☆変奏曲Ⅲ
「変奏曲」第Ⅲ弾(ベートーベン②)
今夜の変奏曲、ベートーベン2曲目ピアノソナタ第32番ハ短調 Op.111
第2楽章(終楽章)
ベートーベンは最後のピアノソナタ第32番の最終楽章である第2楽章を変奏曲としました。
ベートーベンは最後のピアノソナタを完結させるには
変奏曲にするのが最良の手法だと言わんばかりです。
もはやここには燃え上がる
情熱はありません。走馬灯のように過去を振り返りながら
最後の力を振り絞り、終焉へと進んでいくのです。
ピアノソナタを完結させてしまった喜びと諦めから
呆然と立ちすくむベートーベン。
その後抜け殻のようになった彼は、独り言をつぶやくように
ピアノ小品バガテルを作曲しています。
ところでこの終焉の始まりは32番第1楽章ではありません。第30番第1楽章からすでに始まっているのです。
別の言い方をすれば
彼の燃え上がる情熱は29番
「ハンマークラヴィア」で終わっていると言ってもいいでしょう。
もし余裕のある方は30番・31番・32番と通して聴いて頂ければ
この変奏曲の重みをより一層感じる事でしょう。
この見事な第2楽章を聴いていると
変奏曲である事を忘れてしまいそうですね。
ある文豪がこのピアノソナタを聴いて言ったそうです。
「どうして第3楽章を作曲しなかったのか?」
彼は答えました
「作曲する時間がなかったんだよ」とえっ:*:・( ̄∀ ̄)・:*:![]()
ベートーベンに憧れ続けたシューベルトは
作品を見て貰う為に彼にに会っています。
しかし即興的な要素が多い彼の作品に
興味を示さなかったようです。
それでもシューベルトはベートーベンに憧れ続け
彼と同じ展開で最後のピアノソナタを作曲していきました。
19番・20番・21番と通して聴いていただければ
21番の詩的世界をより一層楽しんでいただけるでしょう。
シューベルトの室内楽は構成力がないとよく言われますが
彼はピアノソナタ第21番でベートーベンと肩を並べる事が
できたのではないでしょうか。
私は若い頃シューベルトが大好きだったから
彼の音楽を通してベートーベンを聴いていたようです。
ここで忘れてはならない事が一つあります。
それは
32番op.111を作り終えた後
かれは第9交響曲に取り掛かるのです。
どこにそんな情熱が残っていたんですか?
いや、情熱と呼ぶべきではないのかもしれません。
- ポリーニ(マウリツィオ), ポリーニ(マウリチオ), ベートーヴェン
- ベートーヴェン : 後期ピアノ・ソナタ集
- ポリーニ(マウリツィオ), ベートーヴェン
- ベートーヴェン:後期ピアノソナタ集
ポリーニといえばショパンコンクールで優勝
しかも審査員満場一致でした。
すぐ後にシューベルトのピアノソナタ第16番と
さすらい人幻想曲を録音し、レコードを発売しました。
彼はこのままいけば自分の才能を磨けないと考え
ある人の下へ弟子入りし、業界から消えてしまいました。
後でその師匠がミケランジェリである事が分かるわけです。
師匠の下で厳しい指導を受け、10年後に再デビュー
精神主義と言われた彼の演奏は
クラシック界に衝撃の波紋を投げかけました。
能の鼓を打ち続ける緊張感を、ピアノで再現しているようだ。
何もそこまでしなくてもいいのにとか
完璧で一糸乱れぬ音が機械的で感情がない
といった悪評もありましたが、
当時彼の虜になったリスナー達は
彼がなかなかレコードを発売しないもんだから
血眼になってFMラジオ番組表の中に
彼のライブ録音を探し求めたものです。
時が過ぎレコード、CDと発売していきましたが
どうしてあの頃にレコードを発売しておかなかったのかと
不満の声を洩らすファンもいるようです。
それでも彼の演奏は十分秀でたものです。
まあ、欲を言えばあの頃のライブ録音を
CD化してもらいたいですね。
ではでは![]()
![]()
☆変奏曲Ⅱ
「変奏曲」第Ⅱ弾(ベートーベン①)
今夜の変奏曲、ベートーベンにスポットライトを当てましょう。
ある有名な建築家が言いました。
*モーツァルトの音楽はらせん状に舞いながら
天へ登っていくもの
*ベートーベンの音楽は45度の角度で真っ直ぐ
天へ登っていくもの
*○○○の音楽は音が細い線状になって輝きながら
下へゆっくりと落ちていくもの
○○○はいずれ明かします。
気付かれた方、伏せておいてね![]()
えっ、45度の角度で真っ直ぐ天へ登っていく
なるほど、言い事言いますね。
そこで彼の感性を借りて
私なりに彼らの変奏曲を定義づけしてみました。
モーツァルトの変奏曲は
木に例えれば
春になり、芽を出し、葉をつけ、花を咲かせ、実をつける
その合間に鳥や蝶が舞う。
どこか自然の息吹を感じてしまいます![]()
(○○○はいずれ書きます)![]()
ベートーベンの変奏曲は
高層建築物が徐々に出来上がっていく工程のよう。
骨組みを建て、コンクリートで固め、
壁が出来て、サッシが入り、窓ガラスが入る、
内装・外装を仕上げながら
上へと上へと上がっていきます。
美しい![]()
荘厳な建築物は神聖な山のようです![]()
ベートーベンの変奏曲の始まりは
単なるインスピレーションを投げかけるだけ。
とてもじゃないけど主題と呼べるかどうか。
主題の断片と言った方がいいでしょう。
その断片を元に
どうしてあそこまで積み上げていけるのでしょうね。
って思ってたら
突然彼のしかめっ面が浮かんでしまいました。
この神聖なる変奏を聴ける曲を3曲紹介したいです。
ベートーベン:ピアノソナタ第23番ヘ短調op.57「熱情」
第2楽章
この曲の第2楽章は
先に書いた事を確かめるのに
うってつけの曲ですね![]()
- ポリーニ(マウリツィオ), ベートーヴェン
- ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第22番&第23番&第24番&第27番
ポリーニの演奏については次回![]()
ではでは![]()
![]()
![]()
☆変奏曲Ⅰ
「変奏曲」第Ⅰ弾(モーツァルト)
変奏曲という形式はある意味とても単純です。
ロンド形式やソナタ形式のように趣向を凝らすことはなく
主題を変奏し、ただ並べていくだけのもの
それ故にだらだらと並べるだけに終わってしまい、
つまらない失敗作
になることも多々
どの曲が○○○
とは言いませんが。
でも成功すれば
ロンド形式やソナタ形式などを超えるのではと思います。
変奏曲は主題が命
と考えるのが妥当ですが
全くその逆もあり得るのです。
大げさに言えば
何の変哲もないメロディに命
を吹き込むのですから
作曲家の腕の見せ所ですよね![]()
完成度の高い変奏曲は本当に素晴らしい
SIMPLE IS BEST
ですね。
ピアノ曲や管弦楽曲における変奏曲は多数存在します。
ほとんどが、○○の主題による変奏曲となっている。
またはこれに類似したタイトルがついている場合が多い。
とりわけモーツァルトはこの類のピアノ曲が非常に多い。
皆さんもよくご存知の曲
キラキラ星
の主題による変奏曲
曲のタイトルを知らない方でも
メロディ
を聴けば誰でも聞き覚えがあるでしょう。
今回はこの類のタイトルのついた曲を避け
ピアノソナタの中での変奏曲を聴きましょう![]()
ピアノ・ソナタ第6番ニ長調K.284「デュルニッツ」
第3楽章が主題と12の変奏からできています。
モーツァルトの変奏曲の中で
一番完成度の高いものではないでしょうか。
とってもシンフォニック
というか
交響曲をピアノ用に編曲したかのように規模が大きく
真ん中あたりの第7変奏、短調に転調することで
より一層この曲を輝かせています![]()
ところでモーツァルトの変奏曲
を聴いていると
蕾が花となって咲く瞬間
昆虫がさなぎから成虫になる瞬間や
枯れ木に芽が出て緑の葉をつけていく様子
など、自然の動きを感じずには居られない私ですが
皆さんも、デュルニッツ第3楽章で
豪華な装飾音を使って完成された変奏曲![]()
思う存分楽しんで下さいね![]()
タイトルとなっている「デュルニッツ」の由来は
デュルニッツ男爵に献呈されたからと
近年まで考えられていました。
しかし真相はと言うと
この曲だけが献呈されたのではなくて
ピアノソナタ第1番~第6番までの全6曲が
デュルニッツ男爵に献呈されたいた事が
明らかになったのです。
内田光子, モーツァルト

ギーゼキング(ワルター), モーツァルト
- ヘブラー(イングリット), モーツァルト
- モーツァルト:ピアノ・ソナタ全集
カスピ海☆ヨーグルト
早耳
情報有難う御座います。![]()
>市販のものより、酸味が少なくて、ものすごく伸びるんですよね。
はい私が食べているヨーグルトと同じ特徴です。
それで
カスピ海
ヨーグルトで検索したら、5万件近くヒット
しました。
オフィシャル・サイト
まであるようです。
(梅干ヨーグルトじゃなかったですね)
確かに2002年11月より京都大学の家森教授
が広め始めた
となっていました。
市販のヨーグルトでは作れない事を
いち早く教えてくれて有難う御座います。
あやうく
試すところでした。
危険が危なかったです
(このギャグ、仕事仲間の一人がよく使います)
「えっ、三越じゃないと種菌を買えないの」と心配していたら
オフィシャル・サイトでも注文できる事が分かってホットしています。
ところでこのヨーグルト
出来栄えがいい時
と悪い時
の差が激しいと言うか
いい時は滑らかなクリーム
状
悪い時は水っぽく
てザラザラ感が残ります。
出来栄えをコントロールするには
どうしたらいいか、色々試した結果
牛乳を加え発酵が始まったら冷蔵庫に移し
ゆっくりと完全発酵させるといいみたいなんですが
冷蔵庫へ移すタイミングが今一つ分からない。
最初から冷蔵庫でゆっくり発酵させるのもいいようですが
うまくいかない場合が多いです。
去年バニラクリーム
のように滑らかに出来上がったのは
数えるほどです。
ほとんどは市販のヨーグルトと同じように
プリン
状になってしまいます。
まあ、市販の物よりは十分クリーミー
なんですけどね。
大体失敗した時は早めに乳清が上澄みのように湧いて
空気との接触を遮断してしまうからでしょうか。
ではどうすればいいのか
徹底的な温度管理と時間管理をすればいいのかも。
でもここまでやったら製造メーカー
ですね。
あっ、もう一つ、なるべく乳脂肪分の多い牛乳を使えば
それなりにいい物ができるんですよね。
教えて頂いた名前の検索結果約5万件をじっくり読んで
(一日千件読んだら50日で読める!)
作り方のコツを早く掴めるよう
今年の夏は頑張ってみます。
ではでは。。。![]()
山深き清流で古琴
中国の古琴(グチン)![]()
流水 / 呉 文光 - (リューシュイ/ウー・ウエングアン)
- Various Artists
- China: Music of the Qin
プロフィール
1946年中国江蘇省常熱に生まれ
幼少期から著名な琴奏者であった父の元で琴を学ぶ。
国立中国音楽院を卒業後
琴だけでなく、中国音楽史を学ぶ。
米ウェスリアン大学において博士号を得る。
現代中国最高の演奏家のひとりとして、広く知られている。
演奏
仙人のようなご人から招待を受け
奥深い山の中へ入り
清流の傍らで
木の実を肴に酒を交わしながら
演奏を聴かせて頂く
匠にあやつられたポルタメント
琴が唄っているようだ
時折インドのヴィーナと錯覚する一瞬
時折日本の十七弦と錯覚する一瞬
時折日本の琵琶と錯覚する一瞬
う~ん、素朴と言うか渋いね
ここには古筝のようなトレモロ奏法は全くない
たまにグリッサンドはあっても
古筝のような華やかさは全くない
これは7弦で5音階に調整された楽器のせいではなさそうだ。
何てプリミティブな音
日本の琴の位置付けを
中国古琴(グチン)と中国古筝(グジェン)の
真ん中くらいと思えばいいだろうか。
