ユダヤ人のルサンチマン思想とニーチェ的ニヒリズムの間で揺れる、斜視の少年の物語。初版は2009年。2022年に、国際ブッカー賞にノミネートされ、再び注目を集めていた作品だ。読み終わった後、イスラエルとハマスの紛争を伝えるニュースを見て、思わず、ため息が漏れた。弱者の強者への反感。読後の感想としては少し飛躍しすぎだと思いつつ、思考が止まらず、感情がさだまらない。中学生のいじめの話を読んで、こんな風にザワザワした気持ちになるとは予想していなかったので、少し驚いてもいるのだろう。しばらく、あとを引きそうな予感がする。




