【鄙夫は與に君に事うべけんや】クライアントが目指すゴールが多くの人の利益につながるものなら、多くの人の協力を得やすくなり、協力者が多ければ、一人で利益を失う心配をしたり、人の道を踏み外す行動をしなくなる。
(陽貨第十七)
子曰わく、鄙夫(ひふ)は與(とも)に君に事(つか)うべけんや。其の未(いま)だ之を得(え)ざれば、之を得んことを患(うれ)え、既(すで)に之を得れば、之を失わんことを患(うれ)う。苟(いやし)くも之を失わんことを患うれば、至(いた)らざる所無し。
【訳】
先師が言われた。
「志がいやしくつまらない者とは、一緒に君に仕えることができないだろう。また地位や禄を得ないときは、どうしてこれを得ようかと気を揉(も)むが、得てしまえば失うことを心配する。かりにもこれを失うことを 心配すれば、何をしでかすかわからない」