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韓国ドラマ「太王四神記」での好演で気になり始めたムン・ソリが出演しているので楽しみにしていました。韓国女子ハンドボールチームのアテネオリンピックでの活躍を描いた実話に基く作品です。

ムン・ソリ、キム・ジョンウン以下、芸達者たちが体を張って奮闘する姿は見物ですが、大会での闘いぶりがドラマティックなだけに、フィクションとしてどこまで描きたいことが描けたのか疑問でした。で考えたのですが、この作品ではさほど明確に触れられていない韓国での女子団体競技のポジションの低さ(推測です)が、映画制作のきっかけになっているのではないでしょうか。

キム・ヨナの活躍とそれと裏腹の韓国フィギュアスケートの層の薄さ(日本とは対照的です)が象徴するように、かの国ではスター競技者は持てはやされても競技そのものに対するサポートが希薄なのかもしれません。不人気な競技の扱いにはどの国にも似たり寄ったりのところがありますが、男子と女子の差が大きいのが韓国の特徴のような気がします。実は日本(および他の国)でもごく最近までそうだったのが、先人たちの努力で事情が変わって(改善されて)きたのでしょう。この映画がそんな努力の一環になるとすれば確かに意味はあるし、面白さという点でも合格だと思います。

それでもいっそドキュメンタリーを創ったらよかったかも、とは思いました。ひょっとして注目度が低過ぎて十分な映像がなかったのかな。