I'm Back / Sonny Rollins
5/19、国際フォーラムCホール
定刻の19:00より10分遅れ、
待ちきれない誰かが催促の指笛を鳴らしたそのとき、
『まぁそう急かすなって』と言ったかどうか、腰を幾分曲げてヒヨコのような歩き方で登場した我らが英雄Sonny Rollinsを、
現人神でも見たかのように観客達は大喝采で出迎える。
『また会えた』『よく来てくれた』『ありがとう』みんなの気持ちが77歳の老人を見た瞬間ひとつにまとまった。
曲名を含めて余計なMCは一切なし、『どうだ!』とRollinsが右手を宙に突き上げる度に会場の興奮の度合いが高まっていく。
鬼人のドラム、陶酔するギター、歩調を合わせるパーカッション、余裕のベース、逞しく成長した甥っ子トロンボーン。
『2005年よりもよかったんじゃないか。』友人の感想に深く同意。
『マタアイマショウ!』流暢な日本語で別れを告げるRollinsを、
下手に消えて見えなくなる最後の瞬間まで、喜色満面エビス顔の観客達はスタンディングオベーションで見守っていました。
爺さん、絶対絶対また来てくれよ!
Zoot Sims With Bucky Pizzarelli(InnerCityRecord)
御大二人が76年に録音したこのアルバムは、ベースやドラムを排除してもいつもどおりの余裕綽々、
すばらしい演奏です。
こういう大人しい抑揚の少ない演奏は、お尻がムズムズして最後まで聴いていられなかった筈なんだけど、
いつの頃からか好むようになり、かなりの頻度で棚から引っ張り出して聴いています。
僕はこのレコードをじっと耳をすませて聴いていると、
いつしかフッと自分の殻に閉じこもってあれこれ考え事をしている事が多いのですが、
実はそれがとっても気持ちのいい考え事だったりする場合が多く(幼い頃思い描いていた夢とか)、
テナーとギターだけという音数の少ない編成でも、音間を自分の感情で埋め合わせしているから、
まったく物足りなさを感じないのではないだろうかと考えたりしています。
それとも熟練二人にはそれもすべて計算ずくの演奏なのでしょうか。
この国内盤は珍しいのでは?購入時以外見たことありませんが・・・
※※もう一種類違うジャケットがあった気がします。そちらがオリジナルデザインかも知れません。※※
Cliffod Brown Quartet (BlueNote)
初期プレス発売当時、プレスミスが多かったのかほとんど回収されたのでは?と言うほど
まともに聴けるタマが極端に少なく、入手に気の遠くなるほど時間がかかったレア盤。
パリ遠征時の録音の中からワンホーンカルテットのみを抜粋してあるので、人気も高いようです。
このレコードは入手できないだろうと思い込んでいましたが、
ブルーブラウニー で特集を切り上げた直後にレッドブラウニーを購入できるなんて思いもよりませんでした。
これはひょっとして村上春樹の言う「軽度の奇跡」ってやつでしょうか。
特集を組んだお礼に、ブラウニーが天国から微笑んでくれたとしか思えません。
僕はついてるなぁ。

