パンドラの箱の話を知っていますか？
まだ災難というものが無かった世界に、人間たちは神に火を使うことを教わります。人間の暮らしは豊かになりましたが、同時に火を用いて争いを起こすようになりました。そこで全能の神ゼウスが人間を懲らしめるためにパンドラという女性に箱を持たせて人間界へと送り込みます。絶対に開けてはいけないと言われていたその箱を、好奇心にかられてつい、開けてしまう彼女。すると、中から疫病、犯罪、悲しみなどなど、ありとあらゆる災いが飛び出してきました。慌てたパンドラが箱を閉めた結果、箱の中には「希望」だけが残された、ということです。ーコトバンクより
「パンドーラー(Πανδώρα)」は、
「全ての贈り物」
という意味だそうです。
つまり、
箱には贈り物しか
入っていないのだから
パンドラの箱の中に入っていた
苦痛、疫病、争い、悲しみ
今まで人間界になかった
「ありとあらゆる災い」は
人間への「全ての贈り物」。
善や陽だけじゃなく、悪も陰も全て。
手元に残った「希望」は
『最悪と思える現実も、
”希望”と共に進めるように。』
ということかなと、
私は解釈しました。
そして、
災い一つ一つと出逢い直して、
一つずつ回収していくのかなと。
希望と共に。
(月食も、昔は不吉とされてたのよね)
自分の内面と向き合うことも
他者とオープンハートで向き合うことも
「自分のパンドラの箱」を
開けるような
ことなのかも知れません。
私たちは、日常の中で
目を背けたい自分の一部を
これはよくないものだ、
あってはいけないものだ、と
箱の底の底に押し込めてしまいがち。
誰かに嫉妬したり、
人の成功を妬んだり、
意地悪な考えを持ったり
「なんで私ばっかり」と
ひねくれて捉えてしまったり。
日常の小さな不和ほど
箱にしまって、なかったことにしている。
でも「それがある」ことを、
自分が一番知っていますよね。
それは、やり残した宿題のように
ふとした時に人生の予期せぬタイミングで
ひょっこり顔を出してきます。
だから大きく育つ前に
少しずつ、一つずつ
取り出してみるんです。
欲望やエゴ、ネガティブな感情
許せない記憶、妬み、悲しみ、失望
誰かをコントロールしたい自分…
本当の本音の部分。
見て見ぬふりをしてきた
自分自身のあらゆる面を
許してあげる。
そうして一つ一つを許容して
受け入れて、学び、
「災い」を「贈り物」に変換して
もう一度、自分の箱の中にしまう。
その時に本当の意味で
箱の中は「全ての贈り物」に
なるのではないでしょうか。
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Sakura
