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東日本大震災と戦った無名戦士たちの記録
麻生 幾著
新潮社
2011.11.20読了
☆☆☆
驚くほど緻密な取材で、マスコミ報道では語られなかったさまざまなドラマが克明に記述されている。これは単なるノンフィクションではなく、東日本大震災の復興への記録文書とも言えるだろう。
今回の震災で、最も信頼できるのは自衛隊、消防、警察、海上保安庁など現場で命を懸けて任務を果たしている人々だとボクたちは知った。
福島原発を何とか抑えられているのも、被災地への救援があれだけ早く行われたのも、すべて彼らの決死の行動があったからだ。
対照的に最悪なのは東電、原子力安全保安院、そして肝心な時に引き籠った当時の某首相。ヤツらが保身のために取った行動が、現場をどれだけ混乱させ貴重な時間と資源を浪費させたか。
震災後の一連の騒動の中で、誰が何をして誰が何をしなかったか、ボクたちはよ~く覚えておこう。