(過去記事1)からの続き.

 

 療育や支援を子に積極的に受けさせるのが良い親で,受けさせないのは虐待だ

という意見の人がいたと別のブログで見かけたけど,

そりゃ,違うな,と思った.

 

 親は子をよく見て,障害福祉も良く調べてみて,責任をもって取捨選択をするべき

だと思う.

 民間でも公共団体でも提供している療育・支援・教育の質は親がちゃんと調べて考えるべき.

 それで失敗したら,親は組織に責任追及するだろうが,子は親に責任追及する.有形無形で.

 

 親としての責任感なく,子供の事を簡単に他人にまかせっきりにしすぎ.

 

 医師も弁護士もそうだけど,本当に活用しようと思ったら,金積んで任せっきりにしては駄目.

当該案件についてネットや書籍やセカンドオピニオンで良く調べよう.医学や法学なんて体系的な学問じゃないんだから,

特定の案件についてなら短時間で専門家レベルまで到達できる.事前知識をかなり持っていれば,高いレベルで専門家と精緻な議論が出来,より適切な対応になる.もし事前知識をもった相談者を毛嫌いするような専門家がいたら,それはエセ専門家だ.早く逃げて別の専門家を探すべき.専門家の意見に反論したときに,それは想定の範囲の反論として,冷静に丁寧に返してくれるような人が真の専門家だ.そこでそんな反論初めて聞いて淡くってたり,不機嫌になっていたら,それもエセ専門家だ.リトマス試験紙がエセと反応したわけだ.早く逃げるべき.

 

 受験塾などもそう.子供を一番よく見ているのは親だ.受験界隈の調査なんて簡単にできる.公開模試とかは親子で出来ないから利用するのは良いが,集団塾の授業は時間泥棒であることが多い.一科目ごとに担当教員が違うので,トータルバランスを考えない.(過去記事2)でも書いたが,何も自分では見ない金だけ出す親を相手に利益率の高いビジネスを展開するのが塾業界だ.塾開業指南をするYouTube動画をよく見るとよい.塾を経営していくのに大事な事のなかに,子供の指導方法などは無い.チラシ配りの仕方や電話対応や季節講習で利益を出せ,とか,そんなものだ.

 

 子の言葉が遅いとはっきり自覚してから3年たつ.3年もあればそうとう勉強できる.その関連の資格も二つとった.でも周囲の親を見ていると,そういう人少ないのね.すぐに専門家任せ.でもここでいう専門家は職業専門家であって,経済学者カーネマンが言う所の専門家ではない(過去記事3).規則性のある分野における規則の発見者では無い,ということだ.

 話すと分かるのだが,たいていの医師はそこそこ話が分かるが,公立子供発達センターの資格もち古株スタッフのレベルは相当低い.児発事業所のスタッフは若い人が多く勉強はしていることが多いが,自分の具体的な仕事の範囲内の知識だけだ.元幼稚園勤務だが幼い子供を抱えて幼稚園は復帰するにはハードだと児発で働いている人が多い.教員は支援級担任もふくめてほとんど素人だ.支援学校でサエダ.特別支援学校の教員免許の試験問題を見れば,簡単な設問だけで合格できることが分かる(過去記事4).

 

 結論としては,親が子のこと,支援のことをよく見て考えるべき.療育や支援を利用するなら,それらのスタッフがどんな人たちなのかもよく見極めて取捨選択をするべき.

 昔は不登校は病気だと言われたが,今は違う.義務教育である小中学校でさえ,学校に問題があり,登校することが後々の人生にとってデメリットになると判断すれば,不登校を受け入れてやるのも親の責任だ.学校教師より自分の方が適切な学習環境を与えられると判断すればそうすればよい.

 

 行政は自分が国民に信用されていないケースがあるということを認識すべき.すべての人が行政や支援につながらなくてはならないという行政に都合の良い仮説を建てるべきではない.

 

 行政は,教育や福祉を雇用政策として利用している節がある.自分の省益を拡大させるために,利用者の利益を考えることなく,行政を盲目的に信じる利用者を釣って,支援事業を展開する.

 

 支援が必要なんじゃない.支援の結果・効果が必要なのだ.

 

それが行政は分かっていない.支援という手段が目的化してしまっている.

 

 昔はさ、ホワイトカラーになれなかった若い人って、肉体労働や工場へ大量に流れた。しかし今や機械化が進み、その分野の雇用が縮小し、代わりにこういう福祉分野へ流れている傾向があると思う。


 だからこそ、利用するんだったら利用先は慎重に考えなきゃならない。


 いま,義務教育の危機とか言われているが,わが子の学区の学校のスタッフや同級生らの状況を見て,いかせないほうが良いと判断すればいかせないというのも一つの手だと思う.我が子のために.法律上義務教育は親に課せられているから,子供が行きたがれば行かせるけれど,荒れている学校を見て見ぬふりする親は親失格ではないだろうか.

 行政も悪いのだが,子供に対して親と行政が共犯関係になるわけにはいかない.

 

(過去記事1)

 

(過去記事2)

 

 

(過去記事3)

 

 

(過去記事4)