前回の記事では、手作り化粧水の保存料として、1,2-ヘキサンジオールを手作り化粧水に使用する危険性について、書きました。今回は、化学合成保湿剤としてもお馴染みの、BG(1,3-ブチレングリコール)を手作り化粧水に配合する危険性について、書きたいと思います。
1,3-ブチレングリコールは保湿効果を得る目的だけでなく、フェノキシエタノール等の化学合成保存料の防腐効果を高める目的の防腐助剤として、化粧品/化粧水によく使用されます。保湿効果を得るには数パーセントでも十分といわれていますが、その濃度でも防腐助剤としての働きは充分あるとされています。
1,3-ブチレングリコール単体でそれなりの防腐効果を得ようとする場合は、10%~20%以上の高濃度で配合する必要があるとされています。この機能を利用して手作り化粧水の防腐剤として利用することも可能でしょうが、かなりリスクを伴うでしょう。
なぜなら数パーセントの濃度であっても、1,3-ブチレングリコールによる接触性皮膚炎を発症することは、決して珍しくありません。その濃度をさらに上げた場合は、敏感肌の方にはとても耐えることができないでしょうか・・・。
手作り化粧水を利用されている方の多くは、自称敏感肌の方やアトピー肌(アトピー性皮膚炎)等の、比較的お肌が弱い方です。エタノールをはじめとして、防腐剤や界面活性剤などの刺激物をさけるために、手作り化粧水をスタートされたと思います。
1,3-ブチレングリコールは元来、お肌が弱い方には不向きな化粧品成分です。同成分の使用は、慎重になられたほうが無難でしょう。
次回の記事では、単体販売されているフェノキシエタノールを手作り化粧水に配合する、メリット/デメリットについて書きたいと思います。
(2017年1月25日付けライブドア記事より商業性を排して転載)
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