Jazz Record Bank 『When Sunny Gets Blue.』 -66ページ目

Jack Montrose With Bob Gordon (Atlantic)

先日のSerge Chaloffの記事 を書きながら、同じバリトンを持つ

Bob Gordon参加のこのLPを僕は思い出していました。

爆撃音のようなバリトンを毎日聴くのは正直しんどいけれど、

心のバランスのいい時には好んで取り出すレコードがこれ。

なんていうか、シャキっと背筋が通って気持ちいいんですよね。

Jack Montroseは瞳を閉じ、笑みを浮かべて写っていますが、

心眼ではきっと将来を見据え、Bob Gordonとのコンビで

『一旗あげたろうか!』と思っていたはずです。

そう思うのも無理もないほどいいコンビなのですが、

Bob GordonはSerge Chaloffと同様に夭折してしまいましたね。

確かこの録音の三ヶ月ほど後のことで、彼はまだ27歳でした。

人生思惑通りには行かないものなのです。

Workin'・Relaxin'(Metronome)/Miles Davis




先日、Sonny RollinsのMetronome盤サキコロ を紹介しましたが、

今回はMiles Davisの4部作から2枚のMetronome盤12inchを紹介します。

ご存知の通りMetronomeはスウェーデンのメーカーですが、

この2枚の12inchには盤・ジャケットともにMade In Denmarkと記載されております。

このあたりの不整合さに疑念を抱いた方のためにちょっとMetronomeの内情を説明しますと、

Metronomeは1949年にスウェーデンの首都ストックホルムに創設され、

1950年にはマーキュリーのスウェーデンにおける特約権を取得、

以降NEWJAZZやPRESTIGEもMetronomeを通じてスウェーデンで販売されるようになりました。

その後1951年にはデンマーク支部がコペンハーゲンに設立されております。

初期のMetronomeは7inchのEP盤が主流で、これは当時高価だった12inchよりも一般には7inchのEPが

普及していたからと考えられます。

こんな事情から7inchのEPにはMade In Swedenの記述が、

12inchのLPにはMade In Denmarkと記載されるパターンがあると考えられるのです。


面白いのは、Relaxin'にはRVG刻印があるのでオリジナルスタンパーを使用しているようですが、

Workin'にはRVG刻印がなく、おそらくテープを独自に起こしての製作をしていたと思われ、

その職人魂に驚きます。音質はWorkin'も飛びぬけて素晴らしく、賞賛に値します。

廃盤業界はRVG刻印があるというだけで偏重するようで(もちろん素晴らしいことは充分知っております)

RVG刻印がないというだけで、このMetronome盤のWorkin'は思わぬ値段で購入できますので、

興味のあるかたは是非お試し下さい。

今回はなにやら専門家みたいな紹介の仕方でしたね。

意味のわからなかった方にはごめんなさいなのでした。

Blue Serge(Capitol) / Serge Chaloff

   
Sonny Clarkが参加した超のつく人気盤も、フランスでは大きく体裁を変えて販売された。


Memorialと銘打ってるので、57年に33才の若さで逝ったChaloffの遺影を意識したジャケットなのだろう。

縁の取り方といい色使いといい、間違いではなさそうだ。

廃盤業界に相場などあってないようなものだが、このレコードは僕の知っていた相場の

約1/2で最近になって購入することができた。

そういえば、ここ数年強気の価格設定で唖然とさせ続ける○ニオン各店であったが、

昨日はメジャークラスの名盤(完オリ表記あり)が手の届きそうな値をつけていた。

どうせ気のせいなんだろうけど、ひょっとしたら

不況で売れない中古レコード業界でも、ついに価格破壊の波が押し寄せてきたのかもしれない!


だとしたら、大歓迎だなぁ  o(^▽^)o