【道に聴きて塗に説く】コーチはクライアントの話を全身で受け止め、曖昧なことはわかったふりをしないで、あるがまま感じたままをクライアントに伝えているので、クライアントからの信頼はより厚くなる。
(陽貨第十七)
子曰わく、道に聴きて塗(みち)に説くは、徳を之(こ)れ棄(す)つるなり。
【訳】
先師が言われた。
「道端でいいことを聴いて、さっそくその聞きかじりを途中で話すのは、徳を棄てるようなものだ」
*荀子の勧学篇に、耳で聞いてすぐに他人に言て得々としているのを口耳四寸(こうじしすん)の学と戒(いま)めている。学んだことを自ら繰り返して習熟することが肝要である。要するに学は本来己のためにするもので、人のためにするものではない。