生きるぼくら
原田マハ著
徳間文庫
2024.1.31読了
☆☆☆☆
米作りを通して、人として成長し家族の絆が深まっていくという、原田マハというより重松清的な雰囲気の作品です。あまり興味のある題材じゃないので最初は☆3つかな、と思いつつ読んでたら、終盤が思いのほか良かったので☆4つに昇格。ラストの部分は3回くらい読み返したけど、そのたびにジワジワと感動がこみあげてくる。このあたりはマハさんらしい巧さですね。カバーになってる東山魁夷の「緑響く」、この風景のモチーフになってる蓼科の御射鹿池(みしゃかいけ)が、物語のキーポイントになってるのもらしいところ。