脳疲労と向きあう歯医者さん

脳疲労と向きあう歯医者さん

福岡市西新 松尾歯科医院の松尾です

鍼灸治療や東洋医学を取り入れた歯医者です。
全身の健康から歯科治療と向きあっています。

 

 

 

早良区 西新の歯医者 松尾です。

 

 

こころの健康とケア⑥になります。

精神療法・心理療法

■基本は受容と共感

相手を支援するときのコミュニケーションの基本は、まず話を受け入れ(受容)、気持ちに理解を示すこと(共感)です。

言葉だけでなく、態度や話し方など言葉以外の方法でも情報は伝わるので、服装や身だしなみ、場所や時間などの環境設定も大切です。

特に、精神症状のために理解や判断が障害されているときはには、気を配りましょう。

うなずきやあいづちの打ち方も会話に大きく影響しますので、普段から自分のクセをよく知っておきましょう。

言葉づかいも大切です。「そうですねぇ」とだけ反応するのは、相手を援助するのに十分ではありません。

相手の言ったことを繰り返し、まとめ、質問するといった、積極的に傾聴する技術を身につけましょう。

 

■精神療法・心理療法

症状や、生活する上で困難な状況に対して、直接本人の心理面にかかわる方法を英語ではサイコセラピー(psychotherapy)といいます。

本人と治療者が一対一で行う個人精神療法と、グループで行う集団精神療法があるほか、方法や内容に応じて分類されています。

精神科では、相手の考え方を受け入れ、気持ちに共感を示し努力を認める支持的療法が基本です。

 

*臥床(がしょう)

ベッドなどに寝ること。横になった状態

 

精神療法の種類

■認知療法と認知行動療法

うつや不安などの精神症状や過呼吸などの身体の症状は、何かの刺激や状況によって直接起きるのではなく、その状況をどう考えるかという認知によって起きると想定して、考え方のパターンを変えることで気持ちや症状を楽にするのが認知療法です。

 

認知と行動のつながりに注目して、現実に合った行動ができるように援助して、症状を軽くするのが認知行動療法(CBT:Conitive Behavioral Therapyです。

統合失調症などの精神疾患のある人にCBTをうまく導入していくために、ロールプレイなどを取り入れて開発されたのが社会生活スキルトレーニングSST:Social Skills Training)です。

■行動に注目した方法

行動療法は、まず行動を変えることで症状をよくする方法です。

たとえば、摂食障害で行動制限を行って、食べる量が増えたら行動範囲を広げる方法や、恐怖症で不安な状況に挑戦する方法があります。

 

【積極的傾聴】はコミュニケーションの基本

相手の話に耳を傾けることは、精神的な問題を抱えている人に対してのみではなく、万国共通・世界共通で役立つコミュニケーションスキルかと思われます。

人は本来

誰かに認められたり、共感してほしいと思うものです。

心理学でも人は「誰かの役に立ちたい」という欲求があると言われています。

 

別の言い方をすれば

コミュニケーションとは、「お互いを認め合うこと」とも言えるかもしれません。

 

余談ですが

興味深い研究があり、通常海外ではボランティアを「受ける側」が癒されるのですが、

日本人は「ボランティアをする側」が癒されるという、逆の現象が起きるそうです。

 

”行動を変えて”症状を楽にする【認知行動療法】

 

生きる上で、かなり役立つスキルとも言えます。

やりたくない、できると思えないという心理状態なのに「やってみたら意外とできた」ということは多くの方が経験したことあるのではないでしょうか。

「行動することで、頭もあとからついてくる」

というのは脳科学では定番です。

小さな行動でも繰り返すことで、だんだんと脳が変わってきます。

無理やりにでも行動することで、脳を活性化させるホルモンが分泌されるためです。

 

加えて

気持ちが沈んだ時、無理やり口角を上げることで、気持ちが軽くなる、というのも脳が騙されるからです。

 

暴露療法の有効性

上の表内にもありますが、暴露療法とは

「原因を遠ざけようとする行動がかえって不適切な行動を維持させているときに、ストレス状況に段階的に暴露することで、不安が軽減することを実感する方法」です。

平たく言えば「荒療治(あらりょうじ)」ですね。

=計画や組織を良い方向に改めさせるために行われる大胆な行動をすること

 

一つとても参考になるエピソードがあります。

元テレビアナウンサーの辛坊 治郎氏の逸話があります。

彼は自身が「潔癖症」ということを自覚していたため、それを治すため約1か月間インドに滞在することを決意。

当然生きるために食事をしなければなりません。

現地の衛生状態は良くないことを承知の上で、あえてそこに身を置くことで「潔癖症」を克服できると考えたのです。

そして見事「潔癖症」を乗り越えたと言っていました。

 

これはつまり「暴露療法」「荒療治」と言えます。

 

暴露療法や荒療治に抵抗感がある方は多いかもしれません。

しかし

人生は選択肢の連続といいます。

どう選ぶかが自分の「望む結果」に繋がるかに影響します。

 

「世の中に無神経ほど強いものはない。

                     勝海舟」

小さなことに気を取られすぎると、
大事を成せなくなります。

時には無神経になり(もちろん人様に迷惑をかけないようにし)
目標達成のために大胆に行動することも必要です。

 

生きるヒントになれたら幸いです

 

こころの健康とケア⑦へ続きます

 

 

早良区 西新の歯医者 松尾です。

 

 

こころの健康とケア④になります。

【性同一性障害】

■社会的な性役割と病気の分類

 

生物的な性はさまざまで、無性生殖や環境によって性が変わる生き物もいます。

 

人間でも、遺伝子やホルモンの働きで決まる身体の性には個体差があり、さらに心理的にも社会環境によっても性の表現は変り得ます。

 

そのため、身体の性とは別の性の要素を感じることは普通にあり、はっきり違和感をもつ人もいます。

 

身体の性と心の性が異なり、生活するうえで期待される役割などの、社会的な性に合わせることに苦痛を感じ続けるのが性同一性障害です。

 

この状態を個人の特徴とするのか、病気や障害とするかは、時代や制度によって評価が変わります。

性役割を明確にする社会では、異常とみなされやすくなります。

 

DSMー5では性別違和、ICDー11では精神疾患ではなく性の健康に関する状態として、性別不合と分類されています。

 

 

■恋愛対象や性の確認を表す用語

 

同性が恋愛対象⇒レズビアンとゲイ

 

両性が恋愛対象⇒バイセクシャル

 

身体の性と心の性が異なる⇒トランスジェンダー

 

 

恋愛の傾向である性的指向(Sexual Orientation)と、自分の性の認識である性自認(Gender Identity)は、

頭文字をとりSOGI(ソジ)として、性別や性的指向に関する考え方を表します。

 

SOGIがはっきりしない状態や、あえてはっきり決めないのがクエスチョニングであり、さまざまな性の状態を含めてLGBTQ+といいます。

 

昨今よく聞くフレーズですね。

 

■植物や動物のオスとメス

たとえば

 

植物でもイチョウの木にはオスとメスの木があります。

 

 

動物では、ウニは雌雄同体や、温度で性別が変わるアオウミガメがいます。

 

魚のベラはメスとして生まれきて、成長したらオスになります。

 

これは*ホルモンの働きによるものです。

*ホルモン

ホルモンとは体のなかでいろいろな情報を伝える化学物質のことで、私たち動物のからだはいろいろなホルモンの働きでうまく調節されています

 

オスとしてなわばりをもち、たくさんのメスと交尾することができれば、たくさんの自分の子供を残すことができます。

しかし、小さいうちからオスになっても、他の大きなオスとのなわばりの取り合いに負けてしまい、メスと卵を産むことができません。

だから、自分の子供をたくさん残すためには、小さいうちはメスとして卵を産み、なわばりをもてる大きさになったときに、オスに変わるのがよいのです。

ちなみにオス→メスにも性転換します。

水槽に5匹のオスベラを入れると、一番小さいオスがメスへ戻ります。

このようにさまざまな性機能を持つ種があります。

 

【認知症】

■脳の働きが損なわれた状態

いったん発達した大人の脳の働きが、何らかの原因で損なわれ、高次脳機能のために生活に支障が出る病気です。

 

■中核症状と周辺症状

 

認知症には脳の障害から直接起きる中核症状と、それに引き続いておきる周辺症状があります。

・中核症状

自分の体験を忘れてしまう記憶障害、社会常識や状況など自分の置かれた立場を把握して正しく判断する能力の低下話が理解できない、時間や場所が曖昧になる見当識障害などです。

認知症の妄想は統合失調症とは違って「財布を家族に盗られた」など、具体的な困りごとに身近な人を結びつけるのが特徴です。

・周辺症状

不安・幻覚、目的なく歩き回る、意欲がなくなる、怒りっぽくなる、その他として、イライラ、興奮、暴力行為、妄想、うつ状態、自発性低下などがあります。

 

生活場面では周辺症状が問題となり、問題解決のために医療的な治療が求められることがありますが、まず中核症状を正しく判断して対応を工夫し、環境を整えることが大切です。

 

【てんかん】

■脳の伝活動の乱れ

脳の神経には電気が流れています。てんかんは、その電気活動が乱れたためにてんかん発作が繰り返し起きる病気です。

てんかん発作とは、脳の働きに応じて症状がいつも同じパターンで現れる短い時間の発作をいいます。

120~130人に1人の割合で生じ、子どもに起きやすい病気ですが、高齢になってから発症することもあります。

脳梗塞や脳出血などの後遺症として発症することもあり、社会の高齢化に伴いてんかんの患者数は増えています。

脳神経の病気ですが、福祉サービスの利用にあたっては、精神障害に分類され、障害福祉サービスや自立支援医療、障害者年金などが利用できます。

 

■診断と治療

原因不明の特発性てんかんは子どもに多く、大人になると治ることが多いようです。

診断は問診と脳波検査をはじめ、頭部CTやMRI検査も参考にしてきまります。

てんかん発作は数秒から長くても数分で終わってしまうため、様子を詳しく見て時間の長さや身体の動きを記録しておきます。

スマホなどで発作の動画を撮っておくことも役立ち、記録専用のアプリもあります。

 

発作時に舌の端を噛んで出血してしまうこともありますが、傷は浅いことが多いので、慌てて口の中に物を入れたり、身体を押さえつけたりしてはいけません。

治療の基本は抗てんかん薬を飲み続けることです。

睡眠不足や極端な疲労を避け、健康を保つためによい生活習慣を続けることが、発作の抑制につながります。

 

 

社会的役割

社会性とは

① 集団を作って生活しようとする、人間の根本的性質。

② 他人との関係や集団生活をうまくやっていく素質や能力。 社交性。

と言われています。

 

本記事での「性同一性障害」「LGBTQ」に焦点を当てて話を進めます。

本来「社会性」とは、その社会(会社・組織など)を存続させるためにあるものだと、わたしは考えています。

現に【性同一性障害】で紹介した多くの生物たちは、彼らの集団が生き残るために、その時その時必要に応じて雌雄同体、温度による性の変化、生涯での性転換など「性機能」を駆使しています。

 

加えて

わたしは蟻が好きで、youtubeの蟻動画をよく視聴するのですが

彼らは「社会性昆虫」と呼ばれ、その中でも

 

蟻は高度な社会性を持つ昆虫である

The ANT is adovanced social insect

とわたしが好きな蟻ユーチューバーは語っています。

そして、蟻(蜂も含め)のコロニー内はほとんどがメスなのです。

コロニーが大きくなりすぎたり、繁殖期になると女王蟻が初めてオス蟻を生み、交尾をして次世代の女王蟻が生まれます。

そして

交尾を終えたオスは、そのまま仲間たちから殺されて、幼虫たちのエサとなり栄養となるのです。

 

カマキリのオスもメスと交尾後、メスのお腹の中の卵の栄養になるためにメスに食べられてしまいます。

生物界において、オスは「種の保存のためだけに存在する」という見方もできるということです。

 

人間社会での社会性

わたしが好きな脳科学者 中野 信子氏は

--------以下引用-------------

LGBTQは、社会の進化のために必要とされている

これらマイノリティ(少数派)とはいえ、13人にひとりくらいの割合で存在することがわかっています。

中略

長い歴史の中で自然に淘汰されてもおかしくはなかったはずです。

にもかかわらず、つねに一定の割合で存在する。

ということは、そこにはなにかプラスの意味があるのでないかと、わたしは考えています。

ホモ・サピエンスというわたしたちの種は、極めて「社会性」が高い生物といえますが、この社会性の発達のためにこそ、彼ら彼女らの存在が必要なのかもしれません。

次世代への貢献は、なにも出産にかかわる人物だけができるのではありません。

そうではなく、LGBTQの存在こそが次世代が必要とする進化(社会の発達)に大きく寄与しているのではないかと考えています。

 

感情に振り回されないレッスン 著 中野 信子 より

---------引用終了--------------

 

人間特有のもの

ここで一つの疑問が浮かびます。

本記事で書いたこのフレーズ

社会的な性に合わせることに苦痛を感じ続けるのが性同一性障害

上記のウニやカメなどの生き物たちは、自分たちの社会的な性に合わせることに苦痛を感じているでしょうか?

 

人間だけが持つ特有の「性に対する感情」に思えます。

その「感情」ゆえに、人は差別をし、争い、マウントをとったりなど人間特有の「行い」をするのではないでしょうか?

 

わたしは、性的マイノリティが「障害」「病気」ではなく、単なる個性でしかないと思っています。

以前のブログでも書きましたが、形だけや小手先の「多様性」ではなく、本当の意味でお互いを認め合い「共存」すべきではないかと思っています。

 

本来

人間は高度な社会性を持つ種であるはずです。

その人間の社会性が、蟻の社会性よりも「機能」していないように見えるのは

人間が持つ「特有」の性(さが)なのかもしれません。

 

*性(さが)

生まれ持った性質、運命、宿命

 

 

こころの健康とケア⑥ へ続きます

 

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こころの健康とケア④になります。

 

 

 

 

【発達障害】

 

 

■人間の発達と障害

 

成長とともに発達していくはずの知能や精神活動、運動機能などが生まれつきの理由によって遅れたり、妨げられたりしている障害です。

 

発達障害では、一部分がほかと比べてうまく伸びていないなどの偏りが特徴です。

 

 

■発達障害と分類

 

①自閉スペクトラム症(ASD=Autism Spectrum Disorder)

 

行動や対人関係に独特の特徴があります。

 

・言葉の発達の遅れ

・コミュニケーションの障害

・対人関係・社会性の障害

・パターン化した行動、こだわり

 

ASDの一つ

アスペルガー症候群

 

・基本的に言葉の発達の遅れはない

・コミュニケーションの障害

・対人関係・社会性の障害

・パターン化した行動、興味・関心の偏り

・身体運動への不調和

 

 

②注意欠如・多動性障害(ADHD=Attention-deficit Hyperactivty Disorder)

 

・不注意(集中できない)

・多弁・多動(じっとしていられない)
・衝動的に行動する(目先の刺激にすぐ反応)

 

 

③限局性学習障害(SLD=Specific Learning Disability)

 

全体的な知的発達に比べて「読む」「書く」「計算する」などの能力の一部が極端に苦手です。

 

知的な発達の遅れはないため、努力不足や不真面目だと評価されがちで、障害であることに本人も周囲も気づかずに成長してしまい、生きづらさを抱えて生活しているケースもあります。

 

 

【依存症(アディクション)】

 

■悪い習慣がやめられない

 

依存症とは、飲酒や喫煙、薬物の摂取などのために、自分の身体や、仕事・金銭管理などを含めた日常生活、家族など身近な人との人間関係に大きな支障が出ているのに、

その習慣をやめることのできない病気です。

 

 

依存は、もともとはリラックスできたり、満足を得られるという意味ではよいことだったのかもしれません。

 

しかし、何度も繰り返すうちに、脳の喜びを感じる部分の働きが損なわれて、衝動が抑えられずに行動すること自体が目的となってしまいます。

 

お金や時間など、

自分の生活の多くをその行動に捧げてしまう状態をいいます。

 

 

■依存の種類

 

いろいろな依存の種類がありますが、最近では、家族関係や学業、社会生活に大きな問題が出ていてもSNS利用をやめられないネット依存ゲーム依存が増加し、特に若い世代での社会問題になっています。

 

 

 

 

 

 【睡眠障害】

 

 ■眠れないことで生活の質が障害される状態

 

 人間には日中起きて夜は眠くなるという、およそ24時間の自然のリズムがあります。

 

頻繁に夜に眠れなくなり、次第に昼間の仕事や家事、学業などの社会生活が障害され、生活の質が著しく低下する状態が不眠症です。

 

不眠の分類

 

 

①寝つきが悪い(入眠障害)

 

②途中で目が覚める(中途覚醒)

 

③朝早く目が覚める(早期覚醒)

 

④ぐっすり寝が気がしない(熟眠障害)

 

 

■さまざまな睡眠障害

 

特別な症状の睡眠障害もあります。

 

病気だと気づかれないと、日中の眠気は怠惰な生活をして寝不足だからなどと、本人の責任にされてしまいがちですが、交通事故の原因が睡眠障害であった例などもあり、病気の正しい理解が必要です。

 

 

これらの原因はさまざまですが、5人に1人が何らかの睡眠障害を抱えていると言われています。

 

 

【摂食障害】

 

■食べる行動がコントロールできない病気

 

食べないことや食べ過ぎてしまうなど、食べる行動が自分でコントロールできず、食べる行動そのものが生活の目的となってしまい、極度な痩せすぎなどで身体の健康を損なったり、社会生活に大きな問題が続いたりしても行動をやめられない病気です。

 

摂食障害では体重が増えないように自分で嘔吐したり下剤を乱用するといった、健康を損なう行動が見られます。

 

思春期から青年期の女性に多いですが、中高年気や男性が発症することもあります。

 

 

■摂食障害の分類

 

食べる量が減ってしまうのが神経性やせ症(神経性無食欲症)です。

 

食事を強く拒否する人だけなく、食欲があっても食べられない、食べたいと思うのに少し食べただけで食べられなくなるという人もいます。やせ願望や肥満恐怖が背景にある場合があります。

 

食べる行動がコントロールできず、むちゃ食いをやめられないのが過食性障害、むちゃ食いのあとに嘔吐などをの体重増加を防ぐ代償行為を繰り返すのが神経性過食症(神経性大食症)です。

 

 

 

 

社会の不寛容(ふかんよう)

 

今の社会は

病気や障害の方に対し

 

 

「努力不足や不真面目だと評価しがち」

 

「本人の責任にされてしまいがち」

 

 

な社会だと感じます。

 

その根っこにあるのは「社会の不寛容」だと思います。

 

*不寛容

「心が狭く、他者の言動・意見を受け入れないこと。他者の過ちや欠点を厳しくとがめることやその様子」とされます。

 

 

 

↑有名なイラストなので、知ってる方もいるかもしれませんが

平等と公平の違いがわかりますか?

 

 

平等

⇒個人の違いは視野に入れず、すべての人に同じものを与えること

 


公平

⇒個人の違いを視野に入れて、目的を達成するために適切なものをそれぞれ与えること

 

 

平等と公平のバランスが重要

 

 

たとえば自分の子ども3人対して、同じご飯を食べさせる。

 

これは前提として「平等」という考えに基づいていて、何の問題もありません。

 

ですが

子どものうち1人が小麦アレルギーだとします。

 

3人ともに同じパンを食べさせた場合、小麦アレルギーの子は何か問題が生じる可能性があります。

 

そこで考えるべきは「公平」であり、アレルギー持ちの子へは代わりとして、白ご飯をあげる、などの対応が必要となります。

 

 

白ご飯をあげることは「特別扱い」ではなく「公平」であることを意識すべきです。

 

 

他にも

オーストラリアでの出来事を思い出します。

 

あるフードコートへ行ったとき、2歳くらいの子連れの両親が食事をしていました。

 

3人ともハンバーガーのセットを食べていたのですが、

あんな小さな子にもVentyもビックリするほどの特大サイズの飲み物をドーンとあげていました。

 

 

「平等」を重んじる、個人主義らしいオージーでのワンシーンでしたが、友人と同光景を見ながら

 

 

「あんなデカイのいらんくない?笑」

 

 

と自然とそんな言葉が漏れていました。

 

 

多様性の時代こそ公平性を

 

本記事で紹介している障害への理解は当然ですが

 

十人十色、人それぞれなど、つまりは

 

「多様性が重要」だと思います。

 

小麦アレルギー話の3人程度の少人数なら、公平性の調整は比較的簡単かもしれませんが、これが学校、会社、病院など大規模な場での調整となると困難極まります。

 

公平性の完全な実現は極めて困難であるからこそ、そこに一歩でも近づくための努力を続けていく必要があるのではないでしょうか?

 

 

東洋医学では

 

「病気を見るな。患者を見ろ」

 

といいます。

 

同じ病気であっても、一人一人原因が違うことがよくあります。

 

一見同じ病気に見えても、原因が違えば結果は変わります。

 

 

病気に限らず

個人の違いを考慮し柔軟に

 

 

「公平」「その人を見る」

 

 

ことが重要だと思います。

 

何でもかんでも「平等」にすることは、社会がただただ「窮屈」になりかねないのではないでしょうか?

 

 

みなさまと一緒に

寛容で温かい社会を創っていけたらと切に願います。

 

 

こころの健康とケア⑤ へ続きます

 

 

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こんにちは。

遅くなりましたが

あけましておめでとうございます。

 

今年もよろしくお願い致します。

 

 

 

早良区 西新の歯医者 松尾です。

 

 

 

こころの健康とケア③になります。

 

 

 

【強迫性障害】

 

 

■不安解消の工夫が不安を強める。

 

 

何かの状態が気になり不安が強まって、不安を解消するための行動が止まらなくなり、普通の生活がしにくくなっている病気です。

 

・強迫観念

 

理屈ではそうではないとわかっているのに、考えがやめられない。

手にばい菌がついていて病気になるのでは。

カギを閉め忘れたのでは。

ガスの元栓を閉めておらず、大火災になるのでは。

 

 

・脅迫行為

 

理不尽だとわかっていても行動をやめられない。

手洗いや入浴、掃除に何時間もかかる。

家族に行動を指示し強要する。

髪の毛を抜く、身体をひっかくなどの自傷。

 

 

■強迫性障害と同じメカニズムの病気

 

強迫性障害の原因はわかっていませんが、素因や生活歴、ストレス状況、神経伝達物質のセロトニンなどのさまざまな要因が互いに関係して発症すると考えられています。

 

 

・醜形(しゅうけい)恐怖症

 

自分の見た目が気になる。恥ずかしい。

 

 

・自己臭恐怖症

 

他の人から体臭がきついと思われているのではと気になる。

 

 

・ためこみ症

 

古新聞やガラクタなど価値のないものが捨てられない。(「ゴミ屋敷」の状態)

 

 

・身体集中反復行動症

 

自分で毛髪や眉毛を抜く(抜毛症)、皮ふをかきむしる(皮ふむしり症)

 

 

・心気症

 

検査では異常がないのに心身のささいな不調が気になる。

 

 

【ストレス障害】

 

■ストレスが仕事や生活に支障をきたす状態

 

・急性ストレス障害(ASD)

 

強い心理的ストレスとなる出来事を経験してすぐに、日常生活に支障のある不快な反応が出た状態で、通常1か月以内に治まります。

 

・心的外傷後ストレス障害(PTSD)

 

ASD状態が1か月以上続く場合。

 

症状としては、つらい記憶が突然、鮮明に頭に浮かぶ(フラッシュバック)、悪夢、同じ場面や場所を避ける(回避)、いつも緊張して感覚が過敏になる(過覚醒)ほか、怒りや罪悪感など強い感情の変化や、楽しい感情が湧いてこないなどの情動麻痺が見られます。

 

PTSDは1回の出来事で発症しますが、虐待など長期間にわたり、心の傷を負う出来事が繰り返されたために発症した場合には、複雑性PTSDと診断されます。

 

 

■誰でも発症する可能性のある適応障害(適応反応症)

 

PTSDは大災害、殺人など誰か経験しても非常に強いストレスとなる出来事が原因となって発症しますが、適応障害は、誰にでも起こりうる出来事(離婚や失業など)をきっかけにして発症します。

 

誰でも新しい環境(就職や結婚)では多少の不安を感じ、嫌なことをや予想しなかったことがあれば、気分が落ち込んだりしますが、それでもそれらに適応して生活を続けていきます。

 

そうした環境や出来事に適応しきれず、抑うつ症状や不安があって、生活に支障が出るのが適応障害です。

 

 

 【解離性障害(解離症)】

 

 ■心を守るための仕組み

 

解離は、大きなストレスを経験したときに、そのときの自分の意識や知覚を切り離して心を守る防御反応の一つです。

 

心配が強いときや物思いにふけっていて、声をかけても反応しないなども、解離の一種(正常解離)です。

 

 

解離性障害は、大きなストレスなどをきっかけに発症し、自分では処理しきれないほどの強い不安や葛藤があるときに、一時的に自我のつながりを切り離して、本来の問題から自分を遠ざけて心の安定を得ようとする状態です。

 

一言でいうと「現実逃避」ですね。

 

 

 ■解離性障害の代表的な症状

 

 

・解離性健忘

 

意識には問題がないのに、心理的な注意や関心の範囲が狭まって、自分のやったことや生活体験を思い出せない状態。

 

 

・全生活史健忘

 

自分の名前や生い立ちを全く思い出せない状態。

 

 

・解離性遁走(とんそう)

 

仕事や家族を残して姿を消し、そのこと自体の記憶がなくなる状態。

 

 

・解離性同一性障害

 

自分の中に別の人格を生み出して、いつもとは違う考え方や行動をして、 そのことを覚えていない状態。

 

 

・離人症

 

自分自身に対する現実感を失う状態。

 

 

・憑依トランス症

 

動物やアニメのキャラクターなどが乗り移ったようにふるまう状態。

 

 

・解離性昏迷

 

解離症状が極端に強いと、意識はあるのに周囲の刺激に全く反応できない状態。

 

 

【パーソナリティ障害】

 

■人格や人間性を病気や障害として分類

 

パーソナリティ障害とは、人格や行動の障害です。

 

ある出来事に対して、ほとんどの人はとらないような反応をしてしまい、社会生活に不利益な行動のパターンが続いて、本人が苦しんだり、周囲の人が対応に困っているときに診断されます。

 

もともとは病気とは別の特徴だと考えられていました。しかし、ICDやDSMなどの操作的診断基準では、病気や障害と同じように分類されはじめ、現在ではそれが主流になってきました。

 

ICDによる分類

 

・妄想性

・統合失調症質性

・非社会性

・情緒不安定性

・演技性

・強迫性

・回避性

・依存性

 

 

 ■目立つ行動に巻き込まれるパターンを変える

 

性格は個人差が大きく、個性的な人は多くいますので、だいぶ偏った性格なのか、病気なのか判断に迷うケースはあります。

 

しかし

特徴的な行動パターンが明らかで、周囲が疲弊したり、本人が困っている場合には、パーソナリティ障害と診断されます。

 

その一つが

境界性(ボーダーライン)パーソナリティ障害で、感情が不安定で見捨てられることへの不安が強く、周囲の人が自分に関心を向けるように行動します。

 

「自殺する」というような言動や自傷行為が目立ち、周囲の人は驚いて巻き込まれてしまいます。

 

パーソナリティ障害の対応の基本は心理社会的介入で、かかわりの工夫や環境調整が必要です。

 

パーソナリティ障害そのものを治療する薬はありませんが、気分安定薬や抗精神病薬などが精神症状の緩和のために使われることがあります。

 

 

メタ認知の重要性

 

 

メタ認知とは「認知についての認知」のことです。

 

言い換えると

 

「自己分析する」

「客観的に自分を知る」ことです。

 

さらに平たく言うと「自分を知る」ことです。

 

※客観的⇒誰が見ても、もっともだと納得できる考え方をする様子。

 

自分のことについて

周り「も」自分「でも」同じ意見を持てるようにすることです。

 

例)自分は身長が190cmあるので、背が高いと思っているけど、客観的にはどうなんだろうか?と思い、周りにも訊いてみたら「背が高い(自分と同意見)」と言われた。

 

 

それをわたしたちの「こころ」に置いてもやってみましょう、ということです。

 

こころは目に見えないため、難しいところも多々あると思いますが、かと言って何もしないと、病を治すことには繋がりません。

 

自分のことを知らずに

「自分の病と向き合う」ことは、かなり困難です。

 

 

たとえば知っておくべきことは、自分が

 

 

・どんな性格なのか

 

・なぜ苦しんでいるのか

 

・どのような出来事で傷ついたのか

 

・ストレスがかかったときに、こんな風になったけど、どんな種類のストレスか

 

・なぜ怒っているのか

 

・いまだに許していないのか

 

などが、知っておくべき基本的な情報になります。

 

 

今回の病名や症状に限らず、いつほかの病気になったり、症状が出るかは誰もにわかりません。

 

しかし

どんな病にかかろうとも、自分を知ってさえいれば、その都度、適切な対応や対処ができるはずです。

 

病気が発覚したときに、自分を責めたり、周りのせいにしないことです。

 

諦めなければ、それはただの「通過点」に過ぎない、ということを忘れずにいて頂きたいのです。

 

 

みなさまのご健康を願っております。

 

 

こころの健康とケア④へつづきます。

 

 

*関連ブログ(原因療法@心理学)

 

原因療法@心理学①(ガムテープ)

 

 

 

原因療法@心理学②(5大ネガティブ)

 

 

 

原因療法@心理学③(無価値感)

 

 

 

 

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早良区 西新の歯医者 松尾です。

 

 

 

 

バイオペーストの新商品が出たので紹介致します。

 

 

*関連ブログ

 

 

コロナウイルス対策②バイオペースト(歯みがき粉)

 

 

 

バイオペースト(歯みがき粉)の効果①

 

 

 

バイオペースト(歯みがき粉)の効果②

 

 

 

 

【価格】

従来のバイオペーストは 60gの

通常サイズ:¥1848

でしたが

 

今回のバイオペースト プロは80g

¥2250円となっています。

 

なお

医院専売品ですので、ネットなどでの注文はできませんので、直接歯科医院の方にてお求めください。

 

 

年々高まる口腔ケアの必要性

 

 

アメリカにはじまった歯科の研究では

「口腔内細菌が全身の健康状態に大きく関係している」ことが話題を呼んでいます。

 

細菌が口腔内の血管から体内に入り込むことで、様々な生活習慣病の原因にもなっているとして「歯科内科学会」が設立されました。

 

そして、健康維持と健康管理において、口腔内のケアがとても重要だという認識が日本でも急速に広がってきています。

 

 

決め手は良質な歯みがき剤

 

 

歯科医院へは、むし歯になった時だけ通う人や、定期的に通って予防する人など様々ですが、口腔内細菌は、1日歯をみがかないだけでも、飽和状態になるほど繁殖が早いため、毎日のセルフケアが重要です。

 

そして、そこで使われる歯みがき剤の性能こそが、その人の口腔内の環境と健康に大きな影響を与えます。

 

 

毎日だからこそ安全性

 

 

口の中では舌下呼吸や経皮吸収により、飲み込まなくても体内へ吸収が少しずつ行われます。

 

多くの歯みがき剤は、口中の浄化を促進するために石油系の界面活性剤や化学製品が使用されていますが、本来、毎日のケアには食品と同等の安全性も必要です。

 

 

全成分天然由来

 

 

バイオペーストを使う量は、多くても通常の歯みがき剤の3分の1程度です。

(0.5g程度)

 

 

発泡剤

 

研磨剤

 

旧表示指定成分

 

界面活性剤

 

鉱物由来成分

 

不使用

 

 

バイオペーストの力強い洗浄力によって、歯に張り付いた原因菌を確実に洗い流し、生活習慣病の予防にお役立てください。

 

 

4つの特徴

 

 

 

① 全成分、天然由来の原料を使用

 

毎日のケアで安心してお使いいただけるように、全成分を天然由来に限定しました。

 

食品レベルの安全性ですので、万が一飲み込んでも安心です。

 

石油由来の成分や研磨剤などは含まず、天然由来の成分で歯の汚れを落とし、口腔内の健康を保ちます。

 

 

② 主成分バイオミネラルの優れた洗浄力

 

バイオミネラルとは、海水と植物から採取したミネラルに、特殊な振動を与えることで、強い洗浄効果をもたらしているものです。

 

ph10以上の強いアルカリで汚れを浮き上がらせ、コーヒーやワインの色素、タバコのヤニまでも洗浄し、歯を白くします。

 

 

③ 高い還元力で口臭予防

 

バイオミネラルは、酸化還元電位約ー150mv ~ ー200mvという優れた還元力を持っています。

 

そのため酸化した口腔内を素早く還元し、酸化臭を防ぎます。

 

また、口腔内で繁殖しやすい悪玉菌の繁殖環境もリセットし、むし歯を防ぎます。

 

 

④ 汚れの再付着を防ぐ豊富なマイナス電子

 

高い還元力を実現する豊富なマイナスの電子は、歯の表面にも留まり汚れの再付着を防ぎます。

 

歯石や歯垢が付きにくく、口内を健康に保ちます。

 

 

 

今回ご紹介のバイオペースト プロ

当院にも置いてありますので、お気軽にお問合せください。

 

 

 

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こんにちは。

 

 

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こころの健康とケア②になります。

 

 

精神症状と関わりの工夫

 

 

【統合失調症】

 

 

■思考と自我がまとまらなくなる病気。

 

自分の考えが他人に知られてしまう、考えや行動が他人から影響されるといった、思考や自我の障害が主症状の病気です。

 

 

・陽性症状

 

いないはずの人の声が聞こえるなど、もともとはなかった症状が現れること。

 

 

・陰性症状

 

感情をうまく出せず他人との関係を避けて閉じこもったり、もともとあった機能がそこなわれた状態。

 

 

■関わり方

 

約120人に1人の割合で起こる病気です。根本的な原因は不明ですが、原因の一つは脳のなかの*ドパミンが増えすぎてしまうことです。

 

*ドパミン

神経伝達物質の一つで、快く感じる原因となる脳内報酬系の活性化において中心的な役割を果たしているもの。

 

 

治療には抗精神薬や*認知行動療法を行います。

 

*認知行動療法
ストレスなどで固まって狭くなってしまった考えや行動を、ご自身の力で柔らかくときほぐし、自由に考えたり行動したりするのをお手伝いする心理療法です。

 

 

他にも

ストレスとうまく付き合うことが重要です。

 

適切な治療によって1/3~1/4の人はほぼ治ります。完全には治らなくても症状とうまく付き合いながら普通の生活をすることもできます。

 

再発を繰り返す場合は、長期的な服薬など病気の管理が必要となることもあります。

 

 

 

【うつ病】

 

■こころのエネルギーが減る病気

 

自分の存在価値が小さくなったように感じる病気です。

 

気分の落ち込み、考えが進まず、意欲もなくなり、自分を責めて過去を後悔し、将来に希望が持てなくなります。

 

不眠やドキドキして身体がほてるなどの自律神経症状、肩こりや頭痛といった症状もあり、はじめは内科や整形外科、婦人科を受診する人が多いのも特徴です。

 

 

■関わり方

 

うつ病はよくある病気で

男性の10人に1人、女性の5人に1人の割合で一生のうち一度は経験すると言われています。

 

誰でも落ち込んだり、やる気がでないことはありますが、うつ病では原因が解決しても症状が続きます。

 

責任感が強すぎる人は十分に回復していないのに、無理をして病気を長引かせることがあります。

 

 

本人も周りの人も病気の正しい知識をもって、仕事や家事の負担を減らし、ゆっくり気兼ねなく休みながら、少しずつ元の生活に戻るようにします。

 

治療では、セロトニンノルアドレナリンを増やす作用のある抗うつ薬が使用されます。

 

 

 

【双極性障害

(双極症・躁うつ病)】

 

■躁(そう)状態とうつ状態を繰り返す

 

心のエネルギーが多すぎる躁状態と、減りすぎるうつ状態を繰り返す病気です。

 

 

双極性障害Ⅰ型 ⇒ はっきりした躁状態とうつ状態を繰り返す

 

双極性障害Ⅱ型 ⇒ 躁状態があまりはっきりせず、うつ状態だけが目立ちやすい 

 

 

症状の強さと経過で分類されます。

 

 

■生活への支障と再発予防

 

躁状態では何でもできる気になり、あまり眠らなくても疲れません。気分はとても良いのですが、抑制がきかずに他人に失礼な態度をとったり、思い通りにならないとイライラして人を責めるなど、人づきあいの問題が出やすくなります。

 

 

うつ状態では、活力がなくなり、うつ病と同じく自分の価値を認められなくなります。躁状態のときに自分がやったことを思い出すと後悔しますが、今どうしたらいいか考えられず、意欲も低下して身体がだるくなり動けなくなります。

 

このような状態を避けるために、気分安定薬の服用や、ストレスにうまく対応するなどの再発予防が重要になります。

 

 

 

 【不安障害(不安症)】

 

 ■強い不安や恐怖が続く病気

 

1年有病率は3%、生涯有病率は5%

男女比は1:2で女性に多く、発症年齢は成人期初期が多いです。

原因としてノルアドレナリン、セロトニン、GABA等の伝達物質の関与が研究されています。

 

 

全般性不安障害 

 いつも不安

 

社交不安障害  

⇒ 対人関係が不安で人づき合いがうまくできない

 

限局性恐怖症  

⇒ 動物や場所など特定の対象や状況にだけ不安や恐怖を感じる場合。虫恐怖症、高所恐怖症、閉所恐怖症、注射恐怖症、歯科治療恐怖など

 

 

■急に強い不安が出るパターン

 

パニック症(パニック障害)も不安障害の一つで、動悸や過呼吸といった自律神経の発作症状(パニック発作)が急に起こり、強い不安を感じる病気です。

 

同じ発作がまた起きたらどうしようという不安(予期不安)が強まるとますますパニック発作が起きやすくなり、人づきあいや外出を避けてしまいがちで、生活の範囲が狭まってしまいます。

 

 

広場恐怖症

強い不安に襲われたときに、すぐに逃げられないような場所にいることに対する恐怖や不安を抱く病気です。

 

発症すると、バスや飛行機に乗る、レジの行列に並ぶといった、すぐにそこから逃げられない、あるいは助けを求められないと感じる状況や場所を避けるようになります。

 

日常生活に支障をきたし、引きこもりの原因になることもあります。

 

 

 

 ストレスを感じる仕組み

 

ストレスと聞くと悪いイメージがあるかもしれませんが、実は環境に適応するための

生体防御反応なのです。

 

 

カナダの生理学者セリエは、生物が外界から与えられる刺激をストレッサーと呼び、ストレッサーによって生じた歪みに対する反応をストレスと呼びました。

 

 

①生理的ストレッサー 

⇒ 疲労、睡眠不足など

 

②物理的ストレッサー 

⇒ 暑さ、寒さ、湿気など

 

③社会的ストレッサー 

⇒ 人間関係、環境の変化など

 

 

これらのストレッサーにさらされると、

 

・副腎皮質ホルモンの分泌(抗ストレスホルモン)

 

・交感神経の興奮

 

・体温、血圧の上昇

 

・免疫系の抑制

 

などのストレス反応が起こり、その結果として食欲不振、不眠、イライラなどが生じることがあります。

 

 

 

ストレスとうまく付き合う

 

 

強いストレッサーにかかり続けると、上記のようなこころの病を発症することに繋がります。

 

対処法として

 

・原因となるストレッサーを取り除く

 

・ストレスと感じないように意識を変えてうまく付き合う(解釈を変える)

 

などが有効とされています。

 

 

人生は解釈の連続です。

 

苦しかったり、悲しかったり、辛い嫌な出来事がわが身に降りかかりってきても、それらの出来事を変えることはできません。

 

「どう解釈するか」のみ変えることができます。

 

そして解釈を変えさえすれば、次は行動へとつながっていきます。

 

 

言い換えると

 

解釈する=意味づけ、となります。

 

 

「物事に意味はない。あなたが意味づけするまでは」

 

 

ですね。

 

 

 

こころの健康とケア③へ続きます。

 

 

 

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こんにちは。

 

 

早良区 西新の歯医者 松尾です。

 

 

 

今日はわたしが20歳くらいからの

愛読マンガ「BANANA FISH」の紹介になります。

 

 

サイトRENOTEより転載--------

 

 

『BANANA FISH(バナナフィッシュ)』とは、1985年〜1994年に『別冊少女コミック』に連載された吉田秋生によるバイオレンスサスペンスである。

 

1980年代のニューヨークを舞台に、

バナナフィッシュというドラッグをめぐる、ストリートキッズ、アッシュの戦いを描く。

 

ハードな抗争を繰り広げる一方、孤高に生きてきたアッシュが英二との友情を通して人間らしさや愛を覚えていく姿が描かれている。

 

かねてより名作として人気を博していたが、2018年に吉田秋生40周年プロジェクトでアニメ化され、人気が再燃した。

 

 

-----転載終了--------

 

 

舞台設定は古いが本質を突く内容

 

 

80年代なのでやや設定が古いですが、その辺は本作の主旨ではないので、是非読んで頂きたい作品となっています。

 

以前からかなりの人気作品で有名でしたが、まさかアニメ化されるとは夢にも思ってませんでしたので、アニメ化を知った瞬間大興奮でした。

 

 

マンガの序盤はキャラクターの顔が似てて、誰が誰か見分けがつきませんが、それもご愛敬ということで(笑)

 

アニメも非常に良い出来になっておりますので、アニメから入るのも手かと思います。

 

因みに

アニメの主題歌の一つに

King Gnu(キングヌー)の「Prayer X」が起用されているのもポイントです。

 

 

 

わたしの好きなシーン

 

 

 

 

アッシュ

「あいつがそばにいてくれると・・・あいつのやさしさや 誠実さや あたたかさが、どんどんおれの身体に流れ込んできて、おれを満たしてくれるのがわかった」

 

 

わたしもアッシュと同じように感じた経験があります。

 

そして同時に

誰かにとってわたしがそういう存在であれたらと思います。

 

 

 

ほかにも好きなシーンやセリフは山ほどありますが

ネタバレになるのでこの辺にしておきます。

 

 

因みに

続編ではないですが、作品世界を共有した「YASHAー夜叉ー」という作品もオススメです。

 

 

興味のある方は是非お読みください。

 

 

 

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こんにちは。

 

早良区西新の歯医者 松尾です。

 

 

 

わたしたち松尾歯科が訪問歯科を始めてしばらくたちますが、訪問先でのご縁により精神科にお伺いさせていただく機会が多くあります。

 

 

そこで

改めて心のケアの重要性についてお話をしたいと思います。

 

 

図解でわかる 精神疾患とケア 植田俊幸 田村綾子 著

をベースにブログを進めていきます。

 

 

精神疾患の原因と分類

 

 

■こころとからだの歪み(ゆがみ)が病気になる。

 

正常と病気の境目がはっきりせず、精神疾患はわかりにくいとも言われます。

 

理解しやすくするため

 

 

からだ(身体)

 

こころ(心理)

 

まわり(環境)

 

 

の3つにわけます。

 

 

①からだは、身体や脳の働きや、体質などもともと決まっている人間の特性(素因)も含みます。

 

②こころは、その人の考えや方や感情などの心理状態です。

 

③まわりは、家族、友人、対人関係、社会の制度や仕組みが関係してくる環境を指します。

 

 

これらに歪みが生じると、病気や障害となって現れます。

 

 

 

■内因・外因・心因性に分類

 

 

・内因性精神疾患とは、身体心理的な原因だけでは説明できませんが、どうにも脳がうまく働かなくなっている病気で、うつ病や統合失調症が当てはまります。

 

 

・外因性精神疾患とは、脳の働きに影響する病気のために症状が起きたもので、原因となった病気が治ると精神症状も治まります。

 

 

・心因性精神疾患とは、ストレスに対して考え方や感情がうまく対応できず症状がでたもので、意識と無意識の葛藤や、うまくいかない行動が続くメカニズムなどの病態を想定します。

 

 

 

からだとこころとまわりを診る

 

 

ここでのポイントは

病気の症状や目先の問題だけを治そうとすると難しいので

 

 

「心理面や環境にも注目」

 

 

することが重要です。

 

 

 

内因・外因・心因性精神疾患

 

 

脳科学や分子生物学などの分野で、内因性精神疾患の原因解明が進められています。

 

 

まとめ

 

 

本記事はシリーズ化していく予定ですので

長編になりますが、「こころの健康」という点に置いて非常に重要な内容となっていますのでご容赦ください。

 

 

診断名、数値や検査結果などのデータは確かに重要です。

 

しかし

それらと同等もしくは、それ以上に重要なことは、困っている人の

 

・心理状態

 

・環境

 

ではないでしょうか。

 

 

検査結果や診断結果に加味して、そういった「背景」を考慮し、こころのケアにあたりたいと思います。

 

 

人はついつい目に見えるものだけを追い続け、それにより大事なものを見落としたり、知らぬうちに誰かを傷つけたりしがちです。

 

 

本記事が

 

「目に見えるものがすべてではない」

 

という事を再認識するキッカケとなれたら幸いです。

 

 

 

こころの健康とケア②に続きます。

 

 

 

 

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こんにちは。

 

早良区西新の歯医者 松尾です。

 

 

今日は乳酸菌の有効活用法の話です。

 

乳酸菌の摂取の仕方やタイミングによって、身体のどこに効果的かが違ってくるので、その方法論について説明します。

 

 

口内目的の方法とタイミング

 

 

乳酸菌の種類にもよりますが、口内(虫歯や歯周病)に対して有効な方法から説明します。

 

これに関しては「虫歯予防」「歯周病予防」「歯医者がすすめる」などのうたい文句がある種類の乳酸菌であれば口内に有効です。

 

 

基本的に乳酸菌は口内に定着しづらいタイプの菌なので、大きな目的は

 

 

乳酸菌 VS 虫歯菌や歯周病菌

 

 

となるように、菌同士を戦わせることです。

 

 

乳酸菌がヒトにとって有害な虫歯菌や歯周病菌を減らしてくれます。

 

 

ただし

歯ブラシ、フロス、歯間ブラシなどを使い、口内ケアにより除菌をし、悪い菌を減らしたあとで、乳酸菌を摂取することがベストです。

 

口内ケアをせずに乳酸菌だけをとっても、悪い菌が減らないことがわかっています。

 

 

そして

睡眠時には唾液の分泌が減少するため、口内細菌は睡眠時に増える傾向があります。

 

唾液には*抗菌作用があるため、口内の細菌が増えることを抑えます。

 

そのため

寝る前にしっかりと口内ケアをし、乳酸菌を摂ることで悪い菌の繁殖を防ぐことに繋がります。

 

 

*抗菌作用(こうきんさよう)

 

菌などの微生物が住みにくい環境を作る事。

 

唾液に含まれる主な抗菌物質

 

・リゾチーム

・ペルオキシダーゼ

・ラクトフェリン

・ヒスタチン

*分泌型IgA抗体

・ディフェンシン

 

 

分泌型IgAに関してはワクチンのブログでも書きましたが

再度載せておきます。

 

分泌型IgA:粘膜面の感染防御の主体。2量体~4量体。

 

*抗体はY字型をしており、ここで微生物をキャッチ・中和します。

 

その数が多い方が、ウイルス中和能や抗菌作用が高いです。

 

つまり中和能は 4量体>>>>>単量体 となります。

 

 

加えて

分泌型IgA抗体は、口内以外にも鼻粘膜、肺、小腸でも盛んに分泌され、粘膜において病原体を侵入部位で処理するのに重要な役割をはたしています。

 

 

 

腸内目的(菌活)の方法と

タイミング

 

 

菌活とは、腸内にキノコや善玉菌などの菌類を摂り入れることで腸内環境を整えることを指します。

 

 

腸へ乳酸菌を届かせるためには

「空腹時に飲む」ことが重要になります。

 

 

生体で「胃酸が最強」と言われる理由は、その消化力にあります。

 

 

胃に食べ物(固形物)が入ると、胃の周辺筋肉が収縮し、雑巾しぼりのような動きをし、消化酵素を出しながら食べ物を消化していく「蠕動運動(ぜんどううんどう)」という運動が生じます。

 

そして

食べものが粥状(じゅくじょう=おかゆ状態)になって、少しずつ十二指腸へと運ばれます。

 

一般的に食べ物が十二指腸へ運ばれ、胃が空になるまで約4時間はかかると言われています。

 

 

この時、下図のように幽門(ゆうもん=胃下部の出口)は閉じて、一旦食べ物を胃下部へ留めます。

 

留まっている間に胃酸が分泌され、徐々に食べ物が消化されていきます。

 

 

 

 

 

食後に乳酸菌を摂取した場合、長く胃下部に乳酸菌が留まるため、胃酸によって溶けてしまいます。

 

つまり

胃下部に長く留まるほど、胃酸にさらされて乳酸菌が死んでしまうので、生きた菌が腸へ届きません。

 

 

しかし

「液体」は、比較的早く十二指腸へ運ばれるため、胃が空の状態で乳酸菌を摂ると、胃酸の影響を最小限に抑えることができます。

 

乳酸菌を摂って、一口程度の水を飲むとよりスムーズに十二指腸へ流れていきやすいです。

 

 

生きた菌が腸に届くことの最大のメリットは、腸内フローラ(腸内細菌叢=ちょうないさいきんそう)のバランスが整うことです。

 

特に以前から紹介しているLロイテリ菌は「菌の指揮者」と呼ばれ、生体にとって良い腸内環境づくりを担うと考えられます。

 

 

*関連ブログ

 

腸内細菌のバランス

 

 

 

赤ちゃんの夜泣きも「常在菌」が関係?

 

 

 

コロナウイルス対策③バイオチュアブル(乳酸菌)

 

 

 

ロイテリ菌@ヨーグルト

 

 

 

 

 

菌活の重要性を痛感した出来事

 

 

先月

わたしと同時期に、仲間たちも乳酸菌の空腹時摂取を始めました。

 

特に顕著な変化を見せたケースをご紹介します。

 

普段はせっかちでカリカリしがちなタイプだったNさん(仮名)が、とても穏やかになり、わたしも周りも驚きでした。

 

「今までだったら絶対怒られてたはず」

 

「別人みたい」

 

「怖くない」

 

などの声があがっていまた。

 

 

「腸脳相関

(ちょうのうそうかん)」


ですね。

生物にとって
重要な器官である脳と腸がお互いに密接に影響をしあうことを示す言葉です。

例えば多くの動物では、ストレスを感じるとお腹が痛くなり、便意をもよおします。


これは脳が自律神経を介して、腸にストレスの刺激を伝えるためです。

 
つまり
どのような細菌が住んでいるかによって
その人の性格にも影響が出ると考えられます。

 

 

 

「腸脳相関」に関連するエピソードをもう一つ。

 

以前観たテレビでの内容を思い出しました。

 

自称フルーツ啓蒙家の中野瑞樹さんという方の話です。

 

 

中野さんは、水すら飲まずフルーツのみで生活することを開始。

(塩分は必要なので、スイカの皮などを漬物にして食べてはいましたが)

 

人類の進化に寄与するかもしれない腸内環境になったと言われていました。

 

中野さんによると、果実食中心のためタンパク質の摂取が足りていない中野さんの腸内には、空気中の窒素をタンパク質に変える菌が確認され、大学の研究者が「一般の人と全く違う」と驚愕したというエピソードがあります。

 

 

同番組に何度も出演されていた中野さんをみていて思ったことがあります。

 

フルーツオンリーの生活を始めて8年くらい経過していましたが、どんどん草食系というか植物?のように穏やかになっていく姿がありました。

 

 

わたしの師匠が

 

 

「わたしたちは菌でできている。

菌によって生かされている」

 

 

というフレーズを口にしますが、まさにその通りだなと思いました。

 

 

 

ウイルスも人の役に立つ

 

 

「腸脳相関」に関しては「細菌」による、生物への影響ですが

 

実際は、わたしたち生き物は細菌に限らず、ウイルスやカビなどとも共生しているため、どのような微生物と共生するかでその人がどういう性格になるか、どのように進化するかまでも違ってくると言われています。

 

 

ウイルス学者の宮沢孝幸氏は

 

 

------京大おどきのウイルス学講義より引用-------

 


「ヒトの胎盤は*レトロウイルスによって生まれた」

「生物の進化に貢献してきたレトロウイルス」

 

「人はウイルスとともに暮らしている」

 

 

---------------引用終了--------------


と主張されています。

 


*レトロウイルス

RNAウイルス類の中で逆転写酵素を持つ種類の総称。

 

 

人にとって有害なウイルスもいますが、全体で見るとごく一部にすぎません。

 

同じ宮沢孝幸氏 監修の

----------ずかん ウイルスより引用---------

 

ウイルスはおそろしいだけのものではありません。

 

特定の宿主にしか感染しない性質や、遺伝子に直接はたらきかける性質をうまく使えば、人間の役に立てる事もできます。

 

・ガンの治療

 

・細菌感染症の治療

 

・食品の保存

 

・赤潮を解消

 

----------引用終了-------------

 

などなど

まだまだ利用されていることはたくさんありますので、気になる方は

「ずかん ウイルス」を一読されることをオススメします。

 

 

他にも

東大の研究では「健康な人の体に39種類のウイルスがいる」と発表しています。

 

体内のウイルスが何をしているかは、わかっていない事が殆どのようです。

 

 

これからの研究次第ですが

 

 

「人間がわかっていることは、

ほんの一握りでしかない」

 

 

ということです。

 

 

まとめ

 

もちろん

食べるもによっても、腸内細菌の種類に変化が起こるため、適切な菌を摂りつつ、その菌たちが増える手助けをすることで、より良い腸内環境を作ることが可能になります。

 

 

・お腹の調子が良くない方

 

・何となく前向きになれない方

 

・イライラしがちな方

 

 

など

生きた菌を腸へ届ける「菌活」をされてみてはいかがでしょうか。

 

 

みなさまの健康を願っております。

 

 

 

 

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こんにちは。

 

 

早良区 西新の歯医者 松尾です。

 

 

 

わたしが感銘を受けた本の紹介をしていくシリーズとなります。

 

 

 

今回は

犯罪心理学者である

出口保行(でぐち やすゆき)氏の本

 

『子どもを呪う言葉・救う言葉』

 

になります。

 

 

以下目次

 

序章  「よかれと思って」は親の自己満足

 

第1章 「みんなと仲良く」が個性を破壊する

 

第2章 「早くしなさい」が先を読む力を破壊する

 

第3章 「頑張りなさい」が意欲を破壊する

 

第4章 「何度言ったらわかるの」が自己肯定感を破壊する

 

第5章 「勉強しなさい」が信頼関係を破壊する

 

第6章 「気を付けて!」が共感性を破壊する

 

終章   子どもを伸ばす親の愛情

 

 

目次タイトルだけでも、思い当たる節がある方がいるかもしれません。

 

 

心理学の外向型(がいこうがた)と内向型(ないこうがた)

 

 

親のよかれは、子どもにとって良いとは限らないわけです。

 

「子どものためを思ってやってきた」ことが「子どもにとってはいい迷惑だった」としたらどうでしょうか?

 

 

親自身が

 

「他人からどう思われてるか気になる」

 

「世間に顔向けできない」

 

「ボスママの顔色が気になる・逆らえない」

 

など

子どもの気持ちより、自分の立場を優先していませんか?

 

子どもの人生は、子どものものです。

 

今一度 そのことに向き合ってみてはいかがでしょうか。

 

 

心理学では

 

・「外向型」

 

・「内向型」

 

という心理学者ユングの分類があります。

 

 

世間では

 

「外向型」=社交的、積極的、活発

 

「内向型」=非社交的、消極的、シャイ

 

の様なイメージがあるかもしれませんが、実際は違います。

 

 

「外向型」

=「みんながそうしてるから、自分もそうする」

 

 

内向型」

=「みんながそうしてるけど、自分はやりたくないからしない」

 

というような、「他人か自分か」どちらを行動基準にするかの分類です。

 

 

 

他人軸(たにんじく)と自分軸(じぶんじく)

 

 

別の言い方をすれば

 

 

「外向型」=「他人軸(たにんじく)」

=自分の考えや やりたいことよりも、他人の意見を優先して行動すること。

 

 

「内向型」=「自分軸(じぶんじく)」

=他人の意見に左右されず、

「自分がどうしたいか、どうありたいのか」を基準に行動すること。

 

 

とも言えます。

 

どちらが正しく、どちらが間違いではありません。

 

 大人がどちらを選ぼうがその人の人生ですから、自分がどう選んでも自己責任です。

 

 

しかし

親の価値観、視点、考え方は

 

 

「子どもに多大な影響を与える」

 

 

ことを意識して頂きたいと思います。

 

 

 

他人軸の親が子どもに与える影響

 

 

目次にある

 

第1章 「みんなと仲良く」が個性を破壊する

 

第3章 「頑張りなさい」が意欲を破壊する

 

 

「みんなと仲良く」も「頑張りなさい」も

典型的な「他人軸」です。

 

 

「他人軸」な生き方は、みんなと合わせておけば、何となくスムーズに生活できるメリットもありますが、自分で考える機会が少ないため、周りに流されたり、考える習慣がつきにくかったりというデメリットが生じます。

 

 

大人や親のみなさんに質問ですが

 

今までの人生で

「出会った人 みんなと仲良く」できましたか?

 

好きになれない相手もいたはずです。

 

 

幼少期に親から「頑張りなさい」と言われて「何のために頑張るの?」と思ったことはありませんか?

 

 

自分(親)の*保身のために子どもに

「頑張らせよう」としていませんか?

 

*保身(ほしん)

自分の地位・名誉・安全などを守ること。

 

 

自分(親)ができないこと(できなかったこと)を子どもにさせようとするのは、本当の意味での「教育」ではありません。

 

 

たとえば

自分が勉強せず苦労したから、子どもには同じ苦労をして欲しくない、という気持ちは分かりますが、

子どもは、勉強する意味や目的がわからないまま勉強をすることに苦痛を感じます。

 

少なくとも私自身はそうでした。

 

 

子どもに限らず、人は学ぶべきタイミングが来れば、自然と自分から勉強するものです。

 

 

また 子どもが勉強しないからといって、必ずその子が苦労するとも限りません。

 

勉強よりもスポーツ、芸術、ゲームなどに興味のある子もいます。

 

 

何でもかんでも自分(親)の経験、考え、視点を子どもに押し付けると、その子の持つ力は発揮されませんし、その子の持つ無限大の可能性の芽を摘むことに繋がりかねません。

 

 

わたしは子どもの頃、勉強する意味がわからず成績も良くありませんでしたが、

大人になってからは、勉強の面白さに気づき日々知識のアップデートに励んでいます。

 

学びに限界はありませんし、いつスタートしても遅いことはありません。

 

 

なので

子どもは

「必要な時が来れば、自分から勉強する」ものだと信じ、

「嫌いな人がいてもいいんだよ」と伝えて、温かく見守ってあげて頂きたいと思います。

 

 

 

認知バイアスと確証

(かくしょう)バイアス

 

 

出口先生はよく確証バイアスの話をされますで、ザックリと定義を説明します。

 

 

認知バイアスとは?

 

認知バイアスの中に確証バイアスがあります。

 

これまでの経験による「思い込み」によって、合理的でない判断をしてしまう心理現象を指します。

 

政治、経済、ビジネス、SNS、日々の実生活などのさまざまな場面で散見されます。

 

 

特に親や先生と呼ばれる人たちが陥りやすい状態です。

 

 

他人からのアドバイスを受け入れず、
自分に都合のよい情報ばかりを集めて、否定するような情報は無視するという傾向があります。


結果
自分の思い込みが一層強くなって、偏った判断をする悪循環から抜け出せなくなる心理状態になります。

 

 

出口先生は

「特に親子関係に置いては、自分の仮説を子どもに押しつけちゃダメ」と言われています。

 

 

わたし自身への戒めも含め

親御さんが、いろいろな人と接して自分とは異なる視点に触れたり、いろいろな情報に触れることで、偏りを減らし、結果的に子どもの成長を助けることに繋がるのではないでしょうか。

 

 

 

まとめ

 

 

出口先生は、親御さん・お子さんに向けてこう書かれています。

 

 

序章 「よかれと思って」は親の自己満足 から引用

 

 

ーー引用開始ーー

 

 

親だって間違うことがあるし、それを恥じる必要はありません。

 

完璧な人間はいないのです。

 

もしも、子どもに言っていたことが間違っていた、もっといい方法に変えたいと思ったら、ごまかしたり面倒だからと省いたりせずに、説明することが大事です。

 

信頼関係さえあれば、人生の中で起こるさまざまな危機を親子で一緒に乗り越えていけるはずです。

 

 

ーー引用終了ーー

 

 

終章 子どもを伸ばす親の愛情 から引用

 

 

ーー引用開始ーー

 

 

「自分が悪くなったのは親のせいだ、だから仕方ない」で終わらせてはいけません。

 

親を免罪符(めんざいふ=言い訳にする)にしたところで、何の得もないのです。

 

蓄積している不満、怒り、寂しさといった感情をいったん吐き出すことは大事です。

 

聞いてくれる人がいたら話し、誰もいないと思ったら紙に書き出してみてください。

 

とことん吐き出して整理したら、前に進みましょう。

 

これから自分が幸せに生きていくためにどうするかを考えてください。

 

人生さまざまなことがありますが、腐らず、あきらめずに生きていれば、必ずいいことがあります。

 

未来はいつも明るいと信じています。

きっと。

 

 

ーー引用終了ーー

 

 

わたしも出口先生と同じ想いです。

 

今回ご紹介した

 

『子どもを呪う言葉・救う言葉』

 

この本が、親御さんもお子さんも、みなさんの人生が豊かになるためのヒントとなれたら幸いです。

 

 

 

 

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