アクアマリンの神殿
海堂尊著
角川文庫
2016.8.8読了
☆☆☆☆
“モルフェウスの領域 ”の続編。人工冬眠させられていたアツシが目覚めて数年。彼が中学から高校に進学する頃の話です。最初っからキレ味鋭いジョークの応酬で、このまま楽しい学園物語で終るのか?と思いきや、やっぱり海堂作品、そうはなりません。後半はステルス伸一郎や人工冬眠装置の開発者西野、同級生の秀才麻生夏美との、先端医療の問題に関するハイレベルなトークラリーでしっかり読ませてくれます。本作品でひとまわり成長したアツシの、これからの展開も楽しみになる、海堂ワールド最先端の一冊です。