白高大神(奈良市) | 神社ぢからと寺ごころ

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寺社を通じて教わった気づきを綴ってまいります。
頂いた御朱印も順次公開していきます。
磐座とか陰陽石を探すほうが多くなってきてましたが、最近では街中の小社ばかり回ってる気がします。

時系列的には生駒の寺社巡りなのですが、割り込むことにします。

ずっと行こうと計画してたのですが、コロナ禍に入って街中小社メインになって、ずっと後回しになってました。

ちょうど涼しくなってきたことやし、行ってみようかってことで、ネットでおさらいしようと検索したら、掃除プロジェクトが今年の春に始動したみたいなんですよ。

これはいかん。

荒れた状態が残ってるうちに行かなければ、なんのための白高大神かわからなくなってしまう。
 
てことで突撃します。

白高大神は奈良最恐の心霊スポットであるとか、神聖な場所であるとか言われてるようですが、そんなことはどうでもよく、見たいから行く。それだけです。

よくそういうとこに遊び半分で言ったらあかんとか言いますけど、僕は遊び半分ちゃうんでご心配無用です。

半分ではなく、遊び100%ですから。

職場の脳内月刊ムーの先輩がそういうこと言ってきて、寂れた神社とかに行くと『魔』とか『悪霊』とか連れて帰ってきてしまうから気ぃつけやってさ。

こういう人を不安にさせるような物言いは、金銭の受け渡しの有無や、金額の多い少ないはあっても、やってることは霊感商法と同じですよ。

もしその度に悪霊とか憑いていてたとしたら、尼津彦の背後は悪霊の曼荼羅みたいになってるんちゃうかなと今思いました。

それならなんか無敵っぽくてええやん。

そんな心霊とか完全否定の尼津彦が、どのように白高大神を見てきたのかレポートします。

今日はしっかり記事書きますので長いかも知れませんがお付き合いください。

近鉄学園前からバスで若草台まで。

そこから長閑な農道を歩きます。

徒歩十分ぐらいで石鳥居が見えてきました。

ここが白高大神の入口です。
ズームで撮り忘れてましたが、神額は白高大神でした。

池の横を進みます。
この池、釣り禁止の看板があったのですが、ヘラブナ釣りの座もあるし、実際釣ってるおっちゃんいましたよ。

誰が書いたのかわかりませんが、釣り禁止の看板の隅に『バス釣り』と追記されてました。

池を過ぎると少しずつそれっぽくなってきます。

八永姫大神

さて、今年始動した清掃プロジェクトについて説明しますと、荒れ果てた白高大神を掃除しようとYouTuberが呼びかけて始まったもののようです。

目的はどうであれ、こういうとこを清掃しようというのは評価します。

ただ、『心霊スポットからパワースポットにしたい』ということが書かれてたので、それはいらないと思いました。

僕にしてみたら、肝試しもパワースポットに集る輩も同類ですから。

それと、清掃だけでなく、錆びた柵や鳥居をペンキで塗り直してるようなんです。

動画で少し確認したところ、は?って思ったので、確認するためってのも今回訪れた理由のひとつです。

これどっかから取り外して塗って、また元に戻すのかな?
柵とか手すりとかは何色でもいいので、これはいいんですよ。

鳥居も塗られてないか心配してましたが、まだ大丈夫なようです。

神理教瀧川行場と記されてました。
神理教って古神道の神理教かな?

ここ白高大神との関係はわかりません。

錆びた鳥居
こういうの一般的には受け入れられないとは思いますが、僕はこんなふうに朽ちていく寺社が大好きです。

古女郎大神と白龍大神の神額
いろんな神さん祀られてるから、そのつど神名が掲げられた鳥居が制作されたのでしょうかね。

なんか建物あったので、覗いたらトイレでした。
これがあれば急な便意も大丈夫ですね。

道は二手に分かれます。

左側が本道だと思うので、右から探索します。

廃屋はまだ掃除されてないようで、荒れたままでした。
白高大神の成り立ちを、ざっくり不親切に言いますと、中井シゲノさんというオダイが起源です。

オダイとは神の依代となり神の言葉を伝えるシャーマンのような存在です。

同じような存在として、天理教教祖の中山ミキさん、大本教の出口なおさん、照皇大神宮教の北村サヨさんがおられましたが、シゲノさんはそれらの方々をも凌駕するとも言われたそうです。

が、僕にとっては『知らんがな』です。

うーん。やっぱ、僕のような者がこういうことレボートするといろんな人を敵に回しそうな発言してしまいますね。

でも続けます。

ただ断言しますのは、こちらのシゲノさんとかを中傷するつもりはほんと全くないのですよ。

皆さん、苦労されて教えを広めた志しの高い方だと思ってますよ。

僕がケチョンケチョンにしたいのは、そういうのを利用して、いわば人の善意につけこんで利用して富を得てたやつらです。

当然その中にもビジネススピリチュアルも含まれてます。
 
最近気づきましたけど、『ほんとはお金なんていただきたくないのだけど』うんぬん言うてるスピの人って、しっかり料金表出してるよね。

シゲノさんの話に戻しますと、不慮の事故で失明されたシゲノさんは夢に出てきた光景を探してうんぬんありまして、最終的にこの地に祈りを捧げる場を設けました。

ちょっと待ってくださいね。

さらっと流そうかと思ったのですが、やっぱり疑問点は言わないと気がすまないので言いますわ。

シゲノさんが失明したのは、娘さんの足が直撃したからだそうなのですが、それで両目失明しますかね?

後頭部に強い打撃ならわかるのですよ。

片目ならありえる話ですけど、両目となると、ドロップキックをつま先でやってそれぞれの指先をそれぞれの目に直撃しないといけないような想像しか浮かびません。

だめだな。

こういうふうにしか考えられなくなってしまってるよ。

こんなこと言ってて、今更ですけど、真摯に神に向かい合ってた方だとは思っていますし、それによって救われた方も大勢いるようですから、シゲノさん自身を否定するものではありません。

実力も伴ってますから、佐村河内さんとは違うわけです。

やっぱり一言多いな。

シゲノさんについてはここまでにしよう。

その先いきます。

シゲノさんを訪ねて大勢の人が集まり、信者も増えて栄えたようですが、シゲノさんが飛び抜けた存在すぎたためでしょうか、シゲノさんの後継者がいなかったのです。

そのためどんどん衰退し、この地も荒廃していくことになったそうです。
 
現地レポートに戻ります。

塗り直され鳥居が出てきましたけど、予想はしてたど、なんちゅうことやってくれとんねん。
稲荷の鳥居は赤ではなく、朱だ!

塗りなおすにしてももっと考えてやってほしい。

お稲荷さんの鳥居って赤やんって思うでしょ。

赤鳥居とか言ってもええんですよ。

でも、たがらと言って赤く塗ったらあらんのですよ。

シャアって赤い彗星って異名ですから、シャア専用ザクって赤やという刷り込み。

タミヤのシャア専用カラー買うのをケチって有り物の赤で塗って違和感感じた方も多いと思いますが、そういうことです。

こちらに鳥居にあった古女郎大神祀られてました。

こちらの鳥居はまだ塗られてなくて良かったです。
神額は天在諸神。

天におられるさまざまな神すべてってことでしょう。

朱ではなく赤く塗られた鳥居を嫌な気持ちでくぐっていきます。

赤というより紅だな。
シャア専用どころかジョニー・ライデン専用機だ、これ。

なんかいろいろ祀られてるとこに出ましたよ。

拝所かな?

いっぱいお塚あってええ感じなのですが、神名もしっかり読めますし、なんか新しく見えませんか?
苔をはがすんじゃねえ!

まさかと思い、過去の白高大神の写真見まくったのですが、少なくとも下の段のお塚は苔むしてたんですよ。

法善寺水掛不動の童子じゃないけど、きれいにすればいいってもんじゃないんですよ。

首のない神狐像
心霊マニアや自称霊が見える人らの間では、なんで首の無い神狐像あるのか疑問らしく、さらには負のオーラが渦巻いてるらしいのですが、首の無い神狐像なんて山の中の稲荷にはよくあるので、僕からしたらよくある光景です。

小社
シゲノさんを祀っている祠があるようなこと後から知ったのですが、これ以外には祠と言えるようなもんなかったので、これのことかな?
 
鏡もわりかしきれいやし、お供えも新しいものに見えましたので、信者の方が今もいてお参りされてるのかなと思いました。

またまた紅色の鳥居は、古女郎と白龍の神額でした。

いよいよこの先が白高大神のメインです。

行場っぽいですね。

廃屋

滝ありました。

ここでシゲノさんは祈っておられたのでしょうか。

こんま犬
首の無い神狐像よりも、こっちのほうが断然不気味だわ。

滝に向かって左手に上がります。
 
滝の横には三津峯大神。
心霊スポットとしての白高大神の紹介で、戦没者の慰霊碑がたくさんあって、この世に未練を残して亡くなった人の例が彷徨ってるなんて書かれてるの見ましたけど、これら慰霊碑じゃなくて、お塚なんやけどなぁ。

いつも思うんですが、嘘つくならもっと勉強しようよ。

だからすぐ僕なんかに足元すくわれるんですよ。
  
こちらが一番の心霊スポットと呼ばれるとこです。

神域のようです。
さてここで、白高大神を心霊スポットとして世に広まった実際にあった話として伝わる話をしておきます。

肝試しで訪れた男女数人のうち、16歳の少女が精神に異常をきたして、その後行方不明になったという話があります。

いわゆる狐憑きのようなことになったようですけど、そういう時の表現って、なんでかみんな目が釣り上がるんですよね。

さらに『狐のように』って言います。

よく考えてみてください。

漫画とかイラストの狐は目細くて釣り上がってますけど、実際の狐であそこまだで目が釣り上がったの見たことあります?

あくまでイメージなんですよ。

つっこみどころ山程あるのですが、もうひとつだけ言いますと、こういった話ってほとんど後日談つきますよね。

なんで行方不明になった子のその後わかるねん。

一番ヤバいとされるのがここなんですが、清掃されだしてからかな?封鎖されたんです。
でもこのようにバリケード壊されてますので、お参りしたい信者さんいるのかも知れませんよ。

何がのシンボルなんでしょうけど、破損してて何だったのかよくわかりません。
この洞窟は防空壕であったと、ネットではどこも言ってます。

防空壕で無念の死をとげたたくさんの怨念が渦巻いているとのことですが、それだったらもっといっぱい霊出るとこありますよね。

ていうかね。

戦時中にこのあたりに大きな空襲はなかったそうで、大勢の人が亡くなってないそうです。

さらには、ここ防空壕じゃないみたいですよ。

昔、砂金が取れたそうでその時に利用されてたものらしいです。

中入りたかったのですけど、壊れされてるとはいえバリケードされてるので覗き込むだけにしました。
祭壇があって何が祀っているようですので、白高大神はこちらに祀られてるのかな?

さて、よく心霊スポットと呼ばれる場所に行くと、気分が悪くなったりする人いるでしょ?

あれほんとに気分悪くなる人はいると思います。

だって気持ち悪いですもん。

それを悪霊とかの仕業にするから、めんどくさくなるんですよ。

関係ないんですよ。

あと、心霊スポットに肝試しに行った帰りに事故したり怪我したり、数日後に発熱したりするのも、悪霊や祟りではなく、たまたま起こった災いをそれにリンク付けしてしまうからなんです。

もちろん心霊スポットの影響で事故や怪我をしてしまうことはあります。

注意力散漫になったり考え事してて事故を起こすことってあるでしょ?

そういうこと。

ではなぜ、心霊スポット行った後にそういうことが起こりやすいのかと言うと、先程言ったリンク付けと、良心の呵責と急激なストレスによるものです。

フラッシュたいてみました。
『鎮魂』の文字が確認できましたので、それは残ってたんやと安心しました。

さらに奥に続いてるらしいのですが、入れないので確認できませんでした。

とりあえず一通り見ましたし、それなりに満足してしまったので、元来た道を戻ります。

大抵こういう足元の悪いとこ来ると、帰りに足挫いたりするのですが、それも無く、快適に次の神社に向かいました。

怖い話って必ず後日談あると書きましたけど、家に帰ってから最悪なことに気づきました。

この白高大神ね。

そのさらに上に、滝寺跡と言われるとこがあって磨崖仏があったんですよ。

ちゃんと登るルートまで調べて計画してたのに、すっかり忘れてました。

僕にとっては、心霊現象なんかよりも、物忘れがひどくなってるのを自覚してきたのが、ほんまに怖いです。

これにて白高大神のレボートは終わりますが、中井シゲノさんについて丁寧に説明されてる珍スポ百景の五十嵐さんの記事にリンクしときます。

最近更新されてないのですが、もう珍スポ活動されてないのかな?


一度はお会いしたい方のひとりです。