今回はギリシャGBLからプレイオフ決勝のパナシナイコスとオリンピアコスのゲーム4をピックアップ。
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ここまでオリンピアコスが順当に王手を掛けており、この試合でオリンピアコスが勝てば優勝、パナシナイコスが勝てば最終ゲーム5まで縺れることになる。
好ゲームを期待していたが、ギリシャファイナルは外的要因によって予想外の結末になってしまった。
1Q
パナシナイコスはアウトサイドシュートが入らずFG35%で円滑なオフェンスが出来なかったことから序盤から劣勢を強いられる。
オリンピアコスはアウトサイドでもインサイドでも6割を超える高確率かつ効率的なオフェンスで先行すると9点リードで終える。
パナシナイコスはウィリアムスの3P、グリゴニスのプットバックとカット、ウィリアムスのアリウープ、マンズーカスの3P、カライツァキスのFTで得点。
オリンピアコスはピーターズのカット、ファルのブレイク、ヴェゼンコフのステップバック3P、ウォークアップのターンアラウンドミドルと3P、ピーターズとウォークアップの3P、ヴェゼンコフのブレイク、ウォークアップのプルアップミドル、ファルのダイブで得点。
2Q
パナシナイコスはTOが大量に出てFGも29%で僅か9点しか取れないなどオリンピアコスのディフェンスを崩せず。
オリンピアコスもTOは大量に出るが、3Pは依然6割以上で決めており、オフェンス精度の違いを見せると22点リードで折り返し。
パナシナイコスはカライツァキスのベースラインカット、アグラヴァニスのC&Fとブレイク、マンズーカスのコーナー3P、パパスのカットで得点。
オリンピアコスはマキシッチとスルーカスの3P、スティールからボロンボーイのブレイク、ラレンツァキスの3P、マキシッチのFTとドライブから3点プレイ、ヴェゼンコフのC&F、ラレンツァキスのFT、ファルのC&F、スルーカスのOTD3Pで得点。
3Q
パナシナイコスはこのQでも挽回の兆しが見えず、FG36%でFTも貰えないなどカケラも追い付く気配が見られず突き放される。
オリンピアコスは最後まで3Pが6割を切らない超高確率をキープしてパナシナイコスを寄せ付けなていなかった所でパナシナイコスファンの暴走により試合が中止され没収試合となった。
パナシナイコスはリーの3P、パパヤニスの連続アリウープとカットで得点。
オリンピアコスはラウンチスの3P、ヴェゼンコフのブレイクとカット、ファルのカット、ピーターズの連続3Pで得点。
チームスタッツ
チームスタッツは3Pがパナシナイコスが4/19で21%、オリンピアコスは11/17で65%と雲泥の差でオリンピアコスが絶大なアドバンテージを得た。
2Pはパナシナイコスが11/26で42%、オリンピアコスは13/25で52%と2Pもオリンピアコスが確率と成功数で上回った。
FG全体ではパナシナイコスが15/45で33%、オリンピアコスは24/42で57%と雲泥の差で2チーム間の実力差が顕著に出た。
FTはパナシナイコスが1/3で33%、オリンピアコスは4/5で80%と3Qまでのゲームとはいえ両チームFTはほとんどなかったが、それでもオリンピアコスはしっかり決めた。
TOはパナシナイコスが11個でオリンピアコスは9個とパナシナイコスはミスも多めに出た。
個人スタッツ
個人ではパナシナイコスのレフテリス・マンズーカスが3P2/5でチームハイの6点と1アシストで活躍。
ゲルギオス・パパヤニスはオフボールでの合わせなどでチームトップタイの6点と4リバウンドを記録。
勝ったオリンピアコスはアレク・ピーターズが3P3/3やカットなどでゲームハイの11点と4リバウンドに2アシストで得点を牽引。
アレクサンダー・ヴェゼンコフはシュートやブレイクなどでゲームハイタイの11点と4リバウンドに2アシストでマルチに活躍。
総括
あのまま試合が続いてたとしてパナシナイコスが逆転出来るとは思えなかったが、それでも自チームのファンが暴走して正式に試合を終えられなかったパナシナイコスの選手が気の毒だった。
没収最低が出るまでの間にオリンピアコスの選手が引き揚げたコートでパナシナイコスの選手が再開を待ちながら絶望的な顔をしているのが不憫でならなかった。
試合自体も一方的な展開で面白くないとはいえ、ファンが水を刺してチームを終わらせてしまうのは残念すぎた。
パナシナイコスは暴走したファンのせいで来季4試合の無観客試合て勝ち点マイナス2からスタートの制裁が課される可能性も示唆されており、ただただ被害者でしかなかった。
オリンピアコスも気持ち良く優勝とはならなかったので折角の連覇でヴェゼンコフにとってもヨーロッパでのラストゲームがこんな形で可哀想だった。
試合の方はオリンピアコスが終始インサイドとアウトサイドの両方で常にアドバンテージを取っており、ディフェンスでもパナシナイコスを完封してタレントの層もそうだが、パナシナイコスは満身創痍で力尽きていたような感じだった。
パナシナイコスはグダイティスとパパヤニスでツインタワーからスタートしたが、オリンピアコスはファルとピーターズのツインタワーに加えてヴェゼンコフも3番起用するビッグラインナップで対抗し、これが奏功した。
残念な形でGBLは終わってしまい、ヴェゼンコフのNBA挑戦やスルーカスのパナシナイコス移籍など既に来季に向けての話題も盛り沢山のGBLは来季も追い掛けていきたい。