東京フィルハーモニー交響楽団@オーチャードホール | てるみん ~エンターテインメントな日々~

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 超名演! 感動で泣いちゃいました!!

 

 同じホールで同じプログラムを繰り返す定期演奏会は珍しくないけれど、東フィルはサントリーホール→オーチャードホール→オペラシティと都内のコンサートホールのツアーで開催。場所で選ぶも良し、響きで選ぶも良し。今日はオーチャードホール。そして、私は先月の読売日響に引き続き今年2度目の「田園」でした。

 

 チョン・ミュンフン×東フィル@オーチャードホールは立体的で壮大な響きが印象的。先月は代々木公園を散歩している気分だった「田園」だったのに対し、海外旅行先(ふわっとしているけれどドイツの森)を散歩しているような感覚。オーチャードホールは天井が高くて客席の空間も広いので、音が抜けて飛んでいく感覚が心地良く、この曲にピッタリ。なお、コロナ期間中は自粛されていた楽章間の客席が一斉に咳をする悪習が復活。できてたじゃない、と思うのは私だけ?

 

 「田園」は14型でしたが、「春の祭典」は16型に増強。弦楽器60人、管楽器40人、打楽器6人という大編成。オーチャードホールのひな壇は四段構成で、大階段のような作りなので、視覚に訴える圧がハンパないのと、客席に飛んでくるので迫力たっぷり。新国で聴きなれている東フィルですが、まろやかで柔らかい響きのオペラパレスとは違って、今日はオケが主役。各パートの音が固まりにならずちゃんと音取りできるんです。普段だと埋もれてしまうコンバスや中声部の動きもちゃんと聞き分けできる! 「田園」で調和っぷりを振りまいていた同じオケなのに、「春の祭典」では怪しさMAX。これ、面白いです。残響が効いているのにキレッキレで格好良い!! バレエだとつい振付に意識が向いてしまいますが、音楽だけでも変化に富んでいて、いや、むしろこちらの方が好きかも(って、ベジャールのコンテンポラリー版しか観たことないけれど)。

 

 管楽器の超絶技巧てんこ盛りな曲ですが、アンコールはまさかの「大地の踊り」を再演奏。客席にいると嬉しい限りですけどね( ̄ー ̄)ニヤリ 演奏後、管楽器のみなさんが楽器掲げて「やったぜ!」と健闘をたたえ合ってました。そりゃ今日みたいな演奏ができたらそうなるでしょうよ。チョンさんも感極まってましたね~。

 

第997回オーチャード定期演奏会 

 

指揮:チョン・ミョンフン(名誉音楽監督)
東京フィルハーモニー交響楽団


ベートーヴェン/交響曲第6番『田園』
ストラヴィンスキー/バレエ音楽『春の祭典』