故きを温めて新しきを知る(論語)
過去の事象を深く研究することによって、新しいものへの認識を深めていくこと。このことばは、ふつう「温故知新」といいならわされている。これがリーダーには必要な態度なのだ、と孔子はいう。
たとえばどの企業でも、現在の状態は突然生じたものではなく、創業以来の歴史によって築き上げられたものだ。したがって先人たちの時々の苦労や智恵をじっくり検討していけば、そこから将来への指針を見出すことが可能なのである。その意味で、社史を編纂することも、大いに意義がある。ただし、単に昔を懐かしむ態のものにはならぬよう。(丹羽 隼兵著「中国古典の名言」より)