小高い台地の尾根筋から少し下がったところに建つ老人福祉施設への訪問コンサートで歌って来た。前回の訪問先(出前コンサート ~ 需要回復 ~ 楽譜離れ 2023-06-10)に比べると小規模で、通所施設かと思われる。
集合時間にはまだ間が有ったので、隣接の児童公園の水場で汗を拭いたり、嗽で喉の調子を整えたりした。
水場では少年二人が遊んでいたのだが、断りを入れると応答明晰で、愛想よく蛇口を譲ってくれただけでなく、何をしに来たのかと興味むき出しで探りを入れて来た(当方の蝶ネクタイが気になったものか)。
「そこの老人ホームにヴォランティアで来た。ヴォランティアって解るか」と答えると、知ってると言い、的確に言い換えて説明までしてのけた。当方などよりも弁が立つような印象を受けた。小学校5年生ぐらいに見えたが、中身は中学生レベルのように感じられた。
それにしては、水場で穴掘りをして遊ぶ様は、アンバランスだったな。
楽団は指揮者、ピアニスト、プサルター各一を含めて11名、コンサートのお客さんは二十名強で、けっこう元気な人が多かった。手拍子が入り、ブラヴォ―も複数回聞かれた。演奏の出来もよかったのだろうか。
演奏曲目は前回と全く同じで、ほぼ真夏日だった今日、季節感のズレは一層際立ったが、開き直りも極まり、罪悪感は無く、伸び伸びと歌った。
再来週も別の施設で歌うのだが、やはり同じプログラムを強行するらしい。
「早春賦」、「おぼろ月夜」や「さくら」を7月に聴かされるお客さんの気持ちは如何だろうか。