甘口シェリーのお話 | ¡Viva ワイン!

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ワインを飲みながら、気になったことを書いていきたいと思います。

シェリーについては何度かこのblogで紹介させていただいているので、ご存知の方も多いと思いますが、今日は復習も兼ねて再度説明させていただきますね。


シェリーは、スペインの南、ヘレスという町とその周辺の地域で白ぶどうからつくられる白ワインの一種です。


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ヘレスという町と書きましたが、正式には「ヘレス・デ・ラ・フロンテラ」という長い名前です。他、エル・プエルト・デ・サンタ・マリア(プエルト)、サンルーカル・デ・バラメダ(サンルーカル)の3つの町を結んでつくられる三角形は“シェリーの三角地帯”と呼ばれ、良質なぶどうが収穫できる場所なのです。地図はシェリー委員会 のホームページからお借りしました。


シェリーが普通の白ワイン(スティルワインといいます)と異なるのは、


1.ソレラ・システムと呼ばれる、熟成期間の長いワインに新しいワインをブレンドする(いわばウナギのタレ様式)ことによって、一定の品質が保たれたワインが出来上がります。


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この図でいうと、一番熟成期間の長い一番下の樽から少し抜いてボトリングされます。ボトリングで不足したワインは下から2番目の樽から補充されます。同様に補充していって、最後は酒精強化された新しいワインを混ぜていくのです。その目的は、何年もかかって新しいワインが古いワインと混じりながら、若いワインが元のワインの特徴を少しづつ身につけて、品質を一定に保つためにすることです。


2.発酵後、酒精強化(ワインの蒸留酒<スピリッツ>を加える)し、アルコールの度数を15%~18%程度に高めます。


簡単にですが、シェリーの出来るまでをチャート図式化しましたのでご覧下さい。
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本日は、甘口シェリーのお話なのでスイートワインのペドロ・ヒメネスとモスカテルを中心にお話します。


収穫されたぶどう(ペドロ・ヒメネス種、モスカテル種)は、エスパルダと呼ばれる丸いゴザの上に置かれ、アンダルシアの日射し(9月といえども暑いです)の下、天日干しされます。ぶどうの実に含まれている水分を蒸発させて、干しぶどう状態にするためです。干しぶどう状態になったものをプレスしてモスト(ぶどうジュース)を搾るのですから、ワインになるためには大量のぶどうが必要とされ、そのため、価格面でも高価なものが多くなります。


高糖度のぶどうジュースを発酵させ、酒精強化(ワインの蒸留酒<スピリッツ>を加える)し、ソレラシステムで熟成させて製品となります。


Viva ワイン! こちらは、デルガド・スレタという蔵(*サンルーカル・デ・バラメダにあります)のモスカテル。*上の地図をご参照下さい。上品なレモンティーの香りも感じられ、ベタベタしすぎず爽やかな甘さです。こちらのお店は以前blogでも紹介させていただいた銀座にあるBota de Rosa 、しぇりークラブさん直営のカフェです。コーヒーや紅茶、チョコレートドリンクの他、シェリーも飲めるのです。


甘口はモスカテルの他、ペドロ・ヒメネスというものあるのですが、自分で撮影した画像を探したのですが見つからなかったので(個人的に甘いのが苦手なので飲まないんですよね…、と言い訳)、シェリー委員会のホームページからお借りしました。


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ペドロ・ヒメネスです。いかがですかはてなマークこちらも白ぶどうからつくられるワインなんですよ。濃いマホガニー色で、香りは干しぶどうそのもの。粘性があり、パワフルな飲みごたえです。邪道な言い方をすれば信玄餅の蜜のよう。デザートワインとしてだけでなく、バニラアイスや抹茶アイスにかけて食べると、100円のカップアイスが上等のスイーツに早変わりします。


モスカテルもペドロ・ヒメネスも、チョコレートとの相性はバッチリラブラブ


バレンタインデイ、本命チョコにモスカテルやペドロ・ヒメネスのシェリーを添えてプレゼントされてみては!?


今日は下調べをしたりして、結構真面目に書いてみました(ゼイゼイ)。これからボランティアの電話相談に出掛けてきます。いただいたコメントにお返事もせず、皆さんのところにお伺いもせずですみません。