#001 愛の嵐 The Night Porter (1974) | 映画の楽しさ2300通り

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ある映画好きからすべての映画好きへの恋文
Love Letters to all the Movie Lovers From a Movie Lover

ジャンル:恋愛
製作国:イタリア
監督:リリアーナ・カヴァーニ
愛するポイント:ランプリングの美しさと愛の過酷

初見はまだアクション映画最優先で観ていた高校生のころなので、映画館を追いかけてみることもなく、当時はテレビの映画劇場での放映など考えられませんでした(まして無修正ノーカット版など!)が、長じてから「愛する100本」を選ぶにあたってはずすことができない強い印象を残した作品です。

とにもかくにもシャーロット・ランプリングが美しく素敵で、特にトレンチコートがめちゃくちゃ似合っていた記憶があったのですが、今回ようやく2度目に観てみたら、ダブルブレストには違いないものの、トレンチコートよりもずっと高級そうなウール(カシミア?)のようでした。もちろん似合っていたことに変わりはありません。

初見のときも倒錯的な愛情の存在が理解できないわけではありませんでしたが、その関係の深さ(とくにランプリングの側の)まではピンとこない部分もありました。
今回(十分に大人になって)観なおしたところ、それは猟奇とか倒錯とか、「最初の異性が忘れられない」という陳腐な話ではなく、相互の「依存」なのではないかという思いを強くしました。
どういう経緯と関係性による依存状態なのかは、ここで話すよりまずは観ていただきたいと思います。ランプリングの美しさについても、作品で存分にご堪能ください。

自分の印象に強く残ったのも、単に青年の性欲と好奇心によるものではないということを確認した再会でもありました。「自分探し」にジャンル分けしていましたが、「恋愛映画」のジャンルに変更します。

次回ご紹介するのは映画「愛のメモリー」です。