こんにちは!卵研究部のアレルハハです。
皆で楽しく卵を調理して、アレルギーがあっても、何とか子供達 (orご自身)に卵料理を食べさせよう!
てことで ゆるっと実験したり、含まれる卵抗原について考察したりしています。
すんごい気まぐれな活動です。
卵焼きはコチラ。
オムライスはコチラです。
そしてオボアルブミン、オボムコイドについての基本かつ重要なポイントはコチラ。
①~④まであります。長くてゴメンね。
卵アレルギー持ちで卵を食べさせて行きたいな~と思われる方は是非!一度 読んで下さいね。
私が卵について色々やり始めたきっかけとなる体験や、熱い思いがこもってます。
さてさて。部員の youさんが、またまたステキな料理を披露して下さったので、既にご覧になった方も多いと思われますが、ご紹介させて下さい。
では、何度も紹介している伊藤節子先生の本を参考にしましょう。(本は my pick 参照。)
注∶本は、youさんの今回のレシピ(配合比)とは異なりますので、それを踏まえて以下の計算のところをお読み下さいね。
アレルギー血液検査の項目に
「オボアルブミン」は無いと思います。
現在では、「卵白」の検査値から予測するしかないようです。
(卵白陽性≒オボアルブミン陽性として良い、とあります。ややこしいね)
先に抗原量のところの写真を載せてしまいます。いつも勝手に引用、先生ゴメンナサイ!
〈 全卵を使用した場合 〉
またまた注意∶今回youさんのご長男が食べられたのは、
卵黄膜除去卵黄
(限界まで卵白を除いたモノ)
を使用した卵黄です。
マーカー引いた部分です↓。
まず全卵使用の場合ですが、節子先生の
レシピは
全卵∶180g
出汁∶500g
しょうゆ∶6g
料理酒∶10g
食塩∶2.5g
(他の具材∶ナシ。実験ですからね。)
トータル∶698.5 g
→カンタンのため、すみませんが
約700 g とさせて下さい。
本より、
[全卵使用茶碗蒸し] 蒸し器25分の
生地 1g あたり
オボアルブミン 1.4 µg
オボムコイド 5.4 mg 。
生地 1g あたり
オボアルブミン 1.4 µg
オボムコイド 5.4 mg 。
節子氏は一椀150gで作っておられて、
加熱具合も微妙に変わるとは思いますが、
カンタンのため、
1椀で100 g の生地を食べるとすると、
100倍して
オボアルブミン 140 µg
オボムコイド 540 mg
を食べることになります。
( µg と mg に注意して下さいね!)
ちなみに卵としては、
100gの生地中に全卵が
180 × 100 / 700 = 25.71
およそ26g 入っている。
これを踏まえて、この茶碗蒸し1椀は、
ゆで卵どのくらいに相当するか
計算してみる。
20分ゆで卵の 全卵50g あたり
オボアルブミン 558 µg
オボムコイド 524 mg
ゆで卵 M1個50gとすると、
オボアルブミンは
茶碗蒸し1椀がゆで卵1個の4分の1
程ですが、
オボムコイドはゆで卵1個とほぼ同量。
100 g の生地には約26 g の全卵
100 g の生地には約26 g の全卵
(半個分ほど)
しか入っていないにもかかわらず、
オボムコイドはゆで卵1つ分(50g )
を食べるのと変わらない!
わけですね。
「同じぐらい加熱してるから、卵1つ分食べれるやろな~」
と思って 2椀食べたら、
オボムコイドに反応する子は
痛い目に遭うので本当に気をつけて下さい!
逆にオボムコイド反応性がない子は、もう少し食べられそうですね。
とはいえ、初めて食べるのは怖いので、
少量から、自己責任にてお願いします!
そして厄介なことに!!!
蒸し器55分
やら
圧力鍋18分
やらと、
熱心に加熱すれば抗原量が減るかと思いきや、
長加熱、高温加熱でも あまり
オボムコイドが減らない。
(オボアルブミンはまあ半分程度になるみたいですが、激減とは言えませんよね。)
これでは長時間加熱はムダと言えるだろうし、
「長く加熱したから大丈夫」と思ったらダメ!!!
非常に大事なポイントです。
(もちろん、「念のために長時間」というのは、とてもとても良いことと思います!)
卵を出汁で薄めたことにより、
加熱による抗原の減り方が大きく異なる
ということが、分かります。
これを、卵黄膜除去卵黄に当てはめてみると、(卵白と混ざってないから違ってくる可能性もありますが、とりあえず!)
卵黄膜除去卵黄使用の茶碗蒸し
生地100g、(生卵黄26g )中には
オボアルブミン
0.19 × 26 = 4.94 mg。
オボムコイド
0.26 × 26 = 6.76 mg。
これが同等の減り方をするとして、
蒸し器25分加熱の茶碗蒸し1椀中に
オボアルブミン
4.94 × 1.4 / 59000 =0.000117mg
=0.117 µg。
オボムコイド
6.76 × 5.4 / 42 = 0.869mg。
先ほどの全卵使用のは、
1椀食べると
オボアルブミン 140 µg
オボムコイド 540 mg
オボムコイド 540 mg
だったから、ものすご~く安全性が増しますよね。
★卵黄26g なんて実用的ではないので
卵黄1個 (15~20g )で1椀を作るのが実際的と思います。その辺は適当に調節してもらえば。
ついでに卵分離器(エッグセパレーター)
を用いて分けた卵黄の場合もやっときます。
全く同様に、
26g 使用したとして計算すると
25分蒸した茶碗蒸し1椀あたり、
オボアルブミン 3.64 µg
(ゆで卵 1 / 153 個分)
オボムコイド 18.72 mg
(ゆで卵 1 / 28 個分)。
どうですか?
20分 ゆで卵 ある程度は食べれるヨ!
って人はチャレンジできそうですよね。
うちは 加熱全卵 1 / 8 OKとされているので、
理論上イケるはず。
いつかやってみたいと思います。
しかし、アレルギー怖いので、
作る時は なるべくキレイに卵白とお別れ
しましょうね。
全卵使用 茶碗蒸しは、
ゆで卵1つが安全に食べられる人
でも危険性があり、ど~しても食べたければ
卵使用は半個まで というところでしょうか。
何度も書いて申し訳ないですが、症状と経過などで個人差のあることですから、食べるのは自己責任にてお願いしますね m(_ _)m。
★それとそれと!!!
混ぜるのが液体ならどれも一緒かと思いきや、
プリンの抗原の減り方は
また違う
という・・・・・・。
牛乳を混ぜるのと出汁を混ぜるのでは
かなり違ってくるみたいで・・・。
(それなら豆乳も違ってくるだろうな?)
本当に複雑怪奇な卵抗原。
実験せずにはいられない。
最近 諸事情により (😭) 卵から遠ざかっていたのですが、改めて本を読み直して、
すごく良い勉強になりました。
youさん、ありがとうございます!
皆さんも、
卵について熱~く語りましょ!
ついでに卵を熱~く加熱しましょ!
部員募集中です。
(てか読んでフムフムと思って下さればそれで良いのですが、記事にあげて報告し合えると、それぞれに読者がおられるので、読み手の裾野が広がって、尚 良いかな~と思ってます。)
youさん記事からオムライスを作られた方もいらっしゃって、アレルハハとしても嬉しい限りです!
長~い生地に、おっと記事にお付き合い
下さってありがとうございました!!!
プリン記事もいつか書くつもりです!
キジキジうるさいわ💢!
ではではまたね~。
応援よろしくお願いします!