(上記本は北野氏の著作 プーチン最後の聖戦)


世界中からテロリスト勢力として指弾されているISイスラム国と
トルコ政府は石油取引などを行い、密接な同盟関係にあった。

このことを連日、プーチンロシア大統領がG20、および、
COP2015などの国際社会の舞台で指摘している。

にも拘わらず、欧米日の首脳陣やマスコミは、真に衝撃的な
内容を精査しないし、反応をしない。
つまり無視を決め込んでいるのである。

このことの重大性、犯罪性は明らかなのだが、
マスコミ真理教と化している欧米日の市民には
よくわからない、といった状況だろう。

そのことについて、ロシアのモスクワ在住の国際政治ジャーナリスト
北野幸伯氏が本日のメルマガで解説しているので下記に転載した。

長文だが、西側のマスコミの洗脳を説くうえでは重要なので
ご一読をお勧めする。

西側の民主主義と人権という概念が、あくまでも国際銀行権力に
とって都合の良い範囲でのみ適用されているものであることを
理解できるだろう。

市民が政治に関心を持ち参加しなければ、市民のための民主主義と
人権は確立されないのである。




(ロシア政治経済ジャーナルより転載)

★プーチン、トルコとISの石油密輸関係を叫ぶが・・・


全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは!

北野です。


今回は、トルコの戦闘機がロシア軍機を撃墜した件の続報です。

「つづきもの」になりますので、以下二本、まだの方は是非ご一
読ください。



【プーチン激怒】★トルコがロシア軍機を撃墜した理由 11月25日
http://archives.mag2.com/0000012950/20151125185320000.html

ロシア軍機撃墜~プーチンは、「アメリカの関与」を疑う 11月28日
http://archives.mag2.com/0000012950/20151128163757000.html


ロシア側は、「撃墜事件」について、以下のような見方をしていま
す。


1、トルコは、「イスラム国」(IS)から、石油を密輸している

2、ロシア軍がIS石油インフラへの空爆を開始し、石油の密輸が
困難になってきている

3、それでトルコは、「石油密輸ルート」を守るために、ロシア
軍機を撃墜した



事件直後からこのことを語っているプーチン。

ISによる「同時多発テロ」の記憶が生々しいフランスで、ロシア
の見解を繰り返しました。



<露軍機撃墜は「ISとの石油取引守るため」 プーチン氏がトル
コ非難

AFP=時事 12月1日(火)7時19分配信

【AFP=時事】ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)
大統領は11月30日、先週トルコが露軍機を撃墜したのは、イス
ラム過激派組織「イスラム国(IS)」からトルコへの石油供給
ルートを守るためだったと述べ、トルコを非難した。

プーチン大統領は、フランス・パリ(Paris)近郊で開幕した
国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)第21回締約国会議(COP21)
に出席する傍ら開いた記者会見で、

「われわれの航空機を撃墜するという決断が、トルコ領内へ
の石油供給ルートを保護したいという考えに基づいていたと考
えるに足る、あらゆる理由がある。

石油をタンカーに積み込む港に直結するルートだ」

と言明した。

さらに同大統領は、「遺憾なことに、ISなどのテロ組織が
支配する地域で生産されたこの石油が、産業規模でトルコ
に輸送されていることを確認する追加情報も得ている」と
述べた。>



トルコは、ISからの「石油密輸ルート」を守るためにロシア機を
撃墜したと。

これがロシア側の見方です。

ところで、「トルコがISから石油を密輸している」のは事実なの
でしょうか?


読売新聞11月27日には、こうあります。



<シリア北東部とイラク北部の「イスラム国」支配地域には多くの
油田があり、石油密売は「イスラム国」の主要な資金源となってい
る。

米財務省の推計では、石油密売の収入は毎月約4000万ドル(約
50億円)。

イラクの旧フセイン政権が、経済制裁をかいくぐって石油を密売し、

この地域に

トルコとの国境を挟んで石油密売を行うシステムが確立した
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
とされる。>



さらに、「欧米の情報当局もこのことを知っている」という情報も
あります。




<欧米情報当局「イスラム国がトルコに石油密売」

読売新聞 11月28日(土)10時22分配信

【パリ=石黒穣】イスラム過激派組織「イスラム国」から大量の石
油がトルコに密輸されているとの見方は、欧米情報当局の間でも強
い。

米軍特殊部隊は今年5月、シリア東部で「イスラム国」の石油事業
責任者を殺害した。

英有力紙ガーディアンは、同部隊がその際押収した文書から、「ト
ルコ当局者と『イスラム国』上層部の直接取引が明確になった」と
伝えた。>



なんと、「トルコ当局者」、つまり「トルコ政府」が直接密輸に関
与していると。

これらの情報を見ると、「トンデモ系」とか「陰謀論」で片づけら
れないですね。

新聞記事は、エモーションが入っていないので、あまり私たちの心
に響きませんが。

それでも皆さん、このことを冷静に考えてみてください。


1、ISは、トルコへの石油輸出(密輸)で、年600億円稼いでいる

2、ISは、その金を使って、ロシア旅客機を爆破し、パリ同時多
発テロを起こした


これって、「ものすごいこと」ではないですか?

トルコがISの石油を買わなければ、ISは金がなくて、今のよう
に強力ではいられないはずなのです。

プーチンは、「トルコはISの共犯だ!」と名指しで批判してい
ますが、

「密輸」が事実だとすれば、当然ですね。

しかし・・・。



▼「密輸問題」を完全にスルーする欧米指導者たち



冷静に考えればわかりますが、ISが強いのは、「金があるから」
です。

ISを打倒しようとすれば、「資金源」を断つのが一番いい。

で「一番の資金源は、石油だ」と、テレビでもいい、新聞、雑
誌、「イスラム国」本にも書いてあります。

それなら、「ISは、どこに石油を売って利益を得ているのだろ
うか?」

これは、ISをつぶしたい欧米指導者たち、「最大の関心事」で
あるべきなのです。

ところが、欧米の指導者たちは、プーチンの指摘を「完全に無
視」しています。

その理由ですが、私は、「知っていて黙認しているのでは?」
と考えています。

もう一度、こちらの記事を。



<欧米情報当局「イスラム国がトルコに石油密売」

読売新聞 11月28日(土)10時22分配信

【パリ=石黒穣】イスラム過激派組織「イスラム国」から大量の石
油がトルコに密輸されているとの見方は、欧米情報当局の間でも強
い。

米軍特殊部隊は今年5月、シリア東部で「イスラム国」の石油事業
責任者を殺害した。

英有力紙ガーディアンは、同部隊がその際押収した文書から、「ト
ルコ当局者と『イスラム国』上層部の直接取引が明確になった」と
伝えた。>


欧米情報当局が知っていて、欧米のトップが知らないなどありえな
いでしょう?



▼「事実」より「政治」が優先される世界



では、なぜ欧米の指導者は、


・トルコがISから大量に石油を買っている

・ISはそれで潤い、テロを行っている


事実を意図的に無視するのでしょうか?

考えられる理由は二つです。


1、トルコはNATO加盟国、つまり欧米の「同盟国」だから

2、ISはテロもするが、同時にアサドとも戦う「都合のい
い存在」だから


私は、「どっちもそうだろう」と思っています。


私たちは、「中ロは独裁国家で悪」と思っています。

そして、「欧米は、人権、民主主義を守る善なる存在」と信じて
います。

しかし、そういう信仰は、「ナイーブすぎる」ということですね。

わかりやすい例を。

日本人の大部分は、アメリカについて、


「反独裁で世界の民主化を推進している」


と信じています。

実際、アメリカは、イラクのフセインを倒し、リビアのカダフィ
を倒し、今はシリアのアサドと戦っている。

一方で私たちは、アメリカが、【絶対君主制】の人権侵害国家
サウジアラビアと昵懇の関係であったことを知っています。



「あれ~~~、確かにサウジも独裁だよね~~~~??」


つまりアメリカにとって、「親米独裁者=善」であり、「反米
独裁者(フセイン、アサド)=悪」ということなのです。


このことは、ナイーブで平和ボケしている私たち日本人に大き
な教訓を与えてくれます。


私たちは、「日本軍が韓国人女性20万人を強制連行し、性奴隷
にした」

という韓国の主張は「ウソである」証拠をたくさんもっていま
す。


(例、

米軍報告書1944年

動画は↓

http://www.youtube.com/watch?v=ggQaYD37Jm4

報告書はこちら↓
http://texas-daddy.com/comfortwomen.html


マイケル・ヨン氏の記事
http://ameblo.jp/workingkent/entry-11958461771.html

IWG報告書2007年
http://www.archives.gov/iwg/reports/final-report-2007.pdf  )


しかし、この「圧倒的な証拠」を提示しても、しばしば「完全スル
ー」され、深く傷ついている。

「完全スルー」はなぜかというと、

要するに、「事実より、政治的意図が優先されている」ということ
なのです。


「ISとトルコの石油密輸問題」も同じですね。


あるいは、米中が、「日本の世界征服計画書」=「田中メモリアル」
を「偽書」と知りながら、大いに活用したのも、同じ構図。


だから、「情報戦」を戦う私たちは
、「事実」も大事ですが、もっと
上のレベル、

「政策」「大戦略」のレベルで懐柔していく必要があるのです。

(転載終了)

<リンク>ロシア政治経済ジャーナル

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<リンク>政治経済思想理論



<動画リンク>国際銀行財閥・金融軍事権力による民主政治と人権の操作方法。その克服方法について 

 

 


<動画リンク>【動画】「国際銀行家勢力が普及させた主流経済学のペテンを暴露した、ヴェルナー理論を学ぶ」

 



<動画リンク>④-①国際銀行権力により破壊と改造へ誘導された日本の30年間(1985~2015)



 

 

<関連動画リンク>③-① 国際銀行権力の社会操作のツールとしての西洋哲学の悪用方法。市民にとって真に有効な活用方法 天野統康 


・対談版
<動画リンク>なぜ、私たちは通貨発行権を意識化しなかったのか

 

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