Jack Montrose With Bob Gordon (Atlantic)
先日のSerge Chaloffの記事
を書きながら、同じバリトンを持つ
Bob Gordon参加のこのLPを僕は思い出していました。
爆撃音のようなバリトンを毎日聴くのは正直しんどいけれど、
心のバランスのいい時には好んで取り出すレコードがこれ。
なんていうか、シャキっと背筋が通って気持ちいいんですよね。
Jack Montroseは瞳を閉じ、笑みを浮かべて写っていますが、
心眼ではきっと将来を見据え、Bob Gordonとのコンビで
『一旗あげたろうか!』と思っていたはずです。
そう思うのも無理もないほどいいコンビなのですが、
Bob GordonはSerge Chaloffと同様に夭折してしまいましたね。
確かこの録音の三ヶ月ほど後のことで、彼はまだ27歳でした。
人生思惑通りには行かないものなのです。
Workin'・Relaxin'(Metronome)/Miles Davis
先日、Sonny RollinsのMetronome盤サキコロ
を紹介しましたが、
今回はMiles Davisの4部作から2枚のMetronome盤12inchを紹介します。
ご存知の通りMetronomeはスウェーデンのメーカーですが、
この2枚の12inchには盤・ジャケットともにMade In Denmarkと記載されております。
このあたりの不整合さに疑念を抱いた方のためにちょっとMetronomeの内情を説明しますと、
Metronomeは1949年にスウェーデンの首都ストックホルムに創設され、
1950年にはマーキュリーのスウェーデンにおける特約権を取得、
以降NEWJAZZやPRESTIGEもMetronomeを通じてスウェーデンで販売されるようになりました。
その後1951年にはデンマーク支部がコペンハーゲンに設立されております。
初期のMetronomeは7inchのEP盤が主流で、これは当時高価だった12inchよりも一般には7inchのEPが
普及していたからと考えられます。
こんな事情から7inchのEPにはMade In Swedenの記述が、
12inchのLPにはMade In Denmarkと記載されるパターンがあると考えられるのです。
面白いのは、Relaxin'にはRVG刻印があるのでオリジナルスタンパーを使用しているようですが、
Workin'にはRVG刻印がなく、おそらくテープを独自に起こしての製作をしていたと思われ、
その職人魂に驚きます。音質はWorkin'も飛びぬけて素晴らしく、賞賛に値します。
廃盤業界はRVG刻印があるというだけで偏重するようで(もちろん素晴らしいことは充分知っております)
RVG刻印がないというだけで、このMetronome盤のWorkin'は思わぬ値段で購入できますので、
今回はなにやら専門家みたいな紹介の仕方でしたね。
意味のわからなかった方にはごめんなさいなのでした。
Blue Serge(Capitol) / Serge Chaloff
Sonny Clarkが参加した超のつく人気盤も、フランスでは大きく体裁を変えて販売された。
Memorialと銘打ってるので、57年に33才の若さで逝ったChaloffの遺影を意識したジャケットなのだろう。
縁の取り方といい色使いといい、間違いではなさそうだ。
廃盤業界に相場などあってないようなものだが、このレコードは僕の知っていた相場の
約1/2で最近になって購入することができた。
そういえば、ここ数年強気の価格設定で唖然とさせ続ける○ニオン各店であったが、
昨日はメジャークラスの名盤(完オリ表記あり)が手の届きそうな値をつけていた。
どうせ気のせいなんだろうけど、ひょっとしたら
不況で売れない中古レコード業界でも、ついに価格破壊の波が押し寄せてきたのかもしれない!
だとしたら、大歓迎だなぁ o(^▽^)o



