今パソコンのディスプレイに向いている僕の眼は
つい先程まで膝元に置いてある雑誌に向けられていた
煙草を一口吸い またディスプレイに目を向ける
文字を打ち付けるキーボードの音 表示される文字
また煙草を一口吸い 部屋に漂っていく煙の行く先を見つめる
そうやって僕は興味を分散させる
今何に興味を持っているなんて言うけれど
大きく括ってしまわなければ興味は腐るほど沸く
書店で目に付いた雑誌に掲載されているアーティスト
僕の好きなアーティストの記事に辿り着くまでに書かれている記事
僕は堂本剛という人物に興味を示す
それは何かの必然か ただの偶然か
何度か気になることのある人物だったが
雑誌の記事によってその興味は今後も続くことになっただろう
煙草の灰がベッドに落ちて灰が持つ熱を消すのに苦労する
そんな想像のできない作業の一つだって興味なのだ
それを言葉にするという作業も興味
興味の矛先はその行方を定めない
ほら 興味は数秒で他に移る
Maeというバンドから高野健一へ
そして藤巻亮太へと移っていく
時間を経過すると共に睡眠欲が顔を出し
重い口を空けて僕に合図を送る
本能という生きていく上での欲求
興味という感情では制御できないようだ
えくぼの印象的なきみへ
間延びした鼻にかかる声で
僕を包み込むきみは
何処でその包容力を手に入れたのでしょう
僕の目に特別に映るきみは
寒いねと声かけるきみは
独り何処を見つめているのでしょう
星の華麗さが薄れる街で
うっすら光って見えるきみは
その光を誰に見せているの
ある日 僕と似たコートを着たきみは
”一緒に買ったんだよねぇ” と
えくぼを作りながらささやかな嘘をついた
僕はその瞬間ドキッとして
それが嘘であることを忘れてしまった
まわりの微笑ましい雰囲気に
あぁ これはかわいい嘘なんだと
遅れて和むことができた
その言葉に意味があるように感じて
僕は今もその言葉を忘れれずにいます