(顔淵第十二)
子曰わく、博(ひろ)く文(ぶん)を学(まな)びて、之(これ)を約(やく)するに礼(れい)を以(もっ)てせば、亦(また)以(もっ)て畔(そむ)かざるべし。
【訳】
先師が答えられた。
「広く文物を学んで知見を豊かにするとともに、礼(の実践) で引き締めていけば、 それで道に背かないであろう」
*約には、しめ括る意味がある。博学多識は雑識に陥り易い。これをしめ括るに、敬虔と秩序を重んずる礼の心を以てすれば、見識を生じ、正しい判断が下るようになる。
<論語が醸すコーチング>
【礼を以てせば畔かざるべし】礼を尽くしていれば道に背かずに行動できるので、コーチはクライアントが礼を欠いているように感じたら、感じたことを伝えて、行動の中で礼を尽くせるようサポートしている。