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非結核性抗酸菌症って?
結核菌は抗酸菌といわれる細菌のグループに属しています。
結核以外の複数ある抗酸菌のどれかによって引き起こされる
増殖スピードが緩やかな菌による呼吸器感染症のことです。
ですので
非結核性(結核菌ではない)抗酸菌症という名前が付いています。
たくさんある非結核性抗酸菌の中でも
MAC(Mycobacterium avium-intracellular)と
M.kansasiiという名前の菌による病気が多く
それぞれMAC症、M.kansasii症と呼ばれ
大半を占めています。
主に浴室や土を扱う作業で
空気中にただよう非結核性抗酸菌を
吸い込むことにより感染すると考えられています。
結核のようにヒトからヒトへ感染したり
治療しない場合でも、数年で死亡するということは
基本的にはありません。
結核の場合は細胞分裂がゆっくりで
1日から2日程度かかります(大腸菌の細胞分裂は約15分に1回)。
非結核性抗酸菌症の場合は結核よりもさらに時間がかかります。
つまり、非結核性抗酸菌症は、毒力の弱いタイプの菌による
慢性の呼吸器感染症ということになります。
結核菌については、薬がよく効くようになりましたが
それでも長期間の治療になります。
非結核性抗酸菌症は
結核菌よりも、さらにゆっくりと増殖するため
薬の効果が得られにくいというのが現状です。
症状としては、結核と同じく体重が減少する
微熱が出る、血痰が出るなどしますが
いずれも結核と比べると軽く
慢性の呼吸器感染症の状態となります。
結核のように治療しない場合に
重症化して数年で死亡するということはありませんが
10年や20年という年月をかけて進行していくと
呼吸状態が悪くなってしまい亡くなる方もおられます。
非結核性抗酸菌症の診断は?
非結核性抗酸菌症の症状には、咳や痰、血痰や喀血
体重減少や全身倦怠感などがあり
結核と似ていますが、結核と比べると軽症です。
また、自覚症状がないことも多く、
健康診断などで異常を指摘されて受診される方や
咳や痰が止まらないということで
受診される方などが多くみられます。
診断基準に照らし合わせて
症状や胸部X-p検査、胸部CT検査に喀痰検査などを行い
非結核性抗酸菌が検出された場合に診断されます。
治療は?
基本的に薬による治療を行います。
いくつかの薬を組み合わせて治療を行いますが
長期間の治療が必要で、しかも効果も得られにくいため
どの段階で治療を始めるかは
患者さんの状態によって判断されることもあるようです。
日常生活の制限は特にない
活動の制限は特にはありませんが
過労や不規則な生活などで体力が落ちると
病状に悪い影響を与えると考えますので
食事などの栄養、睡眠など生活を整えて
体力を低下させないようにしましょう。
1度、非結核性抗酸菌症と診断されたら
長期間の経過観察や治療が必要になると考えられます。
通院を中断してしまいそうになる方も
いらっしゃるかもしれませんが
主治医の先生とご相談されながら
必要な通院は続けるようになさってくださいね。
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