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ビタミンは体に必要な物質として知られていますよね。
ビタミンAから始まって、B、C…。
その中の1つである
ビタミンKをご存知の方もいらっしゃると思います。
血液凝固の必須因子としての役割が
最初に見いだされていた脂溶性ビタミンで
その後、骨代謝にも関与することが明らかになり
それらの作用を用いた治療薬が
臨床応用されています。
さらに、ビタミンKレベルが
認知機能に関連している可能性が報告されていて
これまでの研究では
ビタミンKレベルを専門的な検査で測定していたり
食事調査からビタミンK摂取量を推測するという手法を用いていますので
汎用性や精度の問題があったそうです。
東京都健康長寿医療センター研究所などの研究グループは
既に国内で骨代謝関連検査として
保険適用されている「低カルボキシル化オステオカルシン(ucOC)」
という指標を用いて
その値と認知機能との関連を検討しました。
ucOCはビタミンKレベルのバイオマーカーで
ucOC高値はビタミンK不足を意味しています。
東京都板橋区在住の高齢者から無作為に抽出され
研究参加に同意した800人の方々が対象となりました。
ucOCの値の程度によって3群に分け
認知機能はミニメンタルステート検査(MMSE)で評価し分析を行いました。
MMSEは30点満点で
スコアが低いほど認知機能が低下していることを意味します。
その結果
ucOCの低いグループは高いグループよりも
MMSE27未満で定義した「軽度認知障害(MCI)」の該当者が
1.65倍、有意に多いことが分かったそうです。
この研究はucOC値と認知機能との関連を調べた初の報告なのだそうで
ビタミンKが認知機能に重要な働きを担っている
可能性を示していると思われます。
検査として一般的に用いられている
ucOCというビタミンKレベル評価の検査によって
認知機能に影響を及ぼす病気の指標になるのかもしれません。
これからの研究の進展が待たれますね。
詳しくはこちら。
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