ペンペンの死 | Rakuenありす ~自然農園/農薬・化学肥料不使用

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孵卵器で孵ったペキンバンタムとポーリッシュの雛ダンテ。
生まれて初めて育児ノイローゼを体験したヒヨコ育て。
ダンテの娘アビーは神経質で、
乱暴者で大食いいたずら坊主の南部かしわ鶏。
棲息生物の方が運営者より強い「Rakuen」日誌です。

2024年2月29日

 

ペンペンの死

 

 13日にクーデターが起こって、半月間虐め抜かれて遂に昨日殺された…ということか。

 でも、前回のトニー、マクギー達のようではなくて、ペンペンは毎日血だらけだったわけでもないし、一緒にはいなかったけど、外に出たときは雄叫びを上げることもあった。だから、順位が決まれば落ち着くような様相も見せていた。

 エサをあげるときは、先に運動場にある程度撒いておき、あとでペンペンの分だけ小屋の中にあげたりして分けていたし。

 うまくいきそうに思っていた矢先の突然のペンペンの死に、「なんで~」と思わず声に出してしまった。

 朝、いつものようにダンテ達に先にエサをやって水を替えて卵を回収して…とやった後、ペンペン達の方へ向かった。ペンペンだけが運動場に出ていないのはいつものことなので(昨夜はあまり寒くなかったので運動場への通路の扉を閉めなかった。閉めていれば、まず運動場にエサを撒いてから扉を上げる)、メルハやラスティを避けながら運動場にエサを撒いて、小屋を開けた。いつもは壁際に小さくなっているペンペンが、今日は扉の前にへたれていて、「えっ!」と思った。そのとき、すでに、死んでいるのだと思った。

「ペンペン!」とその身体を持ち上げてみて、すでに冷たく固くなっていることに、言葉を無くした。

「どうしてよ」と思った。

 いろいろ思うことはあるし、いろいろ怒りもあるけど、とにかく、ペンペンは外に出し、水を替えた。

 

 どこに埋めようかと考えた。ポーちゃんやアズールの傍に埋めようかとも最初は思った。或いは、歴代猫たちが眠っている丘に。

 だけど、仕方がないこととはいえ、狐や狸に掘り返されて食べられたことを思い出すと、今はハーブもマリーゴールドもなく、ペンペンを包む花もない。

 それなら火葬して、その灰をRakuenに撒いて、ずっと傍に置こうかと思った。

 数日前に積もった雪がほぼ溶けて、今は大地が見えている。ふきのとうも芽を出している。

 杉の葉を集めて、集めて、集めて、山から持ってきてそのままたい肥小屋の前に置きっぱなしだった石と石の間に詰めた。そして、その上に枯れ木を渡して、よもぎの枯れ葉を敷き、その上にペンペンを置いた。

 ペンペンが直接見えないように更によもぎとシソの枯れ葉を上に被せ火を点けた。

 火の神様、大地の神様、ペンペンの魂が天へ上り、灰は大地に還りますように。

 

 淡々と作業していたのに、共同運営者が「コーヒー入ったよ」と呼びに来たその顔を見た瞬間、何故か涙が出そうになった。