樋口一葉女史のお墓を参詣 | jinjinのブログ

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大江戸を中心に、あちこちの古寺社・史跡の探訪を記事にしています。

 

一葉さんの墓詣で

築地本願寺和田堀廟所 =浄土真宗=

 

先月「たけくらべ・一葉ゆかりの地を歩く」で、三ノ輪~吉原(千束)~竜泉~入谷を回ってきました。

ブログに、その1は投稿済みで、続編は未だ途中ですが、どうしても一葉さんの墓を詣でたくなり、季節も佳し・・・ということで、「築地本願寺 和田堀廟所」を参拝してきました。

 

 

◉築地本願寺和田堀廟所(パンフレットより):

「東京都杉並区甲州街道沿いにある築地本願寺の廟所(墓所)です。

関東大震災で焼失した築地本願寺を再建の際、境内にあった墓地を移転する先として建立し、江戸時代に築地本願寺再建に力を尽くされた佃島の人々などのお墓を移転致しました。

墓所内には九条武子(第21代宗主明如上人の次女)、樋口一葉をはじめとする著名人のお墓などが多数あることで知られています」・・・ということです。

 

移転した跡地は、築地場外市場となりました。

 

最寄り駅は京王線「明大前」駅です。駅から歩いて5分ほどのところにあります。

 

 

 

 道行き途中にある大きな建物と言えば、明治大学。 

和田堀廟所は明治大学泉和泉キャンパスのお隣にあります。

 

 

 

 

明治大学前を通り過ぎて行くと、ほどなく和田堀廟所です。

 

 

■築地本願寺和田堀廟所

 

 

<本堂の建物の前に「親鸞聖人」>

 

本堂に入ると

4月8日はお釈迦様の誕生日…花祭りということで、花が供えられ、お釈迦様誕生仏が置かれていました。「灌仏会」とも言います。

 

 

 

お釈迦様はお生まれになってすぐに7歩歩み、「天上天下唯我(ゆいげ)独尊」と言われたそうで、灌仏会にはそのお姿を写したといわれる「誕生仏」が置かれます。

 

ご本尊:阿弥陀如来 来迎印の阿弥陀様です

 

 

 

「ご本尊」を拝み、一葉さんのお墓へ・・・

 

一葉さんのお墓へは、和田堀廟所の中央通り(桜並木)を進みます。

 

 

 

途中に、佃島開発に功労があり、築地本願寺の創建にも、再建にも尽力したといういう佃島名主の「森家」の墓がありました。

築地の本願寺には、森孫右衛門さんが建てたという「佃忠兵衛」の謝恩塔がありましたね。

 

 

その先にゴミ籠があり、その横に「樋口一葉女史の墓」の案内が建っていました。

大分古い案内の柱のようですw。

曰く「最初の通りを右に折れて右側6番目」とありました。

 

 

 

■樋口家の墓

これが一葉さんの眠る墓。

先祖代々の墓 樋口氏 とありました。

 

 

 

裏へ廻ってみました。

一葉さんの戒名は

智相院釋妙葉信女」 明治二十九年十一月廿三日

と彫られていました。

 

 

 

一葉さんのお墓の近くにも「桜」

まだほとんどはつぼみ・・・これから咲くんですね。

一葉さんにも、もっと咲いてほしかったなんて思いながら和田堀廟所を後にしました。

 

 

 

明治時代、一葉さんの作品、特に「たけくらべ」に惚れ込んだ有名な画家がいました。

鏑木清方です。

 

鏑木清方が一葉さんのお墓を詣でた時、たけくらべの美登利がありありと脳裏に浮かんだといいます。清方は早速その姿を絵にしました。

「一葉女史の墓」です。

 

■鏑木清方「一葉女史の墓」

 

 

清方曰く

「さまざまな意味をこめ、これは私生活の制作の水上(みなかみ)である」と述べています。

 

また清方は「美登利」のこんな姿も描いています。なんとも美しい美登利です。

手に持っているのは「水仙」。

「たけくらべ」の文末・・・ある霜の朝、信如が町を去る時、格子門の外より格子にさしおき残していった花(つくり花)です。それをじっとを眺めている「美登利」・・・

 

 

 

 

 

ご覧いただきありがたき幸せ

(完)