読書感想(237)「ビタミンF◆重松清」 | アルジャーノンにシャンパンを

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♪信じられない速さで 時は過ぎ去ると 知ってしまったら
どんな小さなことも 覚えていたいと 心が言ったよ♪♪
というわけでブログはじめました。
ちなみに、はつかねずみのアルジャーノンとは関係ありません。面識もありません(^-^)/。

ビタミンF

重松清著

新潮文庫

2022.1.10読了

☆☆☆☆

タイトルの“F”はFather、Family、Friend…著者の解説にはFight、Fragile、Fortuneなども含まれていたが、父親目線で家族を見た短編7作品。不惑少し手前の年齢、家族に対して不安や葛藤、矛盾を抱えながらも“良いと思う道”を進むしかない。しかしそれで問題が解決するとは限らず…ありがちな事柄を心に響く物語に仕立てるところは流石に巧いですね。はたして自分がその年齢だったときのことを思うと、共感できるような出来事の記憶はあまりなく…小説になるほどドラマチックには生きてないということだな(笑)。