今回は現地10月7日から開幕するギリシャ1部リーグのGBLについて。
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ギリシャGBLはオリンピアコスとパナシナイコスの2強が長らく支配するリーグで、昨季も2強による決勝の末に残念な終わり方だったがオリンピアコスが優勝した。
そんなサプライズの起きにくいリーグであるが、2強以外にも良い選手のいるチームはあり、個人的に注目するチームは以下である。
AEKアテネ
アテネは昨季RS5位のチームで、かつてはBCLの強豪でもあった。
今オフは解体レベルの大幅入れ替えがあったが、チーム力も大幅に上がったと思えるようなロスター強化になった。
退団はシュートの上手いフォワードのマイルズ、ビッグマンのオリオラ、コンボガードのラングフォード、ディフェンシブビッグマンのミッチェル、シュートとゲームメイクが持ち味のストレルニークスなど主力の大半が含まれる。
新加入はNBAで9シーズンもプレイしたマクレモア、得点力が非常に高いマクレー、シーズン中のアメリカ代表経験もあるランドル、アタックが得意なティルマン、リトアニア代表フォワードのクズミンスカス、フィジカルとフィニッシュ力に定評あるカベンゲレなど有力選手が多数加入。
ガードがスコアリングタイプだらけなのが気掛かりだが、新加入選手の方がタレントは明らかに上で、昨季より上位でのプレイオフ進出も期待出来る。
個人的注目選手はマクレー。
高い得点力を持っており、シュートもドライブも上手い。
FTを貰うのも得意なスコアリングガードで、マクレモアとランドルも得点力高い選手だが、3人の中ではもちろん、クズミンスカスやカベンゲレを含めてもトップスコアラーになってもおかしくない。
オフェンスに寄せたチームでどれだけ存在感を出すか注目したい。
オリンピアコス
ギリシャ2強の一角で昨季は国内優勝とユーロリーグRS1位かつリーグ準優勝の好成績を残した。
2強と言いつつパナシナイコスには近年ずっと優勢でパナシナイコスですら唯一の対抗馬という関係性だった。
オフの動きはユーロリーグ特集で述べたので割愛するが、ヴェゼンコフとスルーカスの2大プレイヤーがいなくなったが、タレントの枚数を増やす補強で最大火力は下がったかもしれないが、全体の底上げになったと感じる。
各ポジションにスター選手がいるなど相変わらず国内では圧倒的なロスターで、RS3位以下はあり得ないとしか思えない。
個人的注目選手は新加入のミルティノフ。
ペイント内で強さを発揮するビッグマンで、ポストプレイ、ダイブ、カット、トランジションと多彩な得点パターンを持つ。
FTを貰うのも決めるのも得意な上にリバウンドも強く、ユーロリーグ内でも優秀な選手。
同じく新加入のシクマとは相性が良いはずなのでシクマとのコンビも楽しみである。
パナシナイコス
オリンピアコスと並ぶギリシャ2強の一角で近年は常にオリンピアコスの後ろを歩いていた。
ただ、今オフは予算の増加があったのか、近年では最もオリンピアコスに勝てる可能性がありそうなロスターになった。
オフの動きはユーロリーグ特集で述べたので割愛するが、ガードとビッグマンはスルーカスやエルナンゴメスの加入で大幅に強化された。
全体的なタレントではまだオリンピアコスには及ばないと感じるが、昨季ほどあからさまに見劣りすることはなく、オリンピアコス同様にRS3位以下になるようなことがあれば非常事態と言える。
昨季はファンの暴走で残念な終わり方をしてしまったので、今季は勝ち負けに関わらずオリンピアコスと最後まで戦って決着が着くのを見たい。
個人的注目選手は新加入のグラント。
昨季なぜか非ユーロリーグチームに移籍して当然ながら凄まじいスタッツを残してユーロリーグ常連チームに帰ってきたスイングマン。
シュートもドライブも得意で得点力が高く、パナシナイコスでは得点を多く取る必要はないが、勝負所ではボールを預けられる場面もあるかもしれない。
以上見てきたが、GBLはオリンピアコスとパナシナイコス以外の予算が少なく、余りにも選手層に格差がありすぎる上に有力選手も散り散りになりがちである。
昨季大躍進したペリステリがロスターを維持出来ず、明らかにロスターのランクダウンしたことから見ても2強以外がチャンスを掴むのは難易度が高すぎる。
そういうわけで優勝予想は2択になるが、今季もオリンピアコスと予想。
3番手がどこのチームになるのかも注目していきたい。