イネ科花粉症の原因はお米の稲ではないんです
イネ科植物にはさまざまな種類があります。
イネといってもお米がとれる稲の花粉だけ
というわけではありません。
稲に反応してしまう人もいますが
多くのイネ科花粉症の原因植物は
カモガヤやネズミホソムギなど
海外から輸入された牧草になります。
家の近くに田んぼがないからと大丈夫。
というわけではないのです。
原因になるイネ科植物の種類って？
イネ科花粉症の原因となるのは
主にカモガヤ、ハルガヤ、オオアワガエリ
ネズミホソムギ、オニウシノケグサなどと言われています。
これらは牧草として広く輸入されていますが
寒さに強く繁殖力があることから
雑草として日本全国に広がりました。
道端などで見かけることもあると思います。
とくに花粉症の原因になりやすいのはカモガヤと言われています。
草丈は60㎝〜120㎝程度で、葉は緑色
枝の先に小さな白っぽい花が集まって咲きます。
イネ科の植物の花粉の飛散範囲は数十m程度とされています。
なので、近づかなければあまり影響はない
ということになります。
ですが気が付かずにイネ科の植物に近づいたり
直接触れたりしてしまうと
花粉症の症状が強く出たり
肌荒れ(花粉症皮膚炎)を起してしまうことがありますので
ご自身の症状が出てしまう場合は
イネ科の植物の特徴を覚えて
出来るだけ近づかないようにすると良いと思います。
イネ科植物の生育場所は？
イネ科の植物は、歩道の端や空き地
草地、河川敷などに広く分布しています。
雑草として繁茂しているこれらの植物が
花を咲かせて花粉を飛ばす前に、草刈りを行うとよいのですが
カモガヤなどは、茎を地中深くまで伸ばしているので
この地下茎と呼ばれる部分も取り除かないと
すぐにまた生えてきてしまいます。
空き地や河川敷の除草を個人で行うことは難しいですが
ご自分の家の庭で見つけたら
夏前にこれらの雑草を草刈りなどで取り除いておくことが
花粉症予防や症状の悪化を防ぐためにも重要でしょう。
イネ科花粉症の対処法は？
イネ科の花粉症もくしゃみ・鼻みず・鼻づまりが中心ですが
スギ花粉症よりも目のかゆみ、充血など
アレルギー結膜炎の症状が強く出やすい傾向があるとされています。
花粉に接触しないようにイネ科植物の生育場所を避け
イネ科植物が生えていそうな草むらには
入らない、近づかないように
外出時はメガネをかけるなど、目の症状の対策をしてください。
他は花粉の付きにくい衣服を着用するなど
一般的な花粉症予防の対策を行ってください。
とくに、気温が高めでよく晴れた日は要注意です。
イネ科植物の花粉は午前中に大半が飛散し
そのピークは８時から10時だそうです。
午前中の気温が低く
午後から上がったときは午後の飛散が増えることも。
生活の工夫で症状がよくならない場合は
ドラッグストアなどで抗アレルギー剤を購入することもできますし
医療機関に受診されれば
症状に合わせた治療を受けることが出来るでしょう。
ガマンしようと思えばガマンできないこともない。
とおっしゃる患者さんもいますが
ガマンしすぎずに必要な対処をなさってくださいね。
