今日は、広尾にある山種美術館を訪れ
著名な日本画家である奥村土牛氏の展覧会を観てきました。
最終日という事もあり、人が多かったです。
山種美術館(日本橋に開館、後に広尾に移転)の創立者である
山﨑種二さんは奥村氏が無名だった時代から支援を続けてきたそうです。
奥村氏は38歳で院展初入選と遅咲きでありながら
展覧会に出品を重ねて40代半ばから名声を高め
101歳におよぶ生涯において、晩年まで制作に取り組まれてきました。
「絵を通して伝わってくるのは作者の人間性」という自らの言葉を体現するように
どの作品にも、やわらかくて、やさしくて、あたたかみがあって・・・
奥村氏のお人柄が伝わってくるようでした。
「醍醐」 京都・醍醐寺のしだれ桜が美しいこちらの作品は83歳の時の作品。
「鳴門」 しばらくの間 この絵から離れられなかった。。。
奥村土牛自身の最高傑作の一点であり、近代日本画の中でも
傑作の一つに数えられることの多い作品との事です。
唯一撮影が許されていた「吉野」は氏が88歳の時に描かれた作品。
土牛氏のすばらしい作品の数々に触れ、そして
氏のエピソード、お言葉、お人柄、人生観は・・・
私の心に、とても感じ入るものがありました。
生きとし生ける者への、あたたかな、眼差し。
形ではなく、「本質」を見ること、それを描くこと。。
何歳であっても遅過ぎる事なんて無いということ。
情熱を傾け 絶えず挑戦をし続け、追及し続けること。。
広尾の桜も満開で、とっても美しかったです。