とある昼下がり…
「ちょっと旅に出る」
「片手以内ならいいです」
正面に向かってOKサインを出す。
「ちょっと留守にする」
「いつ帰ってくるんですか」
OKサインがこちらに戻ってくる。
そして二人して傍らに向かって「ちょっとパトロールに行ってくる」
と言い残し部屋の外へ。
さぁ、日程の相談です
。
瞬く間に飛行機のチケットをおさえ、宿探し。
それぞれ訪れたことものある土地勘のある場所だったため、日程はより具体的に。
行先は香港。
日本から4時間弱。弾丸ツアーも余裕の近さです。
独りで旅することもありましたが、香港にはやはり彼女とが一番!
彼女と出かける香港旅はディープでローカル、そして何しろ最初から最後まで笑っているのが特徴。
物欲まみれの旅から、金魚街やバードガーデンをうろつく旅、ちょうど香港に来ていたミュージカル公演にスターフェリーに揺られて乗りつける(って、フェリーより地下鉄の方が早いんだけれど)、機内でそれぞれ聞いていた音楽が何故か一緒で、同じタイミングで踊りだす…、何をしても笑えて、何を見ても笑えて、真剣に「買う」に臨むとき、寝ているとき以外ただただ笑っているちょっとおかしいくらいの旅。
いや、寝ながらも笑っていたかも
。
旅の始まりは、空港での待ち合わせ。
待ち合わせに迷うことは決してありません。
目印は「つば広帽子」
。
そんなものかぶって日本の空港にいるのはそうそう見かけませんから。
チェックインを終えると早速香港モードに切り替えです。
この切り替えの早さは旅を楽しむ重要な鍵でもあります。
そして明るい妄想力の逞しい我々はそれぞれに設定を定めます。
二人の設定は香港在住のカメラマンアシスタントと、ニューヨークから彼女を訪ねる旧友
。
食・買・遊、何をとっても過ぎることはあっても足りないことはない街、香港。
空港からのアクセスもよく、到着後1時間とせずセントラル(中環)に到着。
ホテルに行く前にチェックするのはM&S。
それぞれ入口で分かれ、カゴを持つ方のところにいつの間にか集まるのがお約束。
ちょうど良い酒があり、既にカゴに複数入れていた私。
両手に食材を抱えた相棒が「一本じゃ足りない?」と言うのでカゴを見せてまた大笑い![]()
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こういう旅はラッキーが舞い込むのが常で、ホテルもアーリーチェックインOK、そしてルームもアップグレード。
食べて買って(この間はしばしシリアス
)、勝手知ったる香港の町を縦横無尽に動き廻りまるのがお約束。
ある一日は野良着でバードガーデンに向かい「インテリアに必要」と鳥かごを買い、飾りの小鳥を入れて大満足
。
片手に鳥かご、片手には屋台で買いこんだビーズバッグや亀の子ゼリー
、お茶などなどローカル土産。
ある一日は飲茶にショッピングに、名門ホテルのアフターヌーンティー。こんな日はもちろんしっかりと着替えてお出かけです
。
せっかくの戦利品は持ち歩いて安全とはいえませんから、ホテルに一旦戻ってミュージカル鑑賞に改めて出かけて…途中の誘惑が多くあらこちに物欲をまき散らし…。
急がないと遅刻するというのに「やっぱりスターフェリーよ。」と撮影しながら開演ギリギリの入場。
ミュージカルの演目はマンマミーア。それはテンション上がりますって!
というわけでラストでは既に興奮していた我々、アンコールでは前列に座っていた白人ご一行と共にスタンディングオーベイション
。
警備員に「座れ」と叱られる…あ、ここはアメリカじゃなかった…
そんな一日のしめくくりはホテルでのまったりタイム。
設定どおりを演じて、一日の戦利品を披露しながら、顔にはシートパック、片手には酒。
また笑い、そしてまた笑う![]()
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旅のパートナーの必須条件。
その一つは旅の経験値がさほど違わないこと。金銭感覚がさほど違わないこと、そして旅に求めるものが違わないこと。あとは明るい妄想力があればなお良し。
国内ではいくら仲の良い友達でも海外に行くと、残念ながら…ということがよくあります。非日常である旅は、日常とはまったく違うものですから。
彼女と出かけた香港の旅は私の旅記憶の中でも忘れ得ぬもの。
二度とあのような旅を再び実現することは出来ないでしょう。
この旅、星![]()
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その年、そのとき、そのタイミングでしか得られぬ旅の思い出というものがあるのだと年を重ねるごとに感じます。
20代、30代、40代、それぞれの年代の旅のスタイルがあるものです。
同じに過ぎる毎日であっても、実は決して同じではない。
そして同じでないからこそ、良いのだと
。
