードでシールドを破壊してからでないと攻撃が通らない。
◾ボス
通常の敵よりも遥かに強い個体。画面上に体力バーが表示され、それを削り切れば勝利となる。倒すまではエリアから脱出は不可能。
- ボスなだけあって攻撃は苛烈であり、画面いっぱいに弾幕が展開されることもある。その上どのボスも体力バーが3本あるため長期戦は必至。更には体力の減少と共に攻撃パターンを変えてくるので、臨機応変な対応が求められる。
- 一度倒せば、以降のループではボスと闘わずに次のステージへと行くことが可能。ボスのエリアに入れば再戦もでき、勝利すればエーテルが5個もらえる。
◾悪性変異個体
悪性因子に汚染された個体。通常種よりもステータスが著しく強化されており、攻撃手法も一部変化している。ダウンもしない。
- 当個体との戦闘中は、本体の攻撃とは別の攻撃も追加される。
- この個体が出現した際はエリアが封鎖されることがあり、倒すまでは脱出が出来なくなる。
シシュポスの塔
ダウンロードコンテンツ。
各階層の敵を殲滅し、より上の階を目指していくモード。
階層には敵が出現するエリアの他に、武器やアイテムが入手できる階層、ボスの階層がある。
※今回の記事では紹介しません。
感想
良かった点
◾気持ちの良い操作性
操作性は非常に良好。挙動は癖が少なく機敏であり、プレイヤーの思う通りにしっかりと動いてくれる。
- 操作性はゲームなら当然と思われるが、実際に体感してみるとその動かしやすさは歴然。独特なテクニックを求められることもないので、始めたてでもスムーズに操作が出来る。当然、慣れてくればくるほど動きも洗練されていき、一見不可能に思える弾幕の回避も的確に行えるようになる。
- プレイヤーが行える回避行動は「移動」「障害物に隠れる」「ダッシュ」と至ってシンプルながら、かえってその簡潔さにより直感的かつ高速で立ち回れることも、本作の戦闘と非常にマッチしているといえる。
- 射撃に関しても、ADS撃ちと腰だめ撃ちの2種を備えているため「チャンス時に弱点を精確に狙う」「移動しながら弾をばら撒く」といった臨機応変な対応が可能。アイテムの大半も移動しながら使えるので、戦闘のテンポが削がれることはない。
◾PS5の性能を活かした演出
PS5専用のゲームだったということもあり、同機の性能が最大限に活用されている。
- 美麗なグラフィックは当然のこと、画面いっぱいに弾幕が展開されてもカクつかない処理速度は素晴らしい。
- アダプティブトリガーを用いた2段階の構えは、通常射撃から瞬時にセカンダリーを発動できるため、本ゲームのスピード感にマッチしている。やや固めに機能しているので誤射の心配も低くく、新操作ながら慣れやすい。
- ハプティックフィードバックの表現も圧巻。武器の発射時や各種アクション時だけに留まらず、周囲のギミックやプレイヤーの進む道によっても多彩な振動を齎すので、没入感をアップさせている。
- 3Dオーディオのサウンドにより、敵の唸り声や環境音に奥行きが出ているため臨場感も高い。ロードも高速SSDのおかげで爆速。
賛否点
◾人を選ぶ仕様と難易度
ゲーム開始時、公式直々に「本ゲームは意図的に難易度を上げている」と注意書きが表示される通り、マップの構成、出現する敵、配置されるアイテム等全てがランダムのローグライク性に加え、ソウルライクと呼ばれても仕方ないほど死にやすいため、注意書きに嘘偽りのない難易度となっており、合う合わないが出やすい。
- 本作は死亡すると強化したステータスがリセットされてしまうので、“死にまくってもやり続けたらキャラが強くなる”ということが一切ない。そのため純粋なプレイヤースキルの向上が強く求められており、シューティングやアクションゲームが苦手な人には辛いゲームシステムとなっている。
- 数時間掛けて強化した自キャラや進行状況が、たった一度の死で容易く消えるというのも堪える人には堪えるだろう。挙げ句、どれだけ強くしようが進もうが、死亡時のリターンがエーテルのみとあれば、人によっては攻略意欲が減退してしまうかもしれない。
- そのエーテルも、プレイヤーの強化という点で見ればそこまで役には立たない。初期エリアに配置されているデバイスは「未発見のアイテム及びアーティファクトを排出」するだけのものであり、実感出来るほどの恩恵があるかと言われれば微妙なところ。
- しかしながら、敵の特徴や攻撃方法、自身に合った武器の選定、戦闘時の立ち回り、アイテムの取捨選択等の理解度に比例して生存時間は伸びていく。加えて死亡時のループを防ぐ措置もあるので、決して鬼畜難易度というわけでもない。
- 極論、『モチベーションの維持』『理解力』『プレイヤー自身のスキル』で、本作への評価が分かれてしまう。
◾運の絡む攻略
殆どの要素がランダムであるが故、攻略の難易度が運に左右されやすい。
- 武器はもちろんのこと、アーティファクトも有用な物が拾えるかどうかで難易度が大きく変わってくる。特に一部アーティファクトは「攻撃する度にスーツ耐久値回復」「レジンを取る度に一回ダメージ無効」といった強力な効果を備えており、これらを所持しているのといないのとでは難易度に大幅な差が生まれる。
- エリア構成も攻略難易度に響いてくる。運が良ければ最初のエリアで有用な武器に持ち代えることが出来るが、反対に運が悪いと初期エリアの次にエリア隔離に見舞われることも。
- 他にも「ゼノデバイスがステージ奥に固まる」「武器がなかなか拾えない」「回復アイテムが汚染されたものばかり」という、ランダム故の偏りが発生することもままある。
- とはいえその逆もまた十分有り得る。それに、ハズレを引いたとしても絶対クリア出来ないわけでもない。理不尽さは感じるが。
- アイテム等の引きが悪かったら、いっそのことループをリスタートしてしまうのも手。最初の方だったら痛手は少なく済む。そのループを「エーテル集め」と割り切って行動するのも良い。
◾難解なストーリー
目にする情報は多いものの、大半が断片的かつ時系列もバラバラ、専門用語も豊富であるため、本作のストーリーやバックグラウンドを理解するには、プレイヤー自身の頭の中で逐一整理する必要がある。
- 情報によっては知識がないと冗談抜きで何を言っているのか1ミリも分からない。あったとしても独特な言い回しや抽象的な表現のせいで余計に混乱する。
- 一応、ムービー単体でも本作がどういったストーリーなのかはある程度了察出来る。今ではネットに様々な考察が上げられているので、そちらを参照するのもあり。
残念な点
◾一部ステージ間で強制リセット
ストーリーの都合からか、一部ステージ間は地続きではなく、移動時には死亡時同様に全てリセットされる。
そのため、そこまでにステータスの強化を進め、有用なアイテム、アーティファクトが揃えていたとしても、途中からは必ず最初から集め直しとなってしまう。
- 演出上仕方ないとはいえ、クリア後もこの仕様が続く必要性があるのか疑問符が付く。一応、そのステージからは熟練度が15からスタートになるものの、敵も同様に強い個体が出現していくので、恩恵も大して感じられない。
- 武器はともかくとしてステータス面もリセットされるのが痛い。せっかく強化してきたものが、死んでもいないのにステージ移動で無かったことにされるのは、少しばかし理不尽さを感じる。
◾収集物集めが苦行
当ゲームの仕様上、収集物すらもランダム配置なため、全て集めるとなると多大な労力が必要。
- 未発見の収集物が必ず配置されるわけではないので、出ない時は本当に出ない。残り僅かにもなれば尚更見つけるのに苦慮する。
- 一部の収集物に至ってはマップに表示されない。そのためどのエリアも隅から隅まで探す必要が出てくるので更に時間を割かれてしまう。幸い目立つように設置されているのだが。
- 当然、その道中にも敵は出現する上に、時にはエリア封鎖によって戦闘が避けられない状況もある。よほど手慣れたプレイヤーでもない限り未強化での走破は非常に厳しいので、収集物のみに注力することも困難。トロコンを狙うには些か厳しい仕様である。
- せめて1ループにつき、各ステージ最低1つは配置されるようにしてほしかったところ。
◾悪性変異個体の雑な調整
悪性変異個体は通常個体よりも強く設定されているが、その強さの要因が「本体とは別の攻撃」に集約されており、手抜き感が否めない。
- 本体の攻撃も確かに変化はしているが、その度合いは僅かであり印象が薄い。それに引き換え追加攻撃は高威力は当然のこと、「故障を引き起こす」や「ダッシュ無効」等の効果が付属しているうえ、本体の動きとは関係なく襲ってくるため、もはや本体よりも追加攻撃の方が強い。
- その追加攻撃を停止させる手段はないので、プレイヤーは実質2対1の状況で戦闘をしなくてはならず、面白いのではなくただただ面倒。
- なぜ変異個体にこんな能力があるのか明かされないのも、取ってつけた感を殊更に強くしてしまっている。
- 本体の攻撃自体をもっと苛烈にするか、別の攻撃を行ってくるとかであればまた違ったのだが。
◾最終ステージの仕様
最後のステージのみトランスロケーターが存在しないので、他のステージに比べて探索が面倒。
- よりにもよって各エリアが横にも縦にも広めであるうえに、足場のないエリアも多くあるため、ただ移動するだけでも手間。
まとめ
「アクション&シューティング苦手勢」絶対お断りマン。
エレクトリカルパレード弾幕に晒され、避け損なえば全ロスト+始めからという、心折設計なゲームです。
半減とか9割失うとかではなくマジで全て失う仕様は、結構賛否がある模様。私も最初は戸惑いました。
そんな仕様にも関わらず敵は強め。
序盤から「高速で突っ込んでくる」「移動デバフ+高誘導弾発射」「高耐久+高威力攻撃」と殺意マシマシで襲ってくる敵が多いので、人によっては最初のステージだけで数時間〜数十時間費やしてもクリア出来ないことも。
こんだけ難しいならば救済措置とかあるのでは?と思うかもしれませんが、そんなものは一切ありません。
むしろ先に進めば進むほど敵は強くなる上、回復にすらリスクを伴わせる“悪性因子”が登場し、まさかの難易度底上げ措置をしてきます。
他にも収集物集めの苦行化、出現アイテム&アーティファクト、敵やエリア配置のムラ等、ランダムが故の理不尽さも感じることが多々。
畢竟、本ゲームは何が何でもプレイヤーが腕を上げる&ステージや敵の構成、武器やアイテムの出によってフレキシブルな対応を取れなくてはクリアが難しいゲームであり、決して万人受けはしません。
しかしながら、ハマる人はとことんハマる“魅力”も詰まっています。
まず何と言っても操作性が抜群。
プレイヤーの思い通りにスイスイ動いてくれるのは勿論のこと、そこに無敵ダッシュが組み合わさることで手軽にスピーディーな戦闘が可能。
大量の弾幕を無傷で回避し、代わりに敵へ銃弾をブチ込んだ時は爽快感を味わえます。
アダプティブトリガーもある程度重く設定されているため、セカンダリを誤射する心配も低いです。
この操作感もあり、ゲームプレイに中毒性が生まれています。
ハプティックフィードバックが齎す細かい振動や音響効果による臨場感の底上げ、ゲームテンポを崩さない爆速ロードと、システム周りも良好。
なおかつ「プレイヤーの腕次第」ということは、先に進めれば進むほど上達しているという表れでもありますから、自身の腕の向上を生で実感できるのも中毒性に一役買っていると言えます。
正直私はめちゃくちゃハマりました。
先述した通り、収集物集めはかなり難儀しましたが……
・高難易度ゲームが好きな人
・アクション、シューティングに自信がある人
・ローグライクゲームが好きな人
・考察系ストーリーが好きな人
・諦めない心を持っている人
◾こんな人には合わないかも
・アクション、シューティングが苦手な人
・ローグライクゲームが苦手な人
・明快な話が好きな人
余談ですが発売当初、本ゲームにはセーブ機能がなかったそうです。
そのためクリアするにはゲームを切らずにプレイしなくてはならず、止める際もPS5をスリープモードにしておく必要があったとのこと。
なかなか過酷ですね。
今ではセーブ機能が付いているので心配なく。
それでは本日はこのへんで。
おしまい。