先に読んだ神々の山嶺 がおもしろく山岳小説にちょっとはまりかけてたのと、その著者夢枕獏が解説を書いてたので読んでみました。
白き嶺の男
谷 甲州著
集英社文庫
2013.6.3読了
☆☆☆
実在した伝説の登山家をモデルにした主人公が、登攀の経験を積みヒマラヤを目指すまでを、6編の短編を繋ぎ合せて読ませてくれます。著者自身も7000m級の山に登頂した経験を持つ登山家だけあって、登山に関する描写はさすが。経験した人でないと、あんな表現はできません。
ただ残念なのは、短編なのでストーリーそのものが単純なとこ。神々の山嶺に比べると文章自体もパワー不足の感があり星3つとしました。著者にはぜひ本格的な長編山岳小説を書いてもらいたいですね。