皆さ〜ん、お久しぶり!
ちょっと書きたい記事があるので、お付き合いを。
9月28日午後6時過ぎ、インドネシアのスラウェシ島をM7.5の大地震が襲った。
今なお現地の人々は大きな困難と苦しみの中にあり、世界各国の援助と祈りが必要だ。
地震発生の直後に、自分の命と引き換えに、ひとりの若者が140名の命を救った。
彼の名は、アントニウス・グナワン・アグン。
「地震の中で決死の管制、殉職した男性に称賛の声 インドネシア」(AFP)
【10月1日 AFP】大地震と津波に見舞われたインドネシア・スラウェシ(Sulawesi)島の空港で、航空管制官(21)が揺れが続く中でも現場を離れるのを拒み、旅客機を無事に離陸させた。管制官はその後で脱出を試みたものの、重傷を負って亡くなった。国内では、命をかけて職務を全うした管制官を「英雄」とたたえる声が相次いでいる。
「命がけで出発便を守った管制官、国民が哀悼 インドネシア地震」(CNN)
アグンさんが命をかけて離陸させたバティック・エア便の機長はインスタグラムへの投稿で、「『バティック6231便、第33滑走路から離陸してください』。それが彼の最後の通信だった」とアグンさんをしのび、「無事に飛び立つまで私を守り続けてくれてありがとう」と追悼した。
イエス様の次のおことばを思い起こすよなぁ。
「友のために自分の命を捨てること、これ以上に大きな愛はない。」
(ヨハネの福音書 15章13節)
本当にアントニウス君は英雄だ。
詳しくは、上記の2本の記事のタイトルをクリックして、読んでちょうだいね。
さてと、今日書きたいと思ったのは、離陸に際して殉職したアントニウス管制官と交信したパイロットの話だ。
<バティック・エア6231便の奇跡>
2018年9月28日金曜日。
その日、バティック・エアで機長を務めるリコステ・マフェラ氏は、なぜだかわからないが、朝からずっと落ち着かない気分でいた。
今、彼はスラウェシ島パル空港に向かう飛行機の中で、操縦かんを握っている。そんな不安な気分を払拭したくなり、クリスチャンであるマフェラさんは、大声でワーシップソングを歌い出した。
副操縦士が(彼はモスリムなのだが)「機長、ご自分のワーシップCDを出したらどうですか」とからかう。
(右がリコステ・マフェラ機長)
パル空港への着陸態勢に入った時、強風で機体は不安定な状態だった。その時、マフェラ機長は、心の中で「声」を聞いた。
「もう1周、上空を旋回しなさい」
パル空港は二つの山脈の結び目に位置しており、パイロットの間ではその形状から、「死の谷」と呼ばれている。
マフェラ機長は、詩篇23篇を声を出して唱えた。
「たとい、死の陰の谷を歩くことがあっても、私はわざわいを恐れません。あなたが私とともにおられますから。あなたのむちとあなたの杖、それが私の慰めです。」(詩篇 23章4節)
無事パル空港に着陸すると、マフェラ機長はもう一度、聖霊なる神の御声を聞く。
「急ぎなさい!」
機長は客室乗務員にいつもより短い、20分間の休憩で戻って来るよう指示した。
彼自身はコックピットに残り、管制塔に連絡し、予定時間より3分早く離陸するための許可を求めた。
飛行機は離陸の準備に入った。マフェラ機長は、今は緊急事態であることを強く感じ、離陸を急ぐために、決められた飛行手順を無視して、本来は副操縦士が行うはずの役割の一部を自らが請け負った。
離陸の瞬間がやってきた。滑走路を走り出すと、マフェラ機長は自分でもなぜだかわからなほど力一杯に操縦かんを押し続けた。
まさにその時、インドネシアに甚大な被害をもたらしたマグネチュード7.5の巨大地震が始まったのだ。マフェラさんも副操縦士も、機体が左右に揺れるのを感じた。
マフェラ機長はこう振り返る。
「もし当初の予定時刻に離陸していたら、140名の乗客の命を守ることはできなかったでしょう。滑走路のアスファルトが、風でたなびくカーテンのように、上下に揺れ動いているのが見えましたから。」
無事離陸して、彼は管制官に連絡をとろうとした。しかし、再びその声を聞くことはできなかった。
(震災後の管制塔)
マフェラさんが連絡を取ろうとした管制官の名は、、、アントニウス・グナワン・アグンさん。
大地震の中、出発便を守るために決死で管制を続けて殉職した若き管制官の名は、世界中で知られることとなった。
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聖霊の御声を聞いて、普段とは違うアクションを起こしたリコステ・マフェラ機長。
定刻より早い離陸を許可し、ただ一人管制塔に残ってバティック・エア6231便が無事離陸するのを見届け殉職したアントニウス・グナワン・アグン管制官。
神様はこの二人を不思議に結び合わせて、多くの命を救われたんだよな。
元ネタ記事はこちら。
"Indonesia: Christian airline pilot prompted to speed departure before earthquake and tsunami hit"