2021.9 那須旅の続き。
二日目は、全くのノープラン。
さて、どう過ごしましょう・・・？
茶臼岳、沼ツ原湿原、殺生石、牧場・・・等々
お天気さえ良ければ行きたい場所はあるけれど
雨が降ったり止んだり、気温も下がって寒い
翌日に撮影を控えた身で風邪をひく訳にはいかないので
室内で楽しめる場所に行こうという事になり
７月に那須を訪れた際にも気になっていた、「藤城清治美術館」を訪れました。
こちらの美術館には、影絵作家として活躍される
御年97歳（！） 藤城清治さんの作品150点が展示されています。
まずはこちらのエントランスにて、検温や入館の手続きをして
長屋門をくぐり抜けると
藤城さんの可愛らしいキャラクター達が
美術館まで道案内をしてくれます。
あっ！ ケロヨンもいます
こっちだよ～ と呼びかけてくれているみたい＾＾
この景色に加え、川の流れる音が聞こえ、癒されます。。
チャペルもあります。レンガは手作り。
ステンドグラスは、藤城さんがデザインされたもので、こちらも手作りです。
さて、美術館に到着です！ なんて可愛らしい入口でしょう
展示作品は撮影NGなので
購入したポストカードと共に、ほんの一部だけご紹介しますね。
（因みに、素敵な作品が多過ぎて
夫と２人で20枚以上ポストカードを買ってしまいました。。笑）
「月光の響」
楽器を弾くこびとに当たる月光が、まるでスポットライトのように見える作品。
あまりにも美しくて、心を奪われ、長い時間 魅入られていました。。。
“月光の響”というタイトルも素敵過ぎます。何という感性でしょう。。
「天使の贈り物」
この作品の作成中に9.11が起こり、鳥が咥えるリボンを
急遽赤い色に変更されたそうです。平和への祈りを込めて。。
「南三陸町防災対策庁舎」
色々な気持ちが込み上げてきて、しばらくの間涙が止まらなくなってしまいました。
今これを見ても、やっぱり泣いてしまう。 みんなの祈りが、どうか届きますように。
藤城さんは、”がれきは宝石”と仰います。
宝石以上に美しいのだと。
がれきは宝石・・・ とても深い表現です。
先生は、悲劇の先にある人々の「再生」を、「未来」を
誰よりも強く願い、信じているのでしょう。。
被災地の作品にも、こびと達が存在します。
胸の痛む光景に、メルヘンなこびと。
一見 ミスマッチなようですが
光を照らし、そっと寄り添うこびと達に
やさしさと癒しを感じ、救われる気持ちになるのです。
「小さな恋」
「アリスのハート」
「夕陽の中の愛の奇跡」
この世に生きるもの 全てが愛しい、
生きるよろこびを感じて欲しい、そんな思いが込められています。
「花火」
「夏の少女」
藤城さんの作品は
この世界のすばらしさ、美しさ
生きとし生けるものへの愛 に溢れていて、胸がいっぱいになりました。
「生きるよろこび」
藤城さんの作品を見ているうちに、ふと奥村土牛さんを思い出しました。
世界観は違うけれど
生きとし生けるものへの愛とやさしさは
勝手ながら、お二方に通ずるものを感じます。
奥村さんも101歳までご存命で
晩年も精力的に絵を描かれていました。
今回、藤城清治美術館に訪れ
作品の美しさ、素晴らしさに感動しただけでなく、
子供の頃、童話の世界を想像してわくわくしていた事を思い出し
忘れていた、失っていた感覚を呼び起こされ
懐かしくて、切なくて・・・・・・・
言葉では説明出来ない気持ちで、胸がいっぱいになりました。
ここに来られて、本当に良かったなぁと思いました。
東京でも「生きるよろこび展」が開催されていたようですね。
美術館を出て、長屋門まで来ると
何と近くに黒い猫ちゃんと白い猫ちゃんががいました
受付・案内をしているおじさんが
「ここに居ついちゃってるんだよ～」と教えてくれました。
猫好きな藤城さんの美術館に
黒猫と白猫が居ついてしまったなんて、、
さて、予定ではこの後
クラシックカー博物館に行くつもりだったのですが
入館してから３時間程経っていて、２人共お腹がペコペコ
クラシックカー博物館は次の機会にする事にしました。
藤城清治美術館は
子供から大人まで楽しめる内容ですし
想像していた以上にすばらしい場所でした。
那須に行かれる際には、是非訪れてみて下さいね