虹がかかる | 速報いくのふ☆

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歌手・高木いくの☆の情報をお知らせします♪

命って、何色だろう?

色ってあるのかな

昨日の朝、虹が出ていたね

キレイなアーチだった

20年近く前、
初めて共に暮らした犬、チロが亡くなった

家族みんな物も食べられなくなるほど悲しみに包まれてしまって、
心の所在無く、チロの不在に何年も慣れないでいた

母となんとなくペットショップを覗いたりしても、
互いに無言で店を後にしていた

“こま”を受け入れるのはとても勇気の要ることだった
もう一度あの悲しみを味わうのかと思うととても恐い…

最初に出逢ったのはわたしだった
目が合ってしまった
小さな町の小さなペットショップの窓側にゲージが置かれ、
その中でずいぶんと大きくなったビークルが床にアゴをつけて退屈そうに外を眺めていた
上目遣いで目だけでこちらを見た
“生意気そうなやつめ…♡”と思いながら通り過ぎて、
しばらくして振り返ったらまだこちらを見ていた

初めて抱っこしたときの温かさ、重さ、匂い、
今はっきりと甦る
わたしは懐かしさに安堵したようだった

“もう一度しあわせに飛び込もう”って、
家族と話したんだった
そう、生きている限り、
何度だってしあわせになろうって

おてんばだけど、
うるさく吠えたり噛んだり決してしないやさしい犬だった
臆病でひょうきんでもあった

こまは楽しかったかな…

なんだか最期は色々察して、
わたしたちをわずらわせないよう自ら身を引いていったような気がしてならない

父も母も年を取った
引っ越して環境も変わった
わたしは結婚し子供が生まれ、
コマとの関わりが希薄になった
さびしい思いをさせたのではないかと、
つい考えてしまう
そう思っていたことが伝わって、
きっとそれが一番さびしくさせたかもしれないね。

30代はこまと共にあった

こまを迎えてしばらくは、
愛しく思えば思うほどわたしはノイローゼ気味で、
コマを失う夢ばかり見て神経質になっていた

雪原をよく走った
雪けむりをあげてビュンビュンと得意気に
深い雪を泳ぐように
フリスビーしたり、ソリに乗せたり、
たくさん遊んだね

さびしいよ…こま…
ひとりになるとそれぞれ泣いてばかり…

だけど、
悲しくて泣いている気持ちの一方で、
わたしたち家族の成長も感じているんだ
あのときみたいに、
悲しみに溺れてはいないの

こまが自然に生き物らしく死ぬことができて、
ホッとしたんだよ
長く苦しませることなく、
楽になったこまを見てホッとしたの
看取ったお父さんとお母さんは、
泣きながらも誇らしく晴れやかな顔に見えるんだよ

生と死はひとつなんだよね

生まれることも奇跡なら、
季節のように死せることも奇跡なんだよね

体は雲になり、水になり、土になり、風になり、
次は何に生まれるのかな

降りしきる雪の中にこまを感じることができるよ

ありがとう、こま

わたしはあなたと一緒にいられてものすごくしあわせでした

ありがとう。。

おやすみこまちゃん

きっとまたね!!