高度な舞台機構が不要で地方公演に対応しやすいということで最近は舞台装置に使われていることも多いプロジェクションマッピング。照明技術の高度化もあいまって、大型なプロジェクションマッピングも増えてきました。2024年2月25日(日)よりスタートした都庁第一本庁舎を使ったプロジェクションマッピング『TOKYO Night & Light』は、予算は7億円、経済波及効果18億円という大プロジェクトで「最大の建築物へのプロジェクションマッピングの展示（常設）」としてギネス世界記録に認定されたんだとか。19時頃から30分おきに10～15分の上映。常設だし、上映回数が多いこともあって、激混みということはなく、快適に思い思いに鑑賞することができるのがありがたいです。
鑑賞場所は、都庁第一本庁舎と都議会議事堂に囲まれた都民広場。ここから都庁を見上げるとかなり大きい、そして首が痛くなります。大スクリーンの映画館を最前列で観ている気分。中には寝そべって見上げている人もいましたが、もしかしたらこれがベストの鑑賞スタイルかもしれません。
でも、この形状、この規模、この上映時間というと、どうしても思い出すのが東京ディズニーランドのシンデレラ城を用いたプロジェクションマッピング。「ワンス・アポン・ア・タイム」や「ディズニー・ギフト・オブ・クリスマス」と比べている人も多くて、実は私もその一人。現在、シンデレラ城のプロジェクションマッピングは休止中ですが、2024年9月20日より新作の公開を控えています。
【都庁版の特徴】
並ぶ必要がないのが◎
都民広場が鑑賞スポットとして適当なのが◎
明るくて写真うつりが◎
無料なのが◎
音楽の音量が小さくて臨場感に欠けるのが×
仕事中の部屋の照明がついたままなのが×（ドット抜けしたモニターみたい）
これといったストーリーはないので、全部見ると飽きるのが×
花火はあがりません
全作品観ようという観光客はそう多くないようで観客の入れ替わりが激しい
エンターテインメントとして鑑賞用に作成しているディズニーと、CGアートを前面に打ち出した外国人観光客向けのような都庁なので、ぜんぜん個性は違うのですが、個人的には「たまたま夜の新宿西口を通りかかるならば覗いてみると良いよ」位の感覚。日本人はTDLと比べている人が、外国人は雰囲気を楽しんでいる人が多かった印象です。
ナイトライフが弱点の東京観光の起爆剤となれば、ということなんですが、確かに、ミュージカルの劇場はどんどん開演時間が早くなっていて、仕事帰りに寄るのは難しくなっているので、今回のような新しい施策も素敵ですが、既存のナイトライフについても見直して欲しいなと思います。諸外国に比べて、交通便利で、遅くまで移動できる東京の公共交通を考えると、むしろ開演時間を早めて欲しいと日頃思っている一人です。クラシックは22時過ぎに終演なんてケースも多々あるし、TDRなんて決して交通の便が良くないのに、22時の閉園時間まで混み混み、映画館なんて終わると午前様なんてことも多々あるので、一概に「帰宅時間が」ってことはないと思うんです。できれば小腹を満たしてから劇場に行けると、東京もNYやロンドンに負けないナイトライフが用意できると思うんですが、マチネとソワレの間が長いと出演者がヒマだから、と某劇場関係者が言ってましたっけ。劇場文化がもっと日常生活に寄りそってくれたら良いな、と切に思ってます。
【上映スケジュール】
◼︎平日
19:00〜 上映（15分間）『残響散歌（Aimer）』／Lunar Cycle ／Evolution
19:30〜 上映（10分間）『800（Aimer）』 ／Lunar Cycle／Evolution
20:00〜 上映（15分間）『残響散歌（Aimer）』／Lunar Cycle ／Evolution
20:30〜 上映（10分間）『800（Aimer）』／Lunar Cycle ／Evolution
21:00〜 上映（15分間）『残響散歌（Aimer）』 ／Lunar Cycle／Evolution
◼︎土日・祝日
19:00〜 上映（15分間）TOKYO CONCERTO
19:30〜 上映（10分間）『残響散歌（Aimer）』 ／『800（Aimer）』 ／Lunar Cycle
20:00〜 上映（15分間）TOKYO CONCERTO
20:30〜 上映（10分間）『残響散歌（Aimer）』 ／『800（Aimer）』 ／Lunar Cycle
21:00〜 上映（15分間）TOKYO CONCERTO
