ほんだながわり -2ページ目

ほんだながわり

「読んだり、観たり、行ったり」だけは、何だかやりっぱなしじゃいけないような気がしたもので…。

SFへの(勝手な)苦手意識のせいで、手を付けるまでに数十年。読み始めてからも何度も何度も挫折してきたのだけれど、ちょっとしたきっかけもあってたまたま少し読み進めることができ、もうそのあとは、あまり覚えていないけれど読むのを止められなくなってしまった。ようやく…といってもまだまだ入口あたりを垣間見た程度だけれど、ほんの少しだけヴォネガットのすごさに触れることができた気がする。

 

 

ヴォネガットがエッセイの中で「まさにアメリカ的天才の完璧な見本…」と言ってるのを見て、いったんエッセイを脇に置き、読んでみることにした。まあ、それだけヴォネガットのエッセイの虜になっているわけだから、こちらも最初から面白いものとして読んでしまうわけで、正直、この感想が正常なものかどうかわからない。わからないのだけれど、切れ味がいいのは間違いない。個人的な好みとしては、小川高義訳なのもよかった。

 

 

ナイジェリア人の父とイギリス人の母のもとに生まれ、ロンドンで育ったという作家、バーナディン・エヴァリストによるブッカー賞受賞作…なのに価格高めなので、しばらく様子見していたのだけれど、めちゃくちゃに面白い。どうせポリコレ界隈で話題になっているだけでしょうと思っている人がいそうだけれど、そういう次元じゃない出来の良さ。