Tilt (Vogue) / Barney Wilen
↑国内初期盤(ペラジャケット) ↑同左ジャケット裏
国内盤で5回発売されているBarney Wilenの『TILT』。
その中でもこのペラジャケットの発売は1961年であり、
昭和でいうところの36年です。
邦題が『パリのバルネウィラン』ていうのが素敵でしょ。
1ドル=360円の固定相場だったからとは思いますが、輸入せず
『自分達で作っちまおう!』と自国生産に踏み切るのは、
取り合えずアジア諸国にはなかった国民性でしょう?
やっぱ凄いんですよ、ニッポン人て。
当時のスイングジャーナルでレビューを書いたのは
植草甚一さんで、その最後の一文は
『まぁ、聴いてごらんなさい。』です。
ホント、その気持ちがよくわかる名盤。
↑数年前発売の国内盤
Blues In The Night(BlueNote)/Sonny Clark
↑レコードジャケット ↑国内盤CDジャケット
季節の僅かな移ろいでも肌で敏感に察知する僕ら繊細なニッポン人は、
概してストレートな言い回しを好まず、微妙な機微を事前に察知して対人関係を構築する。
ことジャズに関しても開けっぴろげで直接的な演奏よりも、
多少陰りのあるものに心を寄せる人が多いような気がしている。
Art PepperやChet Bakerがその代表と言っていいだろうか。
彼らの奏でる音色に耳を傾ければ、身体の芯が無意識にピクピクと反応してしまうのだ。
Sonny Clarkもまた、然り。
物憂げでブルージーなピアノはダイレクトにココロに突き刺さり、いつまでも色褪せることはない。
このアルバムの録音時はクスリでヨタヨタだったとかいう話を聴くけれど、
(CDジャケットの表情もだいぶイっちゃってますね)
アップテンポな曲が多いBLUENOTE1579番のTrioよりもこっちの方が僕には耳馴染みがいいようです。
なんていうかほら、クールストラッティンの中の『Deep Night』やタイム盤では『Sonia』という曲。
あれに似たダルな雰囲気が全編に。
たまらん、たまらん。
Workin'(Celson)/Miles Davis
自己のグループどころかジャズ界全体を長きに渡り支配した
『帝王』ことMiles Davis
崇めたてられた偶像は遠くイタリアまで伝わり、
その威光におののき平伏したCELSONは、
今の僕たちの目には滑稽にさえ写る、
支配者が民の歓声に応えているかのような虚像ジャケットを
つくったのではないだろうか。
とは、いつもの僕の空想です。盤には定番のRVG刻印。
灰汁(アク)の濃いジャケットも、
マイルス抜群の存在感の現れなのだ。
Workin'(Metronome)




