今日、
息子を連れて野尻湖へ行ってみた。
遊覧船に一緒に乗りたかった。
贅沢してファーストクラス。
甲板に出ると風とお天気雨が気持ちよかった。
子供の頃ここでよくアヒルの足漕ぎボートに乗った。
全力で漕いで弁天島まで行き、
お参りしてまた全力で戻る。
制限時間内に戻れるかハラハラドキドキしたものだ。
一度、わたしが被っていた麦わら帽子が水面に飛んでしまい、
危ないからわたしは諦めたのだが、
同乗していた兄が、
「いくの泣くな!お兄ちゃんが取ってやるから^_^」とがんばってくれたことがあった。
「オレが落ちないようにお前はオレを支えてろ!」なんて、
転覆しそうで心底ドキドキした。
帽子に近づくと波でまた離れてしまう…
どうやって取ったのだろう?
今では思い出せないが、
小学生だった兄は試行錯誤繰り返し、
諦めなかったのを覚えている。
無事に帽子をキャッチして、
全力で漕いで汗だくで湖畔へ戻った。
兄妹ふたりしか知らない冒険だ。
そのあと焼きもろこしを買ってもらって、
夕方になって夜になって花火を観た。
湖で観た花火は距離が近く、
火の粉が顔に降ってきそうなほどだった。
打ち上がる花火の音はでっかく胸を射抜き、
尻もちをついた。
ほんとうに綺麗だった。
未だ、あのときの花火を超えるものは無い。
一生分の思い出だ。