(公冶長第五)
顔淵(がんえん)曰わく、善(ぜん)に伐(ほこ)ること無(な)く、労(ろう)を施(ほど)すこと無(な)からん。
【訳】
顔淵が言った。
「善い行いをしても人に誇ることなく、骨の折れることを人に押し付けることのないようにありたいものです」
*曲阜の顔淵を祭る復聖廟に珍らしくお賽銭箱が置かれてある。透明なビニール製であるが、いつも使い古したクシャクシャの紙幣が一杯入っていた。これは貧しくてもゆかしい心根の顔淵を偲んでのことではなかろうか。
<論語が醸すコーチング>
【善に伐ること無く】善い行いをしても人に誇らないのが当たり前のことなので、コーチはクライアントの成功がたとえ自分の功績だと言われても、それを誇るようなことはせず、それまで通りクライアントをサポートして行く。