読書感想(100)「日本のいちばん長い日◆半藤一利」 | アルジャーノンにシャンパンを

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♪信じられない速さで 時は過ぎ去ると 知ってしまったら
どんな小さなことも 覚えていたいと 心が言ったよ♪♪
というわけでブログはじめました。
ちなみに、はつかねずみのアルジャーノンとは関係ありません。面識もありません(^-^)/。

日本のいちばん長い日

半藤一利著

文春文庫

2015.12.8読了

☆☆☆☆



たまたまですが、太平洋戦争の始まった日に読み終りました。

御前会議で降伏を決定した昭和20年8月14日正午から玉音放送の始まる8月15日正午までの24時間の、皇室や閣僚、軍部の動きを克明に記録したノンフィクションです。初版刊行から50年が経った今も増刷され、2度映画化されたことからも、この記録文書は日本人に必要とされている、読むべきものだということが分かります。

昭和天皇の詔勅により終戦となったが、そこに至るまでには紆余曲折どころか紙一重の攻防があった。今の私たちが平和を享受できるのは、そのような僅かな確率を潜りぬけてのことだが、終戦に反旗を翻した若手将校の心情も、当時の状況を鑑みれば充分理解できる。だから、著者の言うとおり「戦争を始めるのは簡単だが、終らせるのは大変」なのだ。

誰も戦争はしたくない。しかし、戦争をしないためには“戦争はいや!”と叫ぶだけではダメ。ならず者国家がゴロゴロしている世の中では、相応のファイティングポーズを取れることが重要なのだよ。