ストラスブールはもともと川に囲まれて発展した水運の町。
旧市街の周囲は今も豊かな水が流れています。
ランチのシュークルートがしっかりお腹に溜まっていたので、夜食は少なめに、疲れもあるのでホテルの部屋で「私のためだけのディナー」を楽しむことに。
旧市街の中心、クレベール広場までテクテクと歩き、途中の小道のショップを覗きながらのそぞろ歩き。
これが楽しいんだなぁ~
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スーパーでシャンパンを調達して(やっぱりアルザスワインよりシャンパン♪)、ヨーグルトに、サラダを購入。途中のそぞろ歩きで見つけたプレッツェルのサンドでディナー完成です。通常のプレッツェルを少し柔らかくした独特の触感が新鮮。
これぞ、ドイツとフランスの融合。
しかし、サラミとピクルスって合うはずなのに考えなかったサンドの具材。
このあたりはさすがフランス!
そして、ストラスブール訪問の記念にワイングラスを購入。
持ち手が緑のガラス、このあたりはしっかりドイツ風です
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降り続いていた雨も上がり、クレベール広場のツリーもライトアップされる頃、旧市街のイルミネーションも一斉に華やかさを競い始めました。
なんだかいいなぁ~、やっぱり旅って凄い!
自分がどんどんリセットされていくのが分かりますもの。
ホテルに戻ってテレビをつけると、パリ郊外でまたしても銃撃事件のニュースが…
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どうやら包丁をもった男が「アラー アクバル!」と叫びながら警察署に押し入ったとかで、警官によって射殺されたとか。
ちょうど出版社襲撃事件から一年が経ち、11月のパリ同時多発テロもあったことで、フランス国内は非常事態宣言のさなかの出来事でした。
外国を自分の目で、「意識」を持って見る機会がないと、どうしても失いがちなのが宗教の持つ意味の奥深さと底深さ。
パリの同時多発テロのあと、インタビューでこう訴えていたイスラム教徒の男性の言葉にハッとさせられました。
「自分はイスラム教徒だ。でもあのような常軌を逸した人間たちと自分たちを同じには見ないでほしい。」
…まさにそのとおり…イスラム教=悪、イスラム教=テロではないのです。
9..11のアメリカで起きた同時多発テロで、パニックに陥っていたニューヨークの人々に当時のニューヨーク市長だったジュリアーニはこう声明したといいます。
「どの民族も、どの宗教も恨むな。」
異なる多様な民族が隣り合いながら成り立つ国ならではの言葉です。
これは日本にだけ居ては、決して体感することは出来ない感覚だと思います。
電車で二時間もすればたどり着くパリ近郊でまた起きた事件。
自分がそこにいた可能性だって充分にあるわけです
。
たまたま自分はそこではなく別の地で、時差もない同じ時間を生きている。
大聖堂からの鐘の音は時刻をぴったりに、穏やかにストラスブールの町に響いていました。
この平和のありがたさ。
そしてその平和は決して簡単なものではなく、そしてあたりまえに用意されたものではない…
願わくば人の人智と理性によって、憎悪の連鎖が制御されて豊かな実りの輪となることを。


。今や彼らとほぼタイムラグのない地にいる私。
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