アズールが死んでしまった | Rakuenありす ~自然農園/農薬・化学肥料不使用

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孵卵器で孵ったペキンバンタムとポーリッシュの雛ダンテ。
生まれて初めて育児ノイローゼを体験したヒヨコ育て。
ダンテの娘アビーは神経質で、
乱暴者で大食いいたずら坊主の南部かしわ鶏。
棲息生物の方が運営者より強い「Rakuen」日誌です。

2023年7月19日

 

アズールが死んでしまった

 

 連日の雨。

 そろそろお腹いっぱいだなぁ。晴れ間も欲しいなぁ、という気持ちになっているここ数日。

 未明もドシャ降りだった。

 ここ最近、ものすごく眠くて眠くて、いったいなんじゃろうか、と思っていた。昨日もちょっと畳の上に横になっていたが、今日も恐ろしい睡魔で、冷凍庫から出していたブリのアラをコンロに入れてからちょっと休んでいた。

 目覚めてから鶏たちに、そのブリの身をほぐして与えに行った。鶏たちもろくに外遊びが出来ずに腐っているので。

 最初にペンペングループに行って、その後、ダンテグループに行った。

 ダンテグループは個々がバラバラで、さっちゃんと雛たちはまだ争いに(?)入れないので、別にちょっとあげて、更にアズールも目の前にあげないと食べられないので、名前を呼びながら探してみた。いつもいる辺りを見ても、どこにもいない。おかしいな、と思った。一度、まさか、溺れたりしてないよな、という考えがよぎったが、すぐに打ち消してあちこち探してみた。

 溺れてないよな? というのは。

 この長雨、大雨で、囲炉裏は2度水没している。そして、もう少し奥に彫ってある縦長のくぼみも、数日前には水没していた。そこに落ちたらアズールはあがってこれなくなっちゃうなぁ、と危ないな、とは思っていた。

 見るのを避けていたんだろう。何か黒いものが浮いているのは目に入っていた。

 どれだけ探し回ってもいなくて、え、まさか? と思って近づくと、溺れて死んでしまったアズールが浮かんでいた。

 もう、身体は固くなっていて、でも、しっかり目は閉じられていて、苦しんだような表情には見えなかった。

 ああ…と声が漏れた。

 長雨に殺されるとは―。

 水を飲もうと顔を上げるとひっくり返ってしまって、ほとんど水が飲めていないので、身体を支えて水の前に置いてあげると、必死に何度も水を飲み、餌は、背後に壁がある位置で食べれば食べ続けられることを知って、常にそうやって食べていた。

 皆が外に出ているときは、ミミズを捕まえて目の前に放ってやると、必死にそれを呑み込んでいた。

 身体が思うように動かなくて大変だったし、見ている方もだいぶつらかったけど、それでもアズールは生きていた。

 このまま大人になれると思っていた。

 ダンテに首元を突かれて脊髄損傷してしまったんだろうな、と思う。

 それでも、生きてきたね。

 一生懸命だったね。

 今日のブリのほぐし身も食べさせてあげたかったよ。

 

 雨が止んだら、マリーゴールドのベッドを作って、杉の木の根元に埋めよう。

 ダンテ2号と一緒に、安らかに眠ってください。